デマンドコントローラーの導入支援、無料相談受付

「電気料金が安くなる」といった触れ込みで「デマンド監視装置やデマンドコントローラー」という言葉を耳にしたことがある人もいるでしょう。しかし、具体的な機能やメリットまでは、イメージしづらいかと思います。

そこで今回は、デマンド監視装置やデマンドコントローラーとはどのようなシステムなのか、役割や用語なども含めて解説します。デマンド監視装置とデマンドコントローラーの違いも解説するので、導入を検討中の場合はぜひ参考にしてみてください。

おすすめの企業・導入の流れなども紹介しているため、「自社にマッチするかどうか」「導入に際してのスケジュール」なども見えてきます。デマンドコントローラーの基礎知識を頭に入れて、事業運営に貢献できるかを確認していきましょう。

また、デマンドコントローラーの導入をご検討中の企業様等におかましては、無料相談を受け付けておりますのでお気軽にお問合せ下さい。

デマンドコントローラーとは

デマンドコントローラーとは、電力使用量を見える化するシステムです。電力使用量をリアルタイムで監視することにより、ピーク時の電力供給を適切に抑えられ、毎月の契約電力を下げることで電気料金の削減に繋がります。

デマンド(デマンド値)とは?

  1. 一般的には需要や要求などの意味
  2. 電力においては「30分間における平均電力使用量」を指す

法人の場合、デマンドの最も高い値「最大デマンド(最大需要電力)」が契約電力となり、基本料金として請求されます。デマンドコントローラーの導入によって、電気使用量を見える化すれば、デマンドピークを抑えることに繋がり、契約電力を下げることで電気料金を抑えることに繋がります。さらに、節電活動の見直しや、企業としての省エネ活動の推進などにも期待できるでしょう。

デマンドに関する用語については【デマンドコントローラーの活用で抑制される「デマンド」とは】で解説しているので、ぜひ参考にしてみてください。

デマンドコントローラーとデマンド監視装置の違いは?

デマンドコントローラーとデマンド監視装置の違いは、次のとおりです。

<デマンドコントローラーとデマンド監視装置の違い>

  1. デマンドコントローラー:あらかじめ設定した電力使用量の目標値を超えそうなとき、自動で各種設備の稼働を自動制御してくれる機器となります。
  2. デマンド監視装置:あらかじめ設定した電力の目標値を超えそうなとき、警告を発して知らせてくれる機器となります。

デマンドコントローラーは社内の空調設備 に働きかけ、自動で電力使用量を自動制御してくれるシステムです。一方、デマンド監視装置は監視が主な役割なので、空調設備の自動制御はできません。より違いがわかりやすいよう、それぞれの基本性能を見ていきましょう。

デマンドコントローラーとデマンド監視装置の基本性能
デマンドコントローラー デマンド監視装置
電力使用量の監視 あり あり
電力使用量の管理 あり あり
警告の有無 あり あり
設備の自動制御 あり なし

設備や事業所の規模が大きい場合は、デマンドコントローラーによる自動制御を検討しましょう。小規模の店舗や設備の少ない事業所の場合は、デマンド監視装置でも十分な節電効果に期待できます。

10年前にデマンド監視装置が全国で色々な企業が導入しておりましたが、その当時と比べて安価になっております。(1/3程度)

まずは見える化(デマンド監視装置)を導入して頂き、その後自動制御付き(デマンドコントローラー)にバージョンアップすることも可能です。電気代が上がっている今だからこそ、使用量の可視化をすることで、電気代削減に繋げられます。

デマンドコントローラーの役割

デマンドコントローラーの役割は大きく下記の4種類となります。それぞれの項目について解説します。

<デマンドコントローラーの役割>

  1. ①電力使用量を減らし電気代やCO2排出量を削減する
  2. ②電力使用量を監視して「見える化」する
  3. ③電力使用量のレポートによって適切な省エネ活動が可能になる
  4. ④ピークオーバーしないように空調等を自動制御する
①電力使用量を減らしコストやCO2を削減する

デマンドコントローラーやデマンド監視装置によって電力使用量を減らすことで、電気料金削減につながります。【デマンドコントローラーとは】でも解説したとおり、電気の基本料金は最大デマンド(最大需要電力)に応じて決められます。通常は省エネで各種設備を稼働させていたとしても、たった30分間の電力使用量が多くなると、契約電力が上がり、電気代削減に繋がりません。

