法人向け 家庭向け

千葉県に日本最長のメガソーラー発電、成田空港と東京を結ぶ鉄道沿線の約10kmに設置

一般社団法人エネルギー情報センター

新電力ネット運営事務局

千葉県に日本最長のメガソーラー発電、成田空港と東京を結ぶ鉄道沿線の約10kmに設置の写真

7月18日、東芝はSGET千葉ニュータウンメガソーラー発電所が完成し、千葉ニュータウン中央駅において開所式が執り行われたと発表しました。全長約10kmと日本最長のメガソーラー発電所となり、敷地面積は約18haに及びます。

千葉県の再エネ開発、日本最長のメガソーラーのほか、世界最大の水上式メガソーラーなども建設

新エネルギー産業は、今後の成長が見込まれる新たな産業分野として強く期待されており、地域経済の活性化にも大きく貢献し得るものです。また、新エネルギーの導入は、地球温暖化の防止や資源循環型社会の構築も期待できます。

こうしたことから、千葉県は平成23年7月、「千葉県省エネルギー等対策推進本部」の下に、「新エネルギー活用推進プロジェクトチーム」を設置しました。

その後、千葉県省エネルギー等対策推進本部は、平成24年3月に「新エネルギーの導入・既存エネルギーの高度利用に係る当面の推進方策」を策定しました。この方策に基づき、千葉県では、民間事業者や市町村によるプロジェクト展開などに取り組んでいます。

再生可能エネルギーの事業用地関連では、千葉県は2014年11月28日に「山倉ダムにおけるフロート式メガソーラー」の事業候補者を「京セラTCLソーラー合同会社」に決定したと発表しました。同社は、このフロート式メガソーラーを、2015年12月に着工開始しています。

これは、18万平方メートルの水面に約5万枚の太陽光パネルを浮かべるもので、着工当時で世界最大の水上式メガソーラーとなります。

千葉県に日本最長のメガソーラー発電

フロート式メガソーラーとほぼ同時期の2014年11月21日、千葉県は千葉ニュータウンの成田スカイアクセス沿線用地において、メガソーラーを設置・運営する事業候補者を決定したと発表しました。

6者から応募があり、「成田スカイアクセス沿線用地(旧新幹線用地)メガソーラー事業者選定委員会」での審査を踏まえ、「スパークス・グリーンエナジー&テクノロジー株式会社(略称:SGET)」に決定することとなりました。SGETが選ばれた理由としては、貸付料額の得点は低いものの、事業遂行能力、事業計画、地域振興策が高く評価されたからです(図1)。

成田スカイアクセス沿線用地メガソーラー設置運営事業 審査結果

図1 成田スカイアクセス沿線用地メガソーラー設置運営事業 審査結果 出典:千葉県

実際の発電所の建設等については、2016年2月に東芝がSGET千葉ニュータウンメガソーラー合同会社から受注し、設計、調達などが進められてきました。そして2017年7月18日、東芝は発電所が完成し、千葉ニュータウン中央駅において開所式が執り行われたと発表しました。全長約10kmと日本最長のメガソーラー発電所となり、敷地面積は約18haに及びます。なお、東芝は、EPC注契約者として今回の発電所の設計、調達、建設および今後20年間の運用・保守業務を受注しています。

今回の発電所は、線路沿いに隣接するため、電車走行時の作業が制限されるほか、クレーン作業などの大型工事作業を実施できる場所に制約がありました。そのため、東芝はこれまでメガソーラー発電所の建設で培ってきたノウハウを活用し、作業工程の最適化や関係各社との調整により工程管理の徹底を進めてきました。

また、ケーブルや電線の長距離化に伴う発電効率の低下を防ぐため、太陽光パネルの効率的な配置などによる全体設計の最適化を図ることで発電効率の確保も実現しています。

東京オリンピックで利用増が見込まれる成田スカイアクセス

今回の発電所は、千葉県が管理する成田スカイアクセス沿線用地の内、白井市武西から印西市若萩までの延長約10kmにかけて建設された日本最長のメガソーラーです。太陽光パネル47,454枚が敷き詰められることで、年間発電量は約12,700MWh(一般家庭で約4,600軒の年間使用電力量に相当)となる想定です。

設置場所は、北総鉄道千葉ニュータウン中央駅から印旛日本医大駅までの計3駅にまたがり、北総鉄道成田スカイアクセス沿線用地を活用するものです(図2)。この成田スカイアクセスは京成電鉄によって名付けられた愛称であり、東京と成田空港を結ぶ鉄道路線です。

SGETは今回の発電所を、2019年ラグビーW杯と2020年東京オリンピックを控え、更に増加が見込まれる成田スカイアクセスの利用者に対して、日本の玄関としてインパクトのある風景と、震災後の日本の再生可能エネルギーへの取組みを示すシンボリックな存在となる、としています。また、設計などを担当した東芝は、今後も社会インフラソリューションの提供を通じて顧客価値を向上させるとともに、安全・安心で信頼できる持続可能な社会の実現を目指す、としています。

この続きを読むには会員登録(無料)が必要です。

無料会員になると閲覧することができる情報はこちらです
電力の補助金

補助金情報

再エネや省エネ、蓄電池に関する補助金情報を一覧できます

統計情報

統計情報(Excel含)

