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電力ニュース・コラム

政策・動向のニュース・コラム一覧

当センターでは、電力・エネルギー関連のコラム記事を掲載しています。 記事の掲載をご希望の方は、 コラム執筆申込ページ の記載内容をご確認のうえお申し込みください。

一般社団法人エネルギー情報センター

2026年09月03日

新電力ネット運営事務局

低圧系統用蓄電所の最新動向【第3回】上限価格10円へ 低圧系統用蓄電所の収益とリスク

第1回では低圧系統用蓄電所の仕組みを、第2回では事業を支えるプレイヤー構造を整理しました。最終回となる第3回では、低圧系統用蓄電所の収益性と、事業を取り巻くリスクに焦点を当てます。 需給調整市場では、2026年9月1日実需給分から、複合商品・一次調整力・二次調整力①の上限価格が15円から10円へ引き下げられます。調整力を待機させておくことへの対価となるΔkW価格の上限が下がることで、蓄電池事業の収益を考えるうえでの前提も変わりつつあります。 では、低圧系統用蓄電所は今後、どのように収益を確保していくのでしょうか。市場参加の広がりとともに見えてきた課題も含め、資源エネルギー庁とEPRX(電力需給調整力取引所)の公表資料をもとに整理します。

一般社団法人エネルギー情報センター

2026年08月24日

新電力ネット運営事務局

低圧系統用蓄電所の最新動向【第2回】低圧系統用蓄電所を支えるプレイヤー構造とアグリゲーターの役割

低圧系統用蓄電所は、小規模な蓄電池を多数束ねて一つの大きな電源のように運用する事業です。 第1回では、この「束ねる」仕組みが需給調整市場への参加に欠かせないことを整理しました。実際にこの役割を担うのがアグリゲーターで、発電・蓄電設備と市場をつなぐ存在です。2022年の制度導入以降、特定卸供給事業者として届出を行う企業は増加し、電力会社から商社、独立系・新興企業まで幅広い企業が届出を行っています。 第2回では、アグリゲーターの法的な位置づけと、実際にどのような企業が参入しているのかを、資源エネルギー庁の公式データをもとに整理します。

一般社団法人エネルギー情報センター

2026年08月12日

新電力ネット運営事務局

低圧系統用蓄電所の最新動向 【第1回】低圧系統用蓄電所とは―高圧との違いと2026年の制度転換

系統用蓄電池はこれまで高圧・特別高圧の大規模案件が中心でした。しかし2026年、低圧リソースが需給調整市場に参加できる仕組みが始まるなど制度整備が進み、小規模な蓄電池を電力系統につないで市場で活用する「低圧系統用蓄電所」という事業モデルが現実味を帯びています。参入を検討する企業にとって、仕組みとリスクを正確に把握しておく必要があります。 本シリーズは全3回で、仕組みや高圧との違い、プレイヤー構造、市場の動向と課題を整理します。第1回では、低圧系統用蓄電所の基本的な仕組みを、高圧との違いや2026年の制度転換とあわせて解説します。

一般社団法人エネルギー情報センター

2026年08月03日

新電力ネット運営事務局

なぜ2026年夏の電力逼迫が警戒されたのか ―【第3回】夏の電力逼迫時代に企業はどう備えるべきか―

第2回では、2011年・2012年・2022年の電力逼迫事例とホルムズ海峡情勢を踏まえ、日本の電力供給が国内外のリスクと結びついていることを整理しました。 最終回となる今回は、企業がこうしたリスクにどのように備えられるのかを整理します。電力リスクは、供給不足だけでなく、燃料価格や卸電力市場の変動による価格リスク、停電による事業継続リスクにも及びます。以下では、電力コスト、需要管理、調達・契約、事業継続計画(BCP)の観点から、企業が取り得る対策を見ていきます。

一般社団法人エネルギー情報センター

2026年07月23日

主任研究員 森正旭

LPガス営業ルールの根本的な変更、中東情勢下において料金改定説明ルール等が変わる可能性

本記事は、LPガスの不透明な商慣行を是正する法改正の歩みと課題を解説したものです。不当な値上げを防ぐための「料金改定理由の具体的な説明義務化」や、最高裁判決を受けた「解約時精算ルールの厳格化」など、消費者保護と信頼回復に向けた最新のルール変更動向をまとめています。

