世界最安水準の太陽光発電プロジェクト、1kWhあたり約2.1円、サウジアラビアの入札
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10月3日、サウジアラビアの再生可能エネルギー事業開発局(REPDO)は、現在計画中の300MWの太陽光発電所の入札で、1kWhあたり6.69736Halalas(約2.1円)の応札があったと発表しました。入札には27件の応募があり、その中から8件が入札資格認定を受けました。日本企業は丸紅、日揮、三井物産の3社が参加しています。
1kWhあたり約2.1円、サウジアラビアの太陽光発電プロジェクト
IRENAによれば、大規模太陽光発電システムコストについては、均等化発電原価(LCOE)でみると、2015年の時点で発電原価が0.13$/kWhであり、2025年には0.06$/kWhと半分以下に低下するとされています(図1)。そのため、太陽光発電は、石炭・ガス火力発電の0.05-0.10$/kWhと比較しても、競争力で優位に立つことができると想定されます。

図1 太陽光発電と風力発電のシステムコストの加重平均予測 出典:IRENA
このように太陽光発電の価格が低下していく中、サウジアラビアの再生可能エネルギー事業開発局(REPDO)は、現在計画中の300MWの大規模太陽光発電所の入札で、1kWhあたり6.69736Halalas(約2.1円)の応札があったと発表しました。
2017年4月17日に募集要項が発表され、27件の応募があり、その中から8件が入札資格認定を受けました。日本企業は、丸紅、日揮、三井物産の3社が参加しています。最安の1kWhあたり6.69736Halalasを提案したのは、アブダビのAbu Dhabi Future Energy Company (Masdar)でした(図2)。

図2 入札結果 出典:REPDO
太陽光発電設備は、サウジ北部のSakaka地区での建設が予定されています。今後、REPDOが入札内容を精査し、最終選考候補を11月28日に発表します。
最終受注者は2018年1月27日発表される予定です。受注者は25年間のpower purchase agreement(PPA)を結ぶこととなります。決算処理は2018年2月28日に完了し、2019年中には試運転が開始される予定です。
石油依存から脱却する「サウジ・ビジョン 2030」
サウジアラビアでは、2016年4月、ムハンマド・ビン=サルマン副皇太子の主導により、「サウジ・ビジョン 2030」を発表しています。これは、油価低迷に起因する巨額の財政赤字に直面したサウジが石油依存から脱却し、包括的に発展するための2030年までの長期社会経済計画となります。
REPDOは、この長期国家戦略である「サウジ・ビジョン2030」に向け、国家再生可能エネルギープログラム(NREP)を推進しています。2020年までに再生可能エネルギー発電所3.45GWの建設を進め、さらに2023年までに9.5GWに拡大するとしています。9.5.GWは、国家の総電力需要の約4%に当たるとされています。
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