積水ハウス、住宅業界で国内初のSBTI取得、住宅のCO2排出を2030年までに45%削減
一般社団法人エネルギー情報センター

積水ハウスは、国際的なイニシアチブである「SBTI(Science Based Targets Initiative) 」から認定を取得したと発表しました。住宅業界で国内初であり、2030年までに供給する戸建住宅、賃貸住宅からのCO2排出量を45%削減するという目標を掲げています。
積水ハウス、日本企業として16社目のSBTI認証
2015年12月にCOP21で採択されたパリ協定では、世界共通の長期目標として、産業革命前からの平均気温の上昇を2度未満にすることが盛り込まれています。このパリ協定を契機に、Science Based Targets Initiative (SBTI)という国際イニシアティブが大きな注目を集めています。
「SBTI」は、CDP、 Global Compact、 WRI、 WWFが2015年に協働して設立したものであり、2度目標に整合した意欲的な目標を設定する企業を認定するイニシアティブです。2018年4月17日時点で、世界の380社がSBTを設定すると宣言し活動しており、97社が認証されています。CDP2016質問書に導入されたことで、今後も企業数は増加すると期待されます。
この国際的なイニシアチブである「SBTI」について、積水ハウスは認定を取得したと発表しました。住宅業界で国内初であり、日本企業として16社目の認証された企業となります。2030年までに供給する戸建住宅、賃貸住宅からのCO2排出量を45%削減するという目標を掲げています。
SBTI認証された日本企業
| Company | Date |
|---|---|
| Sony Corporation | 2015年11月 |
| Daiichi Sankyo Co., Ltd. | 2016年9月 |
| Kawasaki Kisen Kaisha, Ltd. | 2017年2月 |
| Kirin Holdings Co Ltd | 2017年3月 |
| Konica Minolta, Inc. | 2017年3月 |
| Komatsu Ltd. | 2017年4月 |
| Nabtesco Corporation | 2017年7月 |
| Ricoh Co., Ltd. | 2017年7月 |
| Dentsu Inc. | 2017年8月 |
| Fujitsu Limited | 2017年8月 |
| TODA Corporation | 2017年8月 |
| Panasonic Corporation | 2017年10月 |
| FUJIFILM Holdings Corporation | 2017年11月 |
| LIXIL Group Corporation | 2017年11月 |
| MARUI GROUP CO.,LTD. | 2018年3月 |
| Sekisui House, LTD | 2018年4月 |
日本で2番目にRE100に加入している積水ハウス
積水ハウスは、2008年に2050年を目標とした脱炭素宣言をおこない、ZEHの普及や、事業活動で発生する温室効果ガスを削減する取り組みを進めています。例えば、積水ハウスの新築戸建住宅におけるZEH「グリーンファースト ゼロ」の販売実績は、2016年度で74%です。
また、積水ハウスは、事業活動において使用する電力を100%再生可能エネルギーにすることを目指す「RE100イニシアチブ」に日本で2番目に加盟するなど、脱炭素化に向けて舵を切っています。
今回、「SBTイニシアチブ」に認定された将来への目標は、積水ハウスが製品として提供する戸建住宅および賃貸住宅の使用に伴い消費されるエネルギーや電力によるCO2を、2030年までに2013年比で45%削減するものです(スコープ3)。加えて、自社で消費するエネルギーや電力によるCO2を2030年までに2013年比で35%削減するという目標も掲げています(スコープ1およびスコープ2)。
この内、スコープ2は電力自由化の恩恵を受けるセグメントであり、電力会社の排出係数を活用することができます。2015年に発行されたGHGプロトコル新ガイダンスにより、これまでのロケーション基準からマーケット基準が追加され、電力会社ごとの排出係数が考慮されることとなりました。また、Jクレジットやグリーン電力証書等の活用についても指針が示されました。
- スコープ1:事業者自らによる温室効果ガスの直接排出
- スコープ2:他社から供給された電気、熱・蒸気の使用に伴う間接排出
- スコープ3:スコープ1、スコープ2以外の間接排出(事業者の活動に関連する他社の排出)