一般社団法人エネルギー情報センター

2026年07月19日

新電力ネット運営事務局

なぜ2026年夏の電力逼迫が警戒されたのか ―【第2回】 過去の逼迫事例とホルムズ海峡リスクに見る、日本の電力供給の脆弱性―

第1回では、2026年夏の電力需給が一時、東京エリアで予備率0.9%まで悪化する見通しとなり、追加対策によって3%を確保するに至った経緯を整理しました。しかし、振り返れば、電力供給がここまで逼迫したのは今回が初めてではありません。 2011年の使用制限令、2012年の数値目標付き節電、2022年の需給ひっ迫警報と、日本はこれまでにも同様の局面を経験してきました。第2回の今回は、これらの過去の逼迫事例とホルムズ海峡情勢を踏まえ、日本の電力供給が国内外のリスクとどのように結びついているのかを整理します。

一般社団法人エネルギー情報センター

2026年07月09日

新電力ネット運営事務局

なぜ2026年夏の電力逼迫が警戒されたのか ―【第1回】 予備率3%確保でも安心できない理由―

毎年夏になると、「予備率」や「節電要請」といった言葉を耳にする機会が増えます。しかし、なぜ毎年のように電力需給の逼迫が懸念されるのか、その背景を正確に理解している方は意外と少ないかもしれません。 2026年夏の電力需給をめぐっては、当初、東京エリアを中心に厳しい見通しが示されていましたが、その後の追加対策によって、足元では安定供給に必要な水準を確保できる見通しとなりました。この経緯は、日本の電力供給が構造的に余裕を持ちにくい状況にあることを示しています。 本シリーズでは、電力需給の背景にある課題や過去の逼迫事例、中東・ホルムズ海峡情勢との関係について全3回にわたって整理します。第1回では、2026年夏の電力需給がなぜここまで警戒されたのか、その背景と経緯をたどります。

一般社団法人エネルギー情報センター

2026年06月29日

新電力ネット運営事務局

ナフサ不足がもたらす産業・エネルギーへの影響【第3回】ナフサ不足時代に企業はどう備えるべきか ―エネルギー転換時代の調達戦略―

第1回ではナフサ不足が起きている背景を、第2回では建設・食品・物流など産業への波及を整理しました。最終回となる今回は、企業がこの供給リスクにどう向き合い、何を備えればよいのかを、調達戦略・代替原料・サプライチェーン管理・政策動向の観点から見ていきます。 東京商工リサーチが2026年6月に実施した調査では、回答企業の85.0%が「調達量・価格のいずれか、または両方に支障がある」と答えています。供給環境の改善を待つだけでは対応が難しくなっており、企業には調達戦略を改めて点検する視点が求められています。

一般社団法人エネルギー情報センター

2026年06月19日

新電力ネット運営事務局

ナフサ不足がもたらす産業・エネルギーへの影響【第2回】ナフサ不足はどこまで広がるのか ―建設・物流・産業への波及影響―

前回は、ナフサの供給リスクが高まっている背景として、ホルムズ海峡の通航リスク、中東依存という調達構造の脆さ、製油所再編、GXによるエネルギー構造転換といった要因を整理しました。 今回は、その影響がどこまで広がるのかを、産業ごとのサプライチェーンの視点から読み解きます。 ナフサ問題は石油化学業界だけの話ではありません。包装材、建材、塗料、物流資材、医療品容器など、多くの製品や産業がナフサ由来の原料に支えられています。供給制約や価格上昇が発生すると、その影響は川下産業へと連鎖的に広がっていきます。

一般社団法人エネルギー情報センター

2026年05月29日

新電力ネット運営事務局

ナフサ不足がもたらす産業・エネルギーへの影響【第1回】ナフサ不足はなぜ起きるのか ―エネルギー市場の変化と供給構造の課題―

食品トレーやラップフィルム、建材、自動車部品など、日常生活と産業を支える製品の多くは、「ナフサ」という石油化学原料を出発点につくられています。 2026年春以降の中東情勢の緊迫化を受けて、そのナフサの調達環境が大きく変化しています。一部では納期の長期化や調達コスト上昇への懸念も広がっており、政府の説明と製造現場の実感の間には温度差が生まれています。 なぜ今、ナフサの供給リスクが高まっているのか。背景には中東情勢だけでなく、GXによるエネルギー構造転換という長期的な変化も重なっています。基礎知識から供給構造の変化まで、全3回シリーズの第1回として整理します。

