第1回目のメガソーラー入札、落札9件で最安値は17.2円、最高値は21円/kWhという結果に

2017年11月24日

一般社団法人エネルギー情報センター

新電力ネット運営事務局

第1回目のメガソーラー入札、落札9件で最安値は17.2円、最高値は21円/kWhという結果にの写真

11月21日、低炭素投資促進機構は出力2000kW以上の太陽光発電設備における入札の結果を公表しました。今回、第一回目となるメガソーラーの入札では9件の落札があり、最安値は17.2円、最高値は21円/kWhという結果になりました。

第一回目メガソーラー入札、最安値は17.2円、最高値は21円/kWh

2012年7月から導入されたFIT法により、太陽光を中心とした再生可能エネルギーの導入が急速に進む一方で、国民負担の増大への懸念が高まっています。買取価格はFIT制度開始後の5年でほぼ半減しましたが、それでも諸外国と比べると依然として高いです。メガソーラー(2000kW)の買取価格の推移を見ると、2015年時点でフランスでは9.8円/kWh、ドイツでは10.4円/kWhまで下がっており、日本と比較すると半分以下の水準です(図1)。

太陽光発電(2000kW)の買取価格の推移

図1 太陽光発電(2000kW)の買取価格の推移 出典:経済産業省

また、非住宅用太陽光発電はNEDO技術開発戦略目標において、2020年に発電コスト14円/kWh(約20万円/kW)、2030年に発電コスト7円/kWh(約10万円/kW)と設定されています。しかし、現行のシステム費用は約30万円/kWで欧州の2倍となっており、内訳としてはモジュール・PCSが14.1万円(欧州の1.7倍)、工事費、架台等が14.8万円(同2.1倍)とされています(図2)。

太陽光発電の現状

図2 太陽光発電の現状 出典:経済産業省

太陽光発電の価格低下を促す施策として、入札制度があります。諸外国においても、ドイツ、インド、フランス、南アフリカ、イギリス、ブラジルなどで入札が実施されています。例えばドイツにおいては、EEG(再エネ法)における2015年4月の第1回入札において、平均落札価格が9.02セント/kWh(約10円/kWh)でしたが、2016年8月の第5回入札では7.23セント/kWh(約8円/kWh)まで引き下がっています(図3)。

そのほか、2017年5月にインド政府が実施したRajasthan州における競争入札では、インドの「ACME Solar Holdings」が200メガワット分を2.44ルピー/kWh(約4.1円)、残りの300メガワット分をソフトバンクなどの合弁会社「SBG Cleantech」が2.45ルピー(約4.2円)と非常に安価な水準で落札しています。

世界最安水準の入札では、10月にサウジアラビアの再生可能エネルギー事業開発局は、300MWの太陽光発電所の入札で、1kWhあたり6.69736Halalas(約2.1円)の応札があったと発表しました。[関連記事]

ドイツにおける太陽光入札の結果

図3 ドイツにおける太陽光入札の結果 出典:経済産業省

日本においても、太陽光発電の買い取り費用低減などを目的に、2017年4月に施行された改正FITにおいて、2000kW以上のメガソーラー事業を対象に入札制度が導入されました。その入札について今回、低炭素投資促進機構は結果を公表しました。今回、第一回目となるメガソーラーの入札では9件の落札があり、最安値は17.2円、最高値は21円/kWhという結果になりました。

入札された総発電容量は、募集量に大きく満たない約140MW

今回の第1回入札の募集容量は500MWとなり、平成30年度に実施予定の入札(第2回・第3回)の最大募集容量合計1.5GWの1/3相当となります。入札参加資格の審査のために提出された事業計画数は29件であり、設備出力の合計は約490MWと、募集要領に近い値となりました。ただ、実際に落札となった件数は9件に留まったため、入札された総発電容量は、募集量に大きく満たない約140MWでした。

供給価格上限額は21.00円/kWhであり、10kW以上2,000kW未満の太陽光発電設備の平成29年度調達価格と同額です。調達期間は20年間と設定されています。

落札した企業は8社で、外資パネルメーカー(カナダのカナディアン・ソーラーや、韓国ハンファQセルズなど)も参加しています。最低落札価格は17.20円/kWh、最高落札価格は21.00円/kWhでした(表1)。

落札者名(法人名) 供給価格(円/kWh) 発電設備の出力(kW)
株式会社HINA 17.2 7,260
カナディアン・ソーラー・プロジェクト株式会社 17.97 15,400
自然電力株式会社 18.97 18,000
19.39 10,500
QソーラーB合同会社 19.5 12,000
X-Elio17合同会社 19.95 30,000
ハンファエナジージャパン株式会社 20.49 30,006
ロイヤルリース株式会社 21 5,600
有限会社新日邦 21 12,600

表1 落札の結果 出典:低炭素投資促進機構資料より作成

第2回、第3回入札における募集容量や上限価格、今回の結果を検証した上で設定

この続きを読むには会員登録(無料)が必要です。

無料会員になると閲覧することができる情報はこちらです
電力の補助金

補助金情報

再エネや省エネ、蓄電池に関する補助金情報を一覧できます

電力料金プラン

料金プラン(Excel含)