デマンド監視装置は契約電力に伴う目標電力をあらかじめ設定し、その設定に対してデマンドを越える予測をすると警報が鳴ります。(設定している連絡先に電話もしくはメールにてお知らせします)そのため、警報が鳴ったらエアコンや使用量の大きい機器を止めることでデマンド超過を抑えることができ、電気料金を削減することに繋がります。

デマンドコントローラーは、契約電力に伴う目標電力をあらかじめ設定し、その設定に対してデマンドを越える予測をすると設定している空調設備等の稼働を自動で制御します。つまり、過剰な電力使用を控えて、電気代の値上がりを防止できます。最大デマンドの設定値を低くしておくことで、電気料金の削減も可能です。

また、空調設備の稼働を自動制御できれば、稼動に伴うCO2排出も削減できます。デマンドコントローラーやデマンド監視装置は電力の効率的な利用を促し、コストとCO2削減などの効果を発揮します。

②電力使用量を監視して「見える化」する

デマンドコントローラーやデマンド監視装置は現在の電力使用量を監視しつつ、各種データを見える化します。たとえば、以下のような見える化が可能です。

<電力使用量の見える化とは?>
  1. 現在の需要電力
  2. 過去の使用量を可視化
  3. 最大需要電力を予測
  4. 節電行動を記録
  5. 電力の推移と今後の予測
  6. 電力使用量の内訳を定時的(30分毎)に表示
  7. 最大需要電力の目標値に近づいたときはアラーム(電話orメール)を発信

各種データを表示できれば、最大デマンドの設定や各種設備の稼働方法などを再検討できるでしょう。ただし、デマンドコントローラーやデマンド監視装置のモデルによって見える化できる情報は異なるため、導入時は基本機能に目を通し、期待する情報を得られるかの確認が必要です。

③電力使用量のレポートによって適切な省エネ活動が可能になる

デマンドコントローラーやデマンド監視装置から電力使用量のレポートを受け取ることで、適切な省エネ活動を促せます。

電力使用量のレポートとは?
  1. 拠点ごとのレポート(電気使用量の状況など)を提示
  2. 前週と今週のの電力使用量を比較
  3. 連日の電力使用量をチェックして、使用量の増えている時間帯がないか確認
  4. 空調設備の過剰な使用がないか確認

上記のようなレポートを受け取ることで、漠然とした省エネ対策から、定量的かつ的確な対策を打てます。たとえば、空調設備の稼働状況であれば、冷やしすぎ・暖めすぎなどを把握することが可能です。過剰に稼働している場合、空調設備の稼働を調節して無駄を削減できるでしょう。

④ピークオーバーしないように制御する

デマンドコントローラーは、ピークオーバー(デマンドオーバー)しないよう空調設備を制御し、電気料金の削減や維持に貢献します。デマンド監視装置はピークオーバー(デマンドオーバー)しないようにお客様が空調もしくは、使用量の大きい機器を自分達で止めることで、電気料金の削減や維持に貢献します。

ピークオーバーとは、最大デマンドを超えて電気を使用することです。最大デマンドを超えると契約電力が更新され、超過金の支払いや 電気料金のアップなどにつながります。

つまり、ピークオーバーを迎える前に電力使用量が制限されるため、契約電力は更新されません。毎年の電気料金を一定に保てるので、ランニングコストを抑えやすくなります。

次項では、デマンド(最大需要電力)の意味や基本料金の決定方法について詳しく解説するので、ぜひ参考にしてみてください。

デマンドコントローラーの活用で抑制される「デマンド」とは

デマンドに関係する用語の意味を見ていきましょう。

各用語の意味

  1. デマンド:30分あたりの平均電力使用量
  2. 最大デマンド(最大需要電力):1ヶ月あたりのデマンドが最も高い値
  3. 契約電力:12ヶ月分の最大デマンドを計測し、最も高い値を契約電力(基本料金の基準)とする

電力使用量が増えるとデマンドの値も増加していき、最大需要電力の更新によって電気料金も値上がりする仕組みです。デマンドコントローラーは最大需要電力を超えないよう調整してくれるため、電気料金の節約につながります。