一般社団法人エネルギー情報センター

2026年05月20日

新電力ネット運営事務局

ホルムズ海峡が夏まで封鎖された日本企業のコストと電力に何が起きるかー 後編:電力・ガス料金の時間差波及と業種別影響ー

前編では、ホルムズ海峡の通航制約が原油・LNG価格の上昇から始まり、物流コスト、原材料費、そして企業収益を圧迫するマージンスクイーズへとつながる流れを整理しました。 ただし、封鎖の影響はすべてが同時に来るわけではありません。まず市場価格と物流コストが動き、数か月後に電力・ガス料金の請求書へと波及していきます。後編では、この「時間差」を軸に、電力・ガス料金への影響と、業種ごとに異なるコスト圧力を整理します。

一般社団法人エネルギー情報センター

2026年04月29日

新電力ネット運営事務局

ホルムズ海峡が夏まで封鎖された日本企業のコストと電力に何が起きるかー前編:原油高・物流混乱・マージンスクイーズー

2026年春、ホルムズ海峡の通航制約はエネルギー市場と海運に強い緊張をもたらしています。米国とイランの対立が続くなか、夏まで長引く可能性も現実味を帯びています。日本には約8か月分の石油備蓄があり、直ちに燃料が枯渇する状況ではありません。 ただし、備蓄があることとコストが上がらないことは別の話です。この通航制約が長引いた場合、日本企業が向き合うのは「コスト急増」と「需要減退」の二重ショックになりやすい、というのがこのコラムの見立てです。 前編では原油高・物流混乱・マージンスクイーズを中心に、封鎖が企業コストに与える影響を整理します。

一般社団法人エネルギー情報センター

2026年04月27日

主任研究員 森正旭

電気料金の今後について、送配電事業の中立性と意義、2028年の第2規制期間を見据えた今後の行く末

日本の電力システムを支える「レベニューキャップ制度」について、2023年の導入から現在に至る託送料金改定の動向と、インフレや発電側課金といった最新の環境変化を解説します。また2028年の第2規制期間を見据えた今後の行く末を展望していきます。

NRTエナジーブリッジ株式会社

2026年04月23日

代表取締役 成田哲治

国際情勢は読めない。しかし、電気料金への波及順序は読める―燃料価格の乱高下は、どの料金メニューにいつ届くのか

国際情勢は読めない。 中東情勢や資源価格の先行きが不透明な今、多くの人が「電気料金はどうなるのか」と不安を抱えています。 しかし実は、電気料金への影響はある程度読めるものです。 燃料価格の変動は、一定の仕組みと順序を通じて、時間差を伴いながら料金に反映されていきます。 本稿では、2022年のウクライナショックを踏まえながら、電気料金がどのようなルートで、どの順番で変動していくのかを整理します。

一般社団法人エネルギー情報センター

2026年04月09日

新電力ネット運営事務局

系統用蓄電池は、いつから「前提」になったのか 【第3回】収益は「見えにくい」のか、それとも見え方を混ぜているのか

前回は、系統用蓄電池をめぐる議論がかみ合いにくくなる背景として、立場ごとの時間軸や評価軸の違いを整理しました。政策、系統運用、事業者、投資家、それぞれが同じ対象を見ながら異なる物差しで評価している構図がそこにあります。それでも議論の現場では、繰り返し聞かれる言葉があります。「収益が見えにくい」というものです。 蓄電池は10年から15年の運用を前提とする長期資産であり、その収益の根拠となる市場制度や価格の前提は、数年単位で更新され続けます。長期資産と短期制度が重なるとき、収益の見え方はどのように変わるのか。連載の締めくくりとして、その背景を順に見ていきます。

