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【第2回】エネルギー価格補助制度の実像と制度設計を読み解く― ガソリン価格高騰と燃料油補助制度の実務分析―

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本連載の第1回では、電気・都市ガス料金の高騰に対応する「電気・ガス価格激変緩和対策事業」を取り上げました。第2回となる今回は、ガソリン・軽油・灯油などを対象とした「燃料油価格激変緩和補助金(ガソリン補助金)」を解説します。 燃料油価格は家庭生活だけでなく物流・運輸・農業・建設業など幅広い産業に影響する重要なコスト要素です。2022年以降の国際情勢や円安で国内価格が急騰し、深刻な負担が生じたことから、政府は同年1月に制度を創設し、価格抑制策を展開してきました。

1. 燃料油価格高騰の背景

燃料油価格の高止まりは、国際的な原油市場の不安定化が主因です。主要産油国であるサウジアラビア、ロシア、アメリカの動向が価格に直結するなか、2022年以降はOPECプラス(OPEC諸国+ロシアなど)による減産が続き、供給抑制が価格高騰を助長しました。さらに、ウクライナ侵攻に伴うロシア産原油への制裁や中東情勢の緊迫化、世界経済の回復による需要増が重なり、原油価格は高水準で推移しました。

日本は原油輸入の9割以上を中東に依存しており、為替市場での円安進行も輸入コストを押し上げ、国内価格上昇をさらに加速させました。この複合的な要因により、燃料油価格は家庭生活だけでなく物流・運輸・農業・建設業といった燃料多消費産業のコスト構造を圧迫し、とくに地方経済では深刻な影響が顕在化しました。こうした事態を受け、政府は2022年1月に「燃料油価格激変緩和補助金」を創設し、石油元売業者への補助金交付を通じて価格抑制を図る仕組みを導入しました。

図1:2021年後半からの原油価格と為替レートの推移
出典:資源エネルギー庁「令和6年度 東北地方石油懇談会 資料(最近の原油価格動向)」2024年12月

2. 燃料油価格激変緩和補助金の制度概要

(1) 制度の創設と仕組み

燃料油価格激変緩和補助金は、2022年1月に総合緊急対策の一環として導入されました。ガソリン・軽油・灯油・重油を対象に、石油元売業者に対して国が補助金を交付し、小売価格の上昇を抑える仕組みです。小売段階ではなく元売段階で補助を実施することで、効果を迅速かつ広範囲に波及させる狙いがありました。

(2) 補助単価の推移

制度開始時の補助上限は1リットルあたり5円でしたが、価格高騰の長期化を受けて同年3月以降段階的に引き上げられ、2022年5月には上限が35円に拡大しました。これにより全国平均ガソリン価格は170円台前半で抑えられ、急騰の回避に寄与しました。

その後も価格動向に応じて制度は延長され、2023年度・2024年度も継続実施。2023年9月から2024年4月末までは基準価格を1リットル175円に設定し、それを超過する部分を国が一部補填する方式が取られました。

2024年以降は補助単価の縮小が始まり、2025年5月からはガソリン・軽油10円/L、灯油・重油5円/L、航空機燃料4円/Lを定額で引き下げる新方式に移行しています。これは従来の変動型補助から、段階的な補助縮小を見据えた運用への転換と位置付けられます。

図2:レギュラーガソリン全国平均価格の推移(2022年1月〜2025年7月)
出典:資源エネルギー庁「燃料油価格激変緩和対策事業」ガソリン価格・補助単価の推移

3. 補助金の影響|支援単価の変遷と家計・産業への実質的効果

(1) 家計への影響:光熱費・燃料費負担の緩和

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