次項では、電気料金の仕組みや、デマンドコントローラーやデマンド監視装置による電気料金節約の仕組みなどを詳しく解説します。

電気の基本料金は最大デマンドによって決まる

電気の基本料金は、契約電力(最大デマンド)によって決まります。基本料金の算出方法を見ていきましょう。

基本料金の算出方法
  1. 基本料金(1年間あたり)=基本料金単価 × 契約電力(最大デマンド) × 力率割引係数 × 12ヶ月

※力率割引:実際に消費される電力の割合

たとえば、基本料金単価が1,500円、8月の需要電力が90kWで1年間の最大デマンドとなっている場合、基本料金は1,377,000 円(1ヶ月あたり114,750円)です。仮に7月の最大需要電力が50kWだったとしても、基本料金は契約電力で計算されるため、変動しません。つまり、電気料金を下げるには、最大デマンドを抑える必要があります。

デマンドコントローラーやデマンド監視装置によって1年間の基本料金を削減できる

最大デマンドを抑えることで、1年間の基本料金を削減できます。前述したように、電気の基本料金は最大デマンド(契約電力)を基準に決定されます。

デマンドコントローラーは30分ごとの電力使用量を予測し、あらかじめ設定した最大デマンドの目標値を超えないよう調整可能です。たとえば、従来までの最大デマンドが80kWだった場合、目標値を70kW(任意のkW)に設定できます。電力使用量が目標値に近づいた際は、事業所内の空調設備などを自動制御するため、電力使用量(基本料金)を削減させられます。

より効果的に基本料金を削減するには、デマンドコントローラーやデマンド監視装置から得られるデータも活用しましょう。無駄に稼働させている設備がないか、電力使用量をチェックすることで設備の稼働方法を見直せます。各種設備における電気の無駄を抑え、電気料金削減に貢献できす。

デマンド監視装置の導入をおすすめできる企業

デマンド監視装置の導入は、以下の企業(業種)におすすめできます。

デマンドコントローラーの導入をおすすめできる企業

デマンドコントローラーの導入は、以下の企業(業種)におすすめできます。

  1. 遊技場(パチンコ店)
  2. ホームセンター
  3. スーパーマーケット
  4. 中~大規模工場
  5. ホテル
  6. 卸・小売店
  7. 飲食店
  8. カラオケ店
  9. 介護施設
  10. 紳士服店
  11. 銀行

上記の業種の中でスーパーマーケットやホームセンター、パチンコ店などお客さまが居る場所と従業員さまが待機する場所で分かれている場合には、分けて制御することで、お客さまからクレームが入ることなく、電気代を削減できます。また共用部分の制御もできますし、時間帯で電気の使用量に差がある場合には時間によって適した設定そすることで、電気代削減にも利用できます。

その他にも、飲食店やカラオケ店、小売店、紳士服店など、営業開始に向けた準備時間や休憩時間にも空調の稼働が多いと無駄時間になります。本社側では1店舗ずつの空調の稼働が多いか少ないかは電気代で確認することとなり、どの時間帯が多くなってしまっているかは、把握できません。

しかし、デマンド監視装置が設置されていれば、24時間の使用量の確認が可能となり(レポートでも確認可)無駄時間の把握ができて、節電対策が可能です。

おすすめできる企業の特徴
  1. 空調使用量が多く、1日の営業時間が長い企業
  2. 営業時間内や営業時間外の無駄時間を抑えたい企業
  3. バックヤードが広く、お客様エリアと分かれている業種
  4. 電力利用量を可視化して企業内の省エネ促進に繋げたい企業

デマンドコントローラーやデマンド監視装置の導入にかかる費用

デマンドコントローラーの導入費用は、事業規模やメーカーなどによって差があります。おおよその費用目安は、次のとおりです。

<デマンドコントローラーやデマンド監視装置の導入費用の目安>
  1. デマンド監視装置(小規模向け、1店舗内に導入等):35万円~
  2. デマンドコントローラー(大規模向け、ビルや工場など):100万円~(空調自動制御台数によって変わります)

