エネルギー管理研修について

エネルギー管理研修は、3年以上の十分なエネルギー管理の実務経験を備え、実務経験で培われたエネルギー管理者として求められる相応の知識、技術的素養を「既にある程度保持された方」を対象とした国家資格の認定制度です。

また「エネルギーの使用の合理化及び非化石エネルギーへの転換等に関する法律」(以下「省エネ法」)では、一定量以上のエネルギー使用工場又は事業場は、指定工場等(第一種、第二種)として指定されることとなります。

そのうちの「第一種エネルギー管理指定工場等」の製造業などの5業種については、エネルギーの使用量の区分に応じて、エネルギー管理士免状の交付を受けている者のうちから、1人から最大4人のエネルギー管理者を選任しなければならないことになっています。このように一部の工場等にとっては資格保有者の確保は必須であり、またエネルギー関連の高度な知識を保有している証明にもなる有用性の高い資格となります。

試験について

エネルギー管理士免状を取得するには次の二つの方法があります。

  1. エネルギー管理士試験に合格することによる取得方法
  2. エネルギー管理研修を修了することによる取得方法

研修は、講義及び修了試験により行われます。講義は、必須基礎区分の講義及び受講者が選択する熱分野専門区分又は電気分野専門区分のうちいずれか一つの専門区分の講義を視聴する形で実施されます。研修区分ごとのすべての講義課目を受け、修了試験に合格した方は「研修修了者」となります。なお、修了試験には課目合格制度があります。

免状の発行について

研修修了者は、資源エネルギー庁に認定申請書を提出することでエネルギー管理士免状が交付されます。エネルギー管理研修を修了することで得られるエネルギー管理士の資格は、国家資格と同等のものです。交付される免状は、省エネ法第55条に基づくエネルギー管理士免状であり、熱・電気の区分はありません。