エネルギー関連の統計情報をExcel等にてダウンロードできます

電力入札

入札情報

官公庁などが調達・売却する電力の入札情報を一覧できます

電力コラム

電力コラム

電力に関するコラムをすべて閲覧することができます

電力プレスリリース

プレスリリース掲載

電力・エネルギーに関するプレスリリースを掲載できます

電力資格

資格取得の支援

電験3種などの資格取得に関する経済支援制度を設けています

はてなブックマーク

執筆者情報

一般社団法人エネルギー情報センターの写真

一般社団法人エネルギー情報センター

新電力ネット運営事務局

EICは、①エネルギーに関する正しい情報を客観的にわかりやすく広くつたえること②ICTとエネルギーを融合させた新たなビジネスを創造すること、に関わる活動を通じて、安定したエネルギーの供給の一助になることを目的として設立された新電力ネットの運営団体。

企業・団体名 一般社団法人エネルギー情報センター
所在地 東京都新宿区新宿2丁目9−22 多摩川新宿ビル3F
電話番号 03-6411-0859
会社HP http://eic-jp.org/
サービス・メディア等 https://www.facebook.com/eicjp
https://twitter.com/EICNET

関連する記事はこちら

日本発!次世代ペロブスカイト太陽電池:フレキシブル発電が都市を変える 実装課題と産業戦略【第2回】 — 耐久性・封止・量産(ロールtoロール、封止樹脂の要諦)/コスト学習曲線と標準化(NEDO等)/素材・装置のサプライチェーン再構築の写真

一般社団法人エネルギー情報センター

2025年10月29日

新電力ネット運営事務局

日本発!次世代ペロブスカイト太陽電池:フレキシブル発電が都市を変える 実装課題と産業戦略【第2回】 — 耐久性・封止・量産(ロールtoロール、封止樹脂の要諦)/コスト学習曲線と標準化(NEDO等)/素材・装置のサプライチェーン再構築

前編では、ペロブスカイト太陽電池の特性と政策的背景、そして中国・欧州を中心とした世界動向を整理しました。 中編となる今回は、社会実装の要となる耐久性・封止・量産プロセスを中心に、産業戦略の現在地を掘り下げます。ペロブスカイト太陽電池が“都市インフラとしての電源”へ進化するために、どのような技術と制度基盤が求められているのかを整理します。特に日本が得意とする材料科学と製造装置技術の融合が、世界的な量産競争の中でどのように差別化を生み出しているのかを探ります。

中小企業が入れるRE100/CDP/SBTの互換ともいえるエコアクション21、GHGプロトコルに準じた「アドバンスト」を策定の写真

一般社団法人エネルギー情報センター

2025年10月27日

主任研究員 森正旭

中小企業が入れるRE100/CDP/SBTの互換ともいえるエコアクション21、GHGプロトコルに準じた「アドバンスト」を策定

GHGプロトコルに準じた「エコアクション21アドバンスト」が2026年度から開始される見込みです。アドバンストを利用する企業は電力会社の排出係数も加味して環境経営を推進しやすくなるほか、各電力会社側にとっても、環境配慮の経営やプランのマーケティングの幅が広がることが期待されます。

日本発!次世代ペロブスカイト太陽電池:フレキシブル発電が都市を変える 【第1回】背景と技術概要 — 何が新しいか/政策・投資の全体像/海外動向との比較の写真

一般社団法人エネルギー情報センター

2025年10月18日

新電力ネット運営事務局

日本発!次世代ペロブスカイト太陽電池:フレキシブル発電が都市を変える 【第1回】背景と技術概要 — 何が新しいか/政策・投資の全体像/海外動向との比較

本記事は、2024年公開の「ペロブスカイト太陽電池の特徴とメリット」「ペロブスカイト太陽電池の課題解決と今後の展望」に続く新シリーズです。 耐久性や鉛処理、効率安定化といった技術課題を克服し、いよいよ実装段階に入ったペロブスカイト太陽電池。その社会的インパクトと都市エネルギーへの応用を、全3回にわたって取り上げます。

非化石証書(再エネ価値等)の下限/上限価格が引き上げ方向、脱炭素経営・RE100加盟の費用対効果は単価確定後に検証可能となる見込みの写真

一般社団法人エネルギー情報センター

2025年10月17日

主任研究員 森正旭

非化石証書(再エネ価値等)の下限/上限価格が引き上げ方向、脱炭素経営・RE100加盟の費用対効果は単価確定後に検証可能となる見込み

9月30日の国の委員会で、非化石証書の下限/上限価格の引き上げについて検討が行われています。脱炭素経営の推進を今後検討している企業等は、引き上げ額が確定した後にコスト検証を実施することが推奨されます。また本記事では、非化石証書の価格形成について内容を見ていきます。

【第3回】電力小売に導入が検討される「中長期調達義務」とは ——料金・市場構造・投資への影響と導入後の論点—の写真

一般社団法人エネルギー情報センター

2025年09月29日

新電力ネット運営事務局

【第3回】電力小売に導入が検討される「中長期調達義務」とは ——料金・市場構造・投資への影響と導入後の論点—

第1回では制度導入の背景を整理し、第2回では設計の仕組みと現場課題を取り上げました。最終回となる本稿では、中長期調達義務が導入された場合に、料金や市場構造、投資意欲にどのような影響が及ぶのかを展望します。
制度の目的は電力の安定供給を強化し、価格急騰のリスクを抑えることにあります。ただし、調達コストの前倒し負担や市場流動性の低下といった副作用も想定されます。今後は、容量市場や需給調整市場との整合性、データ連携による透明性、新規参入環境の整備といった論点への対応が、制度の実効性を左右することになります。

 5日間でわかる 系統用蓄電池ビジネス