この続きを読むには会員登録(無料)が必要です。
無料会員になると閲覧することができる情報はこちらです
執筆者情報
一般社団法人エネルギー情報センター
EICは、①エネルギーに関する正しい情報を客観的にわかりやすく広くつたえること②ICTとエネルギーを融合させた新たなビジネスを創造すること、に関わる活動を通じて、安定したエネルギーの供給の一助になることを目的として設立された新電力ネットの運営団体。
| 企業・団体名 | 一般社団法人エネルギー情報センター |
|---|---|
| 所在地 |
〒160-0022 東京都新宿区新宿2丁目9−22 多摩川新宿ビル3F |
| 電話番号 | 03-6411-0859 |
| 会社HP | http://eic-jp.org/ |
| サービス・メディア等 |
https://www.facebook.com/eicjp
https://twitter.com/EICNET |
関連する記事はこちら
一般社団法人エネルギー情報センター
2026年08月24日
低圧系統用蓄電所の最新動向【第2回】低圧系統用蓄電所を支えるプレイヤー構造とアグリゲーターの役割
低圧系統用蓄電所は、小規模な蓄電池を多数束ねて一つの大きな電源のように運用する事業です。 第1回では、この「束ねる」仕組みが需給調整市場への参加に欠かせないことを整理しました。実際にこの役割を担うのがアグリゲーターで、発電・蓄電設備と市場をつなぐ存在です。2022年の制度導入以降、特定卸供給事業者として届出を行う企業は増加し、電力会社から商社、独立系・新興企業まで幅広い企業が届出を行っています。 第2回では、アグリゲーターの法的な位置づけと、実際にどのような企業が参入しているのかを、資源エネルギー庁の公式データをもとに整理します。
一般社団法人エネルギー情報センター
2026年08月12日
低圧系統用蓄電所の最新動向 【第1回】低圧系統用蓄電所とは―高圧との違いと2026年の制度転換
系統用蓄電池はこれまで高圧・特別高圧の大規模案件が中心でした。しかし2026年、低圧リソースが需給調整市場に参加できる仕組みが始まるなど制度整備が進み、小規模な蓄電池を電力系統につないで市場で活用する「低圧系統用蓄電所」という事業モデルが現実味を帯びています。参入を検討する企業にとって、仕組みとリスクを正確に把握しておく必要があります。 本シリーズは全3回で、仕組みや高圧との違い、プレイヤー構造、市場の動向と課題を整理します。第1回では、低圧系統用蓄電所の基本的な仕組みを、高圧との違いや2026年の制度転換とあわせて解説します。
一般社団法人エネルギー情報センター
2026年08月03日
なぜ2026年夏の電力逼迫が警戒されたのか ―【第3回】夏の電力逼迫時代に企業はどう備えるべきか―
第2回では、2011年・2012年・2022年の電力逼迫事例とホルムズ海峡情勢を踏まえ、日本の電力供給が国内外のリスクと結びついていることを整理しました。 最終回となる今回は、企業がこうしたリスクにどのように備えられるのかを整理します。電力リスクは、供給不足だけでなく、燃料価格や卸電力市場の変動による価格リスク、停電による事業継続リスクにも及びます。以下では、電力コスト、需要管理、調達・契約、事業継続計画(BCP)の観点から、企業が取り得る対策を見ていきます。
一般社団法人エネルギー情報センター
2026年07月23日
LPガス営業ルールの根本的な変更、中東情勢下において料金改定説明ルール等が変わる可能性
本記事は、LPガスの不透明な商慣行を是正する法改正の歩みと課題を解説したものです。不当な値上げを防ぐための「料金改定理由の具体的な説明義務化」や、最高裁判決を受けた「解約時精算ルールの厳格化」など、消費者保護と信頼回復に向けた最新のルール変更動向をまとめています。
一般社団法人エネルギー情報センター
2026年07月19日
なぜ2026年夏の電力逼迫が警戒されたのか ―【第2回】 過去の逼迫事例とホルムズ海峡リスクに見る、日本の電力供給の脆弱性―
第1回では、2026年夏の電力需給が一時、東京エリアで予備率0.9%まで悪化する見通しとなり、追加対策によって3%を確保するに至った経緯を整理しました。しかし、振り返れば、電力供給がここまで逼迫したのは今回が初めてではありません。 2011年の使用制限令、2012年の数値目標付き節電、2022年の需給ひっ迫警報と、日本はこれまでにも同様の局面を経験してきました。第2回の今回は、これらの過去の逼迫事例とホルムズ海峡情勢を踏まえ、日本の電力供給が国内外のリスクとどのように結びついているのかを整理します。







