パナソニック創業100周年、「無電化ソリューションプロジェクト」開始
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2018年04月24日
一般社団法人エネルギー情報センター
パナソニックは4月、社会貢献活動の一環として創業100周年を機に、電気の知識などの啓発・教育の実践と商品寄贈を組み合わせた「無電化ソリューションプロジェクト」を開始したと発表しました。十分な電力供給がない地域に対して、太陽光発電などの寄贈に加え、人材育成や地場産業モデルの開発などが行われます。
小規模な産業モデルづくりに繋がる「無電化ソリューションプロジェクト」
パナソニックの創業は1918年であり、当時は「松下電気器具製作所」として事業を展開していました。その100年後、2018年4月23日にパナソニックは、社会貢献活動の一環として、電気の知識などの啓発・教育の実践と商品寄贈を組み合わせた「無電化ソリューションプロジェクト」を開始したと発表しました。
現在、「無電化地域」にくらす人々が世界には約11億人おり、世界の6人に1人が電気のない生活を送っているとされています。そうした中、今回の「無電化ソリューションプロジェクト」では、十分な電力供給がない地域に対して、太陽光発電などの寄贈に加え、人材育成や地場産業モデルの開発などが行われます。なお、世界の無電化地域の社会課題の解決に取り組んでいるNGO/NPOと共同で推進するとしています。
特に無電化人口の多いアジアやアフリカを対象にプロジェクトは実施されます。まずは、インドネシア(2018年1月~2019年12月)、ミャンマー(2018年4月~2020年3月)、ケニア(調整中)の3か国で取り組みを開始し、順次他の国・地域へ拡大を目指すとしています。
具体的な活動内容としては、例えば、電気利用についての意識啓発学習や、太陽光発電・蓄電システムに関する基礎研修が行われます。そのほか、太陽光独立電源パッケージ「パワーサプライステーション」、LED照明付小型蓄電システム「エネループソーラーストレージ」や、ソーラーランタン等の商材を寄贈するとしています。
加えて、太陽光発電・蓄電システムで発電される電気を活用し、農産物や魚の加工等、小規模な産業モデルづくりへの挑戦が始まります。メンテナンスやバッテリー交換等の活動継続に必要な資金確保など、地域の社会的経済効果も期待されます。
パナソニックによると、今回のプロジェクトは、国連の持続可能な開発目標(SDGs)達成にも繋がるとしています。今回のプロジェクトを通じて達成を目指す「持続可能な開発目標」は下記の6種類です(図1)。同社は今後も、新興国・途上国の社会課題の解決に向けた企業市民活動を通じて、”A Better Life, A Better World”の実現に貢献するとしています。
- エネルギーをみんなに そしてクリーンに
- パートナーシップで目標を達成しよう
- すべての人に健康と福祉を
- 質の高い教育をみんなに
- ジェンダー平等を実現しよう
- 貧困をなくそう
クラウドファンディングなどを通じて“あかり”を届けるプロジェクト、2018年3月開始
これまで、パナソニックは自社技術・製品を活用し「事業を通じて社会の発展に貢献する」ことを基本に、重点テーマとして「共生社会の実現に向けた貧困の解消」を掲げて企業市民活動を推進しています。
例えば、無電化地域への取り組みでは、2012年度に「ソーラーランタン10万台プロジェクト」が立ち上げられました。その結果、これまでに30か国、131団体・機関に合計10万台以上が寄贈され、2018年1月に完遂することができました。
パナソニックではその後、新たな活動として「みんなで“AKARI”アクション」を2018年3月からスタートしています。クラウドファンディングや古本などの売却金による寄付を通じて、無電化地域に“あかり”が届けられています(図2)。
また、パナソニックは子どもたちへの環境教育を推進しており、2009年度から活動をグローバルに加速させてきました。2015年11月、ユネスコと「ミャンマーの世界遺産候補地であるバガン遺跡周辺地域の持続可能な発展を目的とした次世代教育支援の促進」について、基本合意を締結し、12月から2年間のプロジェクトを実施しています。
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執筆者情報
一般社団法人エネルギー情報センター
EICは、①エネルギーに関する正しい情報を客観的にわかりやすく広くつたえること②ICTとエネルギーを融合させた新たなビジネスを創造すること、に関わる活動を通じて、安定したエネルギーの供給の一助になることを目的として設立された新電力ネットの運営団体。
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