太陽光発電の出力制御リスクを軽減、ネクストエナジー社が無償付与するサービス開始

2018年08月31日

一般社団法人エネルギー情報センター

新電力ネット運営事務局

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ネクストエナジー・アンド・リソース社は8月29日、電力会社の出力制御によって売電が制限された場合の収益減少を補填する「MAXIFIT®出力制御補償サービス」を開始すると発表しました。このサービスは、出力制御による売電金額損失分を、一定条件のもと5年間補償するものです。

出力制御による売電金額損失分を5年間補償

2015年1月「電気事業者による再生可能エネルギー電気の調達に関する特別措置法」が改正され、出力制御のルールが作られました。出力制御とは、電力会社が電気の需要と供給のバランスを保つために、太陽光発電や風力発電からの出力を制限することができる制度です[関連記事]。

この出力制御は各地の電力会社ごとにルールがあり、出力制御によって太陽光発電や風力発電からの供給量が抑制されている時は、売電ができず収益が減少します[関連記事]。太陽光発電などにより収益を得ている事業者等にとっては重要な課題であり、リスクヘッジ等の対策が求められています。

こうした中、ネクストエナジー・アンド・リソース社は、電力会社の出力制御によって売電が制限された場合の収益減少を補填する「MAXIFIT®出力制御補償サービス」を開始すると発表しました。このサービスは、出力制御による売電金額損失分を、一定条件のもと5年間補償するものです。

従来の経済損失補償ではカバーしきれなかった出力制御による売電収益減少のリスクを軽減することで、より確実な発電事業を行うことが可能となります。ただし、出力制御データに「固定スケジュール」を採用する場合は非対象となります。

補償期間は、商品納入月の翌々月1日から5年間です。算定期間は、サービス開始日から1年ごとであり、補償金額は年間出力制御率20%を超過した分となります(ただし、補償金額は年間10万円が上限)。

今回のサービスが適用される条件ですが、ネクストエナジー・アンド・リソース社の太陽光発電システムパッケージ(太陽電池モジュール、パワーコンディショナ、遠隔監視装置)の購入者となり、無償付与されます。また、設置容量は、10kW以上50kW未満かつ、同社製ソラジット®ミニを出力制御機器として使用する場合となります。

太陽光発電システム部材の製造・販売を手がけるネクストエナジー社

ネクストエナジー・アンド・リソース社は、2003年に自然エネルギー利用のトータルサポート企業として設立されました。2005年には、国内初の取り組みである中古太陽光発電装置の買取・販売を行う『太陽光発電リサイクルセンター』を運営開始しています。

太陽光発電システム部材の製造・販売も手掛けており、2015年12月には低圧産業用発電システム「マキシフィット」を発売開始しています。マキシフィットシステムは、太陽光発電ビジネスで最大利益を上げるために開発されたパッケージシステムです。

独自開発された発電シミュレーションソフトにより、地域ごとに投資効果が最も高いパネル積載量を算出し、年間の総発電量を最大化します。同社によると、最適化前と比較し、福岡県福岡市で約29%、長野県松本市で約24%、青森県青森市で約26%アップするシミュレーション結果になったとしています(図1)。

また、同社はマキシフィットシステムにおいて、太陽電池発電システムの故障や不具合に備えて、業界トップクラスの手厚い保証を提供するとしています。今回の新保証サービスにより、ますます事業リスクへのヘッジ能力が高まることが期待されます。

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