人工光合成 (Artificial photosynthesis)

人工光合成とは

太陽光のエネルギーでCO₂から有機物を生み出す技術のことです。植物が、太陽エネルギーを利用してCO₂と水から有機物(でんぷんなど)と酸素を生み出す光合成を模しています。

It is a technology that uses the energy of sunlight and CO₂ to produce organic matter. It mimics photosynthesis, in which plants use solar energy, oxygen and water to produce organic matter (e.g., starch).

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人工光合成は、脱炭素社会の実現に向けて、プラスチックなど身近な製品の原料を製造する化学産業において、CO₂を活用しようとする試みです。

まず、光触媒で太陽光に反応して水を分解し、水素と酸素を作り出します。次に分離膜を通して水素だけを分離して取り出します。最後に取り出した水素と、工場などから排出されたCO₂とを組み合わせ、化学合成を促す合成触媒を使って化学品を作ります。

光触媒で、水からどれくらい多くの水素を作り出せるかが課題になっていました。当初は植物の光合成と同じくらいの0.2~0.3%でしたが、現在は7.0%まで上昇しており、光触媒技術は日本が国際的に強みを持っています。

「キーワードでわかる! 脱炭素と電力・エネルギー[中級編]」より
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