電力自由化に向けた小売事業者の営業ルール

2016年01月25日

一般社団法人エネルギー情報センター

新電力ネット運営事務局

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電力取引監視等委員会は1月22日、電力の小売り事業者が一般家庭などに営業を行う際の指針を発表しました。本コラムでは、電源構成の開示や問題となる行為などの概要を纏めたいと思います。

電力小売り事業者が遵守する営業ルール指針について

電力取引監視等委員会は1月22日、電力を販売する事業者が一般家庭などに営業を行う際のルールを発表しました。下記にて、営業指針の内容をまとめたいと思います。

電源構成の開示

推奨される行為

まず大事な部分は、自社のホームページやパンフレット、チラシ等で電源構成の開示が推奨されていることです。再エネの割合が高い企業にとっては有効なアピール材料となり、顧客確保に繋がります。併せて、二酸化炭素排出係数の記載も望ましいとされており、需要家は数値という明確な指標で企業選びを実施することができます。

FIT電源や、卸電力取引所による調達、そして常時バックアップといった電源については、その特性などを明示する必要があり、需要家の混乱を誘発しない説明が求められます。(図1)

営業ルール・電源構成

図1:電源構成・特性の明示について(出典:電力取引監視等委員会)

問題となる行為

例え電力会社を変更したとしても、共用のインフラを利用していることから、需要家が実際に供給を受ける電気自体は全て同じです。それにも関わらず、「再エネの電気なのでクリーンな電気が家に届く」、「電源が安定しており停電が少ない」といった説明は、虚偽の報告となります。このように、あたかも電源構成によって需要家が供給を受ける電気の質に差異があるかのような説明をすることは、需要家の混乱を招く可能性があり問題となります。

FIT利用の電源について

推奨される行為

FITを活用した電源の場合、全国平均の電気のCO2排出量を持った電気として扱うことが求められます。再エネの普及にかかる財源は全ての需要家が負担している形となるため、二酸化炭素の低減部分についても、特定の企業ではなく需要家全体に帰属すると考えられるからです。つまり、FIT電源の利用では二酸化炭素排出の数値を低く算出することが難しくなります。一方、FITに頼らない再エネの場合は、二酸化炭素排出の少ない電源として、数値に盛り込むことが可能です。

問題となる行為

FIT電源である点について説明を省く事や、当該事業者の全電源に占めるFIT電源の割合を省略することは、問題とされます。「グリーン電力」、「クリーン電力」、「きれいな電気」などの説明を加えることも、禁止となります。一方、それらの課題をクリアした場合は、①「再エネ」や「太陽光」などといった事実を表示すること、②「再エネ発電事業者から調達した電気」といった事実関係を追加的に表示することは問題となりません。

地産地消

推奨される行為

「発電所の立地場所」及び「電気の供給地域」を説明することが最低限必要となります。それ以外は、比較的自由に需要家へ説明することが可能です。なぜならば、「地産地消」の捉え方は需要家によっても異なり、詳細な要件を設定することは困難なためです。そのため、どのような意味で地産地消であるかについても説明し、契約締結前・締結後の書面にも記載することが望ましいとされています。

問題となる行為

最低限の規定である、「発電所の立地場所及び電気の供給地域」についての説明不十分や、誤認を招く説明等を行っているような場合は、問題となります。

セット販売

推奨される行為

セット販売においては、商品ごとに契約先となる事業者が異なることを需要家が十分に理解していない、知らない間に他の商品も契約したことになっていた、広告どおりのキャッシュバックが支払われない(キャッシュバックを行う責任主体が誰かが曖昧である)などの問題が生じる懸念があります。そのため、セット販売を行う場合には、以下の説明が求められます。

  1. セット販売される商品と電気の小売供給とで契約先が異なる
  2. どのような条件で料金割引等が適用されるのか
  3. 誰が責任を持ってど のような手続でキャッシュバック等を行うのか

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