全国各地の料金プラン情報をExcelにてダウンロードできます

電力入札

入札情報

官公庁などが調達・売却する電力の入札情報を一覧できます

電力コラム

電力コラム

電力に関するコラムをすべて閲覧することができます

電力プレスリリース

プレスリリース掲載

電力・エネルギーに関するプレスリリースを掲載できます

電力資格

資格取得の支援

電験3種などの資格取得に関する経済支援制度を設けています

はてなブックマークGoogle+でシェア

執筆者情報

一般社団法人エネルギー情報センターの写真

一般社団法人エネルギー情報センター

新電力ネット運営事務局

EICは、①エネルギーに関する正しい情報を客観的にわかりやすく広くつたえること②ICTとエネルギーを融合させた新たなビジネスを創造すること、に関わる活動を通じて、安定したエネルギーの供給の一助になることを目的として設立された新電力ネットの運営団体。

企業・団体名 一般社団法人エネルギー情報センター
所在地 東京都新宿区新宿2丁目9−22 多摩川新宿ビル3F
電話番号 03-6411-0859
会社HP http://eic-jp.org/
サービス・メディア等 https://www.facebook.com/eicjp
https://twitter.com/EICNET

関連する記事はこちら

経産省、新型コロナ対策として電気・ガス事業者に支払い猶予等を要請、条件適合により1ヶ月繰り延べの写真

一般社団法人エネルギー情報センター

2020年04月17日

新電力ネット運営事務局

経産省、新型コロナ対策として電気・ガス事業者に支払い猶予等を要請、条件適合により1ヶ月繰り延べ

3月19日、経済産業省は「生活不安に対応するための緊急措置」(新型コロナウイルス感染症対策本部)を踏まえ、電気・ガス事業者に料金の支払いの猶予等を要請しました。この結果、多くの事業者が1ヶ月の支払い延長対応を行うこととなりました。

2020年度のFIT制度、改正FITに続く抜本見直し、地域活用(自家消費、地域一体型)の要素が取り入れられる見込みの写真

一般社団法人エネルギー情報センター

2020年02月28日

新電力ネット運営事務局

2020年度のFIT制度、改正FITに続く抜本見直し、地域活用(自家消費、地域一体型)の要素が取り入れられる見込み

改正FIT法の成立から2年以上が経過し、再エネに関する状況も変化する中、再エネ特措法においては、2020度末までに、さらなるFIT制度の抜本見直しを行う旨が規定されています。これにより、今後のFIT認定に関して「地域活用要件(自家消費、地域一体型)」が求められるようになる見込みです。

沖縄県内で初受賞、新エネ大賞経済産業大臣賞「再エネサービスプロバイダ事業」、PV第三者所有/エコキュート/温水熱販売/非FIT相対契約を複合活用の写真

一般社団法人エネルギー情報センター

2020年01月08日

新電力ネット運営事務局

沖縄県内で初受賞、新エネ大賞経済産業大臣賞「再エネサービスプロバイダ事業」、PV第三者所有/エコキュート/温水熱販売/非FIT相対契約を複合活用

新エネルギー財団は、令和元年度の新エネ大賞の選定結果を発表しました。最高ランクとなる「経済産業大臣賞」には、宮古島未来エネルギー、宮古島市、ネクステムズ、三菱UFJリースによる「再エネサービスプロバイダ事業」が選定されました。なお、これまでの「経済産業大臣賞」は沖縄県内の受賞はなく、今回が初となります。

EMS関連市場、卒FIT等により2030年に約1.7兆円、省エネからデータ取引等の付加価値の時代へ、富士経済予測の写真

一般社団法人エネルギー情報センター

2019年12月10日

新電力ネット運営事務局

EMS関連市場、卒FIT等により2030年に約1.7兆円、省エネからデータ取引等の付加価値の時代へ、富士経済予測

富士経済は国内のEMS関連市場を調査した結果として、国内市場が2030年に1兆7134億円(2018年度比194%)に達する見込みであると発表しました。この調査では、EMS関連システムや需要家側EMS関連設備、EMS関連サービスの市場動向を整理し、それらをEMS関連市場として定義した上で今後の動向を推測しています。

太陽光発電の廃棄対応、1kWhの発電につき0.8円程度の積立金の可能性、10kW以上の設備、2022年7月開始予定の写真

一般社団法人エネルギー情報センター

2019年11月26日

新電力ネット運営事務局

太陽光発電の廃棄対応、1kWhの発電につき0.8円程度の積立金の可能性、10kW以上の設備、2022年7月開始予定

経済産業省では平成31年より「太陽光発電設備の廃棄等費用の確保に関するワーキンググループ」を設置し、適切な積立が行われるよう制度設計が議論されています。本記事では、使用済み太陽光発電に対する省庁の動きを見ていきます。