日本初の「日照不足」に対応した太陽光発電の保険、HDIが販売開始

2017年06月06日

一般社団法人エネルギー情報センター

新電力ネット運営事務局

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5月30日、ヨーロッパ大手の法人向け保険会社HDI Global保険会社は、「太陽光発電収益補償保険」の販売を開始すると発表しました。HDIによると、日本では初となる、日照不足等を要因とした売電収益の減少を補償する保険となります。

日照不足に対応した国内初の太陽光発電保険

日本において、固定価格買い取り制度の始まった2012年から太陽光発電所の数とその発電量は急激に増加しており、2015年度末累積で3,605万kWに達しました。企業による技術開発も後押しし、太陽光発電設備のコストも着実に低下してきています(図1)。世界的に見ると、IEA-PVPSによれば2015年末時点で日本は中国、ドイツに次ぐ世界第3位の累積導入量となっています。

太陽光発電の国内導入量とシステム価格の推移

図1 太陽光発電の国内導入量とシステム価格の推移 出典:経済産業省

このように太陽光発電産業は急成長を遂げていますが、天候や日照条件などにより出力が不安定であるという課題も残されています(図2)。この課題について、太陽光発電所の事業主や投資家にとっては、日照時間の不足による売電収入の減少は大きなビジネスリスクとなります。しかし、日本では太陽光発電事業特有の不測な収益減少リスクに対する総合的な保険がありませんでした。

太陽光発電の天候別発電電力量の推移

図2 太陽光発電の天候別発電電力量の推移 出典:資源エネルギー庁

そこでヨーロッパ大手の法人向け保険会社 HDI Global保険会社 (本社:ドイツ、以下:HDI)は、太陽光発電所の事業主および投資家へ「太陽光発電収益補償保険」の販売を開始すると発表しました。日本の保険市場では初となる「日照不足による売電収益減少への補償」を含む総合的な保険商品となります。

基本補償では、太陽光発電設備の電気的・機械的な事故による財物損害および利益損害のほか、地震・雹災・風災などの自然災害も補償することができます。更に、「Revenue Shortfall Extension(収益減少補償特約)」を付帯する場合では、太陽光発電設備の想定外の劣化、機器の欠陥などに起因する収益減少も補償されます。また、前述のように日照不足による収益減少も補償されます。

保険金額は、保険契約時に発電所の年間予想発電量に基づく年間予想売電収入が設定されます。 また、支払いの対象となるケースは、保険期間内の実際の年間売電収入が予想年間売電収入の90%未満になった場合、かつその原因が日照不足または「Revenue Shortfall Extension」にて補償される原因に該当する場合となります。

太陽光発電の多くのプロジェクトは、銀行等による融資を必要とします。とりわけプロジェクトファイナンスの場合、長期安定的な収益が見込めないと融資が受けられないこともあります。そのため、太陽光発電事業の事業主および投資家にとって、長期安定的な収益を維持することは極めて重要な課題となっています。今回の保険ソリューションが、従来の保険商品では補償できていなかったリスクをカバーすることで、太陽光発電事業が成長していくことが期待されます。

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