大分県、藻場などの環境情報や水質の調査結果などが分かる地理情報システムを提供開始
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2016年07月05日
一般社団法人エネルギー情報センター
7月4日、大分県は県などが保有している自然環境に関する情報を重ね合わせ、地図表示で提供するシステムを公開しました。藻場、干潟などの環境情報、温泉規制図や自然公園図などの規制情報、大気や水質の調査結果などさまざまな情報を確認することができます。
提供データは28種類、規制確認の負担緩和にも
今回、大分県が活用している技術はGIS(地理情報システム:Geographic Information System)というものです。GISは、地理的位置を手がかりに、位置に関する情報を持ったデータ(空間データ)を総合的に管理・加工し、視覚的に表示し、高度な分析や迅速な判断を可能にする技術です。
事業者にとっては、開発前の規制確認に関する負担の軽減に繋がり、行政としても適切な開発指導や環境保全対策に活用されることが期待されます(図1)。
図1 GISの概要・メリット 出典:大分県
大分県のGISシステムが提供するデータは28種にもおよび、具体的には下記の内容となります。下記の図は、国立公園、国定公園、県立自然公園を指定し表示させた「大分県環境地理情報システム」のイメージですが、視覚的に情報を把握することができます(図2)。
図2 環境地理情報システムのイメージ(国立公園、国定公園、県立自然公園指定) 出典:大分県
28種類の提供されるデータ
- 藻場分布
- 干潟分布
- 自然景観資源分布
- 温泉規制図
- 湿地分布
- 巨樹巨木分布
- 植生自然度
- 国立公園、国定公園、県立自然公園
- 自然環境保全地域等配置図
- 鳥獣保護区等位置図
- 豊の国名水分布
- 指定文化財分布
- 水道区域図
- 特別保護樹林樹木分布
- 騒音規制指定区域
- 騒音環境基準類型指定
- 振動規制指定区域
- 悪臭規制地域
- 大気汚染常時監視測定地点
- 公共用水域水質調査地点
- 土地利用3次メッシュ
- 森林
- 重要里地里山
- 棚田
- 自然海浜保全地区
- 重要湿地500
- 植生図(準備中)
- 植生自然度(準備中)
GISを活用したシステム、環境省も再エネ普及のために提供
環境省は、再生可能エネルギーの導入拡大と、質が高く効率的な環境アセスメントの実施を促進することを目的として、「環境アセスメント環境基礎情報データベースシステム」を提供しています。平成26年より提供を継続しており、今年の5月19日にリニューアルされました。
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執筆者情報
一般社団法人エネルギー情報センター
EICは、①エネルギーに関する正しい情報を客観的にわかりやすく広くつたえること②ICTとエネルギーを融合させた新たなビジネスを創造すること、に関わる活動を通じて、安定したエネルギーの供給の一助になることを目的として設立された新電力ネットの運営団体。
企業・団体名 | 一般社団法人エネルギー情報センター |
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所在地 | 東京都新宿区新宿2丁目9−22 多摩川新宿ビル3F |
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