配線工事なども必要なので、規模が大きいほど導入費用は高額になります。次項では、導入費用を抑えられる補助金について見ていきましょう。

デマンドコントローラーの導入に利用できる補助金制度

各自治体では、デマンドコントローラーの導入に利用できる補助金制度が設けられています。いくつか例を挙げるので、補助金を受ける際は参考にしてみてください。

【宮城県の補助金】
項目 内容
補助対象 ・県内に事業所がある水産加工業や製氷業者など ・県内に事業所がある魚市場卸売業者など ・県内に事業所がある水産業協同組合など
補助対象の設備 ・デマンドコントロールシステム ・デマンド監視装置
補助率 設備費用の2/3以内
補助上限 ・空調等デマンド監視装置:50万円/1者 ・空調等デマンドコントロールシステム:500万円/1者 ・冷凍・冷蔵庫等デマンドコントロールシステム: 1,000万円/1者
【金沢市の補助金】
項目 内容
補助対象 ・事業用として市内の建築物にシステムを設置する ・電力会社との契約電力が50kw以上500kw未満の建築物 ・市税を滞納していない
補助対象の設備 設備 ・デマンドコントロールシステム ・デマンド監視装置
要件 ・パソコン上でデマンドや電力使用量のデータ管理ができる ・デマンド監視機能と目標値超過を予測した場合の警報機能がある ・未使用のシステム ・既存の設備の更新ではない
補助率 設備費用の1/4
補助上限 20万円 ※1,000円未満は切り捨て

上記のとおり、自治体によって補助率や要件などは異なります。期間が限定されているケースも多いので、デマンドコントローラー導入時は自治体HPをチェックし、補助金制度が適用されるタイミングを見計らいましょう。

デマンド監視装置やデマンドコントローラーの導入までの流れ

デマンドコントローラー導入完了までの流れは、次のとおりです。見積依頼~サービス開始まで約3ヵ月で導入できるケースが多いです。

デマンド監視装置導入の流れ

  1. メーカー(代理店)に見積依頼:ヒアリングシートの提出
  2. メーカー(代理店)から見積回答
  3. 導入を検討
  4. メーカー工事対応
  5. WEB確認用可視化システムのID/PASS発行
  6. サービス開始

デマンドコントローラー導入の流れ

  1. メーカー(代理店)に見積依頼:電気の使用状況や改善したいポイントなどを伝える
  2. 現地調査:工場・売り場・事業所内を現地調査して、節電目標達成に向けた提案をしてもらう
  3. メーカー(代理店)から見積回答
  4. 導入決定:メーカーの見積りや提案を確認・納得したうえで契約を結ぶ
  5. 導入スケジュールの調整:一部の電気系統が停電する可能性があるため、工事スケジュールを調整する
  6. 設備の導入開始:指定したスケジュールで各種設備を設置
  7. システムのアカウントやパスワードを通知:設置完了後にシステム稼働に必要な情報を受け取る
  8. デマンドコントローラーの稼働開始:システムの各種設定後に稼働開始

メーカーによって導入手順は異なりますが、主に上記のような流れで導入されます。メーカーによってはアフターフォローも提供されているので、事前に確認しましょう。以下はデマンドコントローラー導入時の注意点です。

デマンドコントローラー導入時の注意点

  1. 停電が起きないよう工事は実施されるものの、電灯設備などから電源を確保する場合は数分の停電あり
  2. 電波が確保できない場所には導入不可(無線対応の場合)
  3. 重塩害地域(海岸から500m以内)または、温泉、下水施設などの腐食性ガス発生地域は設置できない可能性あり
  4. 塩害地域(海岸から2km以内)は設置できない可能性あり ※全ての機器が屋内設置できる場合に限り、設置可能
  5. 引火性ガスのある場所は設置できない可能性あり

停電の有無については、必ずメーカーに確認してください。事業所内に影響が出ないよう配慮されますが、設置場所や工事内容によっては数分の停電が起きる可能性もあります。

まとめ

デマンドコントローラーやデマンド監視装置は、電力使用量を見える化(可視化)してくれるシステムです。電気代が高騰している今だからこそ、企業の努力により電気代を下げる必要性があり、そのサポートができる機器となります。導入時は以下4つのメリットから、期待する効果を得られるか確認しましょう。

<デマンドコントローラーのメリット>

  1. 契約電力を越えない様に運用し電気代を削減できる
  2. 電力使用量を監視して「見える化」する
  3. 電力使用量のレポートによって適切な省エネ活動が可能になる
  4. 電力使用量を減らし電気代やCO2排出量を削減する

また、導入時は自治体の補助金を利用できる可能性もあります。自治体HPから、適用期限や対象条件などに目を通し、導入コストを減らせるか確認してみてください。

デマンド監視装置やデマンドコントローラーの導入は、事業運営におけるランニングコスト削減と地球環境改善へ貢献などの効果をもたらすでしょう。

デマンドコントローラーやデマンド監視装置の導入をご検討の方へ

新電力ネット運営事務局では、デマンドコントローラーやデマンド監視装置の導入をご検討中の企業様等におかまして無料相談を受け付けておりますのでお気軽にお問合せ下さい。