CO₂吸収型コンクリート (CO₂-absorbing concrete)

CO₂吸収型コンクリート (CO₂-absorbing concrete)とは

製造時に、大量のCO₂を吸収・固定するコンクリートです。カーボンリサイクルの取り組みの一つに数えられています。

A type of concrete that absorbs large amounts of CO₂ and locks it up during production. It is considered one of the ways to recycle carbon.

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日本国内のコンクリート・セメント産業では、年間およそ4,000万トン(日本の産業界が1年間に排出するCO₂の約5%)ものCO₂を排出しているため、削減対策が求められています。そこで注目されているのが、「CO₂吸収型コンクリート」です。

CO₂吸収型コンクリートは、一般的な材料(水やセメント、骨材)のほか、石炭灰や、CO₂と反応してコンクリートを硬化させる特殊な混和材を使用して製造されます。これにより、セメントの使用量を大幅に削減するとともに、コンクリート製造時に排出されるCO₂を吸収・固定します。また、混和材を用いたコンクリートにCO₂を含む排ガスを接触させ、強制的に吸収・反応させることによって養生する(十分に硬化するよう、乾燥や衝撃などから保護する)こともできます。

現在、一部で商品化されているCO₂吸収型コンクリートは、一般的なコンクリート製品の2〜3倍の価格であるため、普及にはコスト面での課題があります。

「キーワードでわかる! 脱炭素と電力・エネルギー[上級編]」より
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