住友商事、木質ペレット製造会社へ資本参画、バイオマス発電の需要増加を見据える
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7月21日、住友商事はカナダの木質ペレット製造会社、Pacific BioEnergy Corporationの株式を47.6パーセント取得し、カナダにおける木質ペレット製造事業に参入したと発表しました。住友商事は、2008年に発電用バイオマス燃料の対日輸入ビジネスを開始し、これまで海外の安定ソースの開拓を進めてきました。
バイオマス燃料の1つ、木質ペレット
FITの対象となっているバイオ燃料は、大きくは木質系バイオマス(一部、農作物残さを含む)、廃棄物、メタン発酵ガスの3種類があります。この中で、近年の認定量の増加が著しいのが、木質系バイオマスです。
木質系バイオマスの中には、間伐材や林地残材等を含む「未利用木質」、それ以外の「一般木質・農作物残さ」の2つの区分が設けられています。「一般木質・農作物残さ」には輸入されたバイオマス燃料が含まれ、その中に木質ペレットがあります。
この木質ペレットは、森林の育成過程で生じる間伐材などや、製材工場などから発生する樹皮、のこ屑、端材などからできる木質燃料です(図1)。木質ペレットは、乾燥した木材を細粉し、圧縮成形したバイオマス燃料であり、環境への影響が少なく、効率性の高い発熱量を得られることから注目を集めています。
日本木質ペレット協会によると、2014年で木質ペレットを生産しているのは142事業所であり、年間生産量は12万トンを超えています。2001年時点ではわずか3事業所で、年間生産量は2300トンだったため、大幅に増加していることが分かります。

図1 木質ペレットについて 出典:住友商事
このように木質ペレットの生産量は拡大しているものの、一方でバイオマス発電の計画も急増しているため、燃料不足が懸念されています。例えば、「一般木質」のFIT認定については、2015年3月時点の認定量は約130万kWでしたが、2016年7月時点では300万kWを超え、大幅に増加しています。
「一般木質」の燃料は輸入ペレットが主になると想定されますが、2016年7月時点の認定料を基準に、全ての燃料に木質ペレットが使われるとすると、3000万tを上回る需要量となります(図2)。

図2 バイオマス発電所が使用する燃料量の見通し 出典:自然エネルギー財団
「Global Biomass Potential Towards 2035」によると、全世界のバイオエネルギーのポテンシャルは、木質系だけでも78億t程度と推計されています。そのため、ポテンシャルベースでは、3000万tという需要量は余裕があります。
一方で、「Global Wood Pellet Market Outlook」によると、世界全体でも、木質ペレットの生産量はおよそ2400万tです。そのため、木質ペレット3000万tという需要量は非常に大きいものとなります。ただ、3000万tは全て木質ペレットを利用したと仮定した推計値であり、燃料はPKSなどもあるので、実際には燃料の需要は分散化されます。ただ、PKSは主産物のパーム油生産動向の影響を受けることもあり、木質ペレットの重要性は今後ますます高まっていくものと考えられます。
住友商事がカナダの木質ペレット製造会社へ資本参画
木質ペレットは、EU各国に加え、日本をはじめとするアジアでもバイオマス発電の需要が増加しており、需要が拡大していく見込みです。こうした中、住友商事は、カナダに本社がある木質ペレットの製造会社「Pacific BioEnergy Corporation」の株式を47.6パーセント取得し、カナダにおける木質ペレット製造事業に参入したと発表しました。
カナダは、国際的な森林認証制度を取得した、適切に管理された持続可能な森林の面積で世界最大を誇ります。中でも、ブリティッシュコロンビア州は60百万ヘクタールを超える森林面積を背景に木材産業が主幹産業として根付いており、世界でも有数の良質な木質ペレットの供給地となっています。
住友商事が資本参画した「Pacific BioEnergy Corporation」は同州内に3か所の工場を保有、年間550千トン超の木質ペレットを取り扱っており、カナダ第2位の生産能力を持ちます。
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