一般社団法人エネルギー情報センター

2026年03月06日

新電力ネット運営事務局

系統用蓄電池は、いつから「前提」になったのか 【第2回】立場ごとの時間軸と評価軸

前回は、系統用蓄電池が議論の「前提」として扱われるようになった背景を、三つの流れの合流として整理しました。制度が整い、コストが下がり、再エネの導入量が増えた。その重なりが、蓄電池を自然に検討の出発点に置く状況を形作っています。 ただ、同じ前提を共有しているはずの場で、同じ対象を扱いながら議論の焦点が重ならない場面が見受けられます。情報量が増え、関係者が増え、検討が深まるほど、情報の整理に要する前提条件が増えるという感覚を持つ担当者も少なくありません。 今回は、その背景にある構造を取り上げます。

一般社団法人エネルギー情報センター

2026年02月26日

新電力ネット運営事務局

系統用蓄電池は、いつから「前提」になったのか【第1回】前提化が生まれた三つの流れ

ここ数年、系統用蓄電池という言葉が特別なテーマとしてではなく、電力分野の議論の中で自然に登場する場面が目立つようになりました。再エネ拡大や需給調整、市場制度、投資環境など、異なるテーマを扱う会議や資料の中で、蓄電池が前提として語られること自体、もはや珍しくありません。 議論の入り口は補助金、価格差、市場、系統運用などさまざまですが、気づけば、かつて導入の是非や実証が主題だった蓄電池は、最初から存在する前提条件のように扱われ始めています。 本稿では、この前提化を形作っている要素の重なりを並べながら、背景を見つめ直すところから始めます。

一般社団法人エネルギー情報センター

2026年02月11日

新電力ネット運営事務局

電力小売全面自由化から10年 数字が語る制度と市場の現実【第3回】なぜ私たちは、10年経っても「電気代の比較」で迷い続けるのか

電力小売全面自由化から10年が経過し、電気料金のメニューや契約形態は大きく多様化しました。 一方で、どの電気契約が有利なのかという問いは、いまも多くの現場で解消されないまま残っています。 見積書を並べ、単価を比較し、条件を読み込んでも、最後の判断に踏み切れない。こうした迷いは、単なる理解不足や情報不足として片づけにくいものになっています。 判断が難しくなる背景には、情報の量ではなく、比較に持ち込まれる情報の性質が揃わなくなったことがあります。 単価のように「点」で示せる情報と、価格変動や運用負荷のように時間軸を含む「線」の情報が、同じ比較枠の中で扱われやすくなっているためです。 本稿では、この混線がどこで起きているのかを整理します。

一般社団法人エネルギー情報センター

2026年01月19日

新電力ネット運営事務局

2025年の電力先物市場:年間取引量4,583GWhで過去最高更新、年度物導入と中部エリア上場を控えた市場の変化

価格変動リスクへの対応を意識した取引行動が、実務レベルで具体化し始めた一年となりました。 制度面では年度物取引の導入、取引環境では流動性改善やコスト低減策が進み、企業側では中長期のヘッジ設計を見直す動きが重なりました。こうした複数の要因が同時に作用した結果、東京商品取引所(TOCOM)における電力先物の年間取引量は約4,583GWhと、前年比約5倍に拡大し、過去最高を更新しています。 中でも、東エリア・ベースロード電力先物が前年比約5倍、西エリア・ベースロード電力先物が前年比約3倍と伸長し、主要商品の取引が全体を押し上げた形となりました。加えて、2025年5月に取引を開始した年度物取引も、市場拡大を牽引する要素となっています。 本稿では、2025年通年の動向を中心に、市場拡大の背景と今後の論点を整理します。

一般社団法人エネルギー情報センター

2026年01月19日

新電力ネット運営事務局

電力小売全面自由化から10年 数字が語る制度と市場の現実【第2回】10年で広がった、「経営の期待」と「現場の実務」の距離

「自由化から10年」という節目を迎え、制度の成果や市場の成熟度をめぐる議論が活発化しています。 現場の会話をたどると、同じキーワードでも立場により意味がずれます。 たとえば、経営の「コスト削減」は現場では「業務負荷の増加」、制度側の「安定供給」は供給現場では「柔軟性の制約」として現れます。 第2回では、こうした変化のなかで生じている立場ごとの認識のずれを整理し、経営・現場・供給事業者という三つの視点から、なぜ議論が噛み合わないのかを構造的に考察します。