2018年度のバイオマス入札、一般木材等では10000kW以上が対象、事業計画の受付締切は7月予定

2018年01月05日

一般社団法人エネルギー情報センター

新電力ネット運営事務局

2018年度のバイオマス入札、一般木材等では10000kW以上が対象、事業計画の受付締切は7月予定の写真

12月27日、調達価格等算定委員会にて2018年度バイオマス発電入札の対象規模や入札量について議論が行われました。対象規模は一般木材等では10000kW以上、入札量については200MWとなる見込みです。

第1回目のバイオマス入札、事業計画受付の〆切が2018年7月20日の予定

バイオマス発電の導入量が近年急激に増えており、とりわけ、一般木材等のFIT認定量が急増しています。一般木材等の区分では、既にエネルギーミックスで想定される2030年度の導入水準の3倍程度となっており、認定量の急増によって昨年度から大きく状況が変化しています。そのため、国民負担の抑制の観点から、入札制度への移行が進められています[関連記事]。

第1回目となるバイオマスの入札時期については、事業計画受付の〆切が2018年7月20日の予定となっています。その後、11月22日に入札募集が開始され、12月7日に締め切られます。そして、入札結果が12月18日に公表される予定です。

なお、落札した案件の認定申請補正期限は3月1日、認定取得期限は3月29日までとなる見込みです(図1)。

入札実施スケジュール(案)

図1 入札実施スケジュール(案) 出典:経済産業省

入札対象、一般木材等バイオマスは10000kW、パーム油等バイオマス油脂は全規模

一般木材等バイオマスについては、10000kW(バイオマス比率考慮前)以上の案件が入札制に移行する予定となっています。

パーム油等バイオマス油脂については、合計出力が50000kW程度のFIT認定案件が多く存在するものの、2000kW未満の比較的小規模な案件でも80件程度と、半数近くのFIT認定件数を有しています。そのため、規模に関わらず競争環境が成立しており、全規模で入札制に移行する見込みです。

なお、これまで一般木材等とパーム油等は、FIT上において同じ区分で取り扱われていましたが、別の区分が設定される予定です。それは、パーム油等は一般木材等バイオマス発電と比べて、資本費は低く、燃料費は高いというコスト構造の大きな違いが明らかになってきたからです。

バイオマス由来の油脂を用いた発電としては、パーム油以外にも、大豆油、カシューナッツ油等様々な植物由来の燃料による事業計画が認定されています。ただ、由来となる植物種に関わらず、コスト構造はバーム油と類似しています。また、パーム油等による発電はディーゼルエンジン発電を基本としており、由来となる植物種に関わらず、異なる油脂間で相互に代替しうるため、燃料市場としては市況が連動しうるものと考えられます。

そのため、区分上の取扱は、パーム油に限らず全ての植物由来の油脂を「バイオマス油脂区分」として一体的に取り扱われる可能性があります。

2018年度の入札量については、200MWとなる見込み

一般木材等バイオマスとパーム油等バイオマス油脂を合わせた2018年度の入札量については、200MWとなる見込みです。そのうえで、一般木材等バイオマスとパーム油等バイオマス油脂の、それぞれの入札量について今後、設定されます。

それぞれの入札量については、これまでのFIT認定量や導入量を踏まえて設定されます。例えばFIT認定量ベースでは、一般木材等バイオマスが64%、パーム油等バイオマス油脂が36%です。仮にこの割合をもとに入札量が設されると、一般木材等バイオマスは128MW、パーム油等バイオマス油脂は72MWとなります。

一方でFIT導入量ベースでは、一般木材等バイオマスが93%、パーム油等バイオマス油脂が7%です。仮にこの割合をもとに入札量が設定されると、一般木材等バイオマスは186MW、パーム油等バイオマス油脂は14MWとなります。これらの情報を元に、それぞれの入札量が今後検討されます。

なお、バイオマス比率考慮前の出力で入札量を算定すると、混焼案件においてわずかな「大規模かつ一般木材等バイオマス比率の低い混焼案件」のみで入札量が占められてしまうおそれがあります。そのため、前述の入札対象規模(10000kW)と異なり、一般木材等バイオマス比率考慮後の出力を利用するのが適切とされています。

一般木材等バイオマス比率が変動する場合

バイオマス落札案件について、FIT認定時の発電出力のまま、一般木材等バイオマス比率が変動するケースが考えられます。下記にて、比率が増加するケースと減少するケースのFIT上における対応を見ていきます。

比率が増加する場合、認定時の一般木材等バイオマス比率考慮後出力相当分が上限となる見込み

落札案件について、FIT認定時の発電出力のまま、一般木材等バイオマス比率が増加する場合、結果として入札量を超過します。そうすると、当初想定していなかった国民負担が発生することになるため、FIT制度における買取りは、認定時の一般木材等バイオマス比率考慮後出力相当分が上限となる見込みです(図2)。

認定時の一般木材等バイオマス比率考慮後出力が増加する場合

図2 認定時の一般木材等バイオマス比率考慮後出力が増加する場合 出典:経済産業省

比率が減少する場合は、第2次保証金の没収等

一方で、FIT認定時の発電出力のまま、一般木材等バイオマス比率が減少する場合、その者による応札がなければその出力分だけ他者による事業実施が可能だったと考えられます。これは、コスト効率的な再エネの導入を妨げるものです。

そのため、認定時の一般木材等バイオマス比率考慮後出力を20%以上減少させた場合は、太陽光と同様、第2次保証金を全額没収し、落札者決定が取り消される予定です。また、20%未満の減少については、太陽光と同様、減少分相当の第2次保証金を没収した上で、FIT制度下での事業の継続は認められる方針です(図3)。

なお、運転開始後、バイオマス燃料設備の故障によりバイオマス燃料の投入量を減らさざるを得えず、一時的に一般木材等バイオマス比率考慮後出力が20%以上減少してしまうケースが考えられます。その場合は、落札者決定の取消しが免除される予定です。ただし、20%以上の減少が2年続いた場合は、落札者決定が取消しとなる可能性があります。

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