高圧・特高の販売実績がある新電力、1年間でほぼ倍増の136社に
| 政策/動向 | 再エネ | IT | モビリティ | 技術/サービス | 金融 |
一般社団法人エネルギー情報センター

5月25日に資源エネルギー庁が更新した電力調査統計によると、新電力(高圧・特別高圧)の販売実績がある企業は2月時点で128社であったのに対し、3月では136社と8社増加しました。徐々に販売実績のある新電力は増えており、年間で見ると65社が新規に販売開始しています。
高圧部門で販売実績のある新電力、1ヶ月間で8社増加
2016年3月における高圧部門で販売実績のある企業数は136社でした。2015年の3月時点では71社であっため、1年間で65社増え2倍近くまで伸びています。それに伴い、新電力が占める高圧のシェアは約7%から11%になり、特別高圧も約4.1%から5.5%まで増加しました(図1)。

図1 セグメント別シェアと企業数の推移 出典:資源エネルギー庁資料より作成
下記の表は、2015年3月以降から2016年3月までの1年間で、新規で高圧・特別高圧の販売を開始した65社の新電力一覧です。電力量は、2016年3月の販売実績を表しています。販売量が大きい順に上から並べてありますが、王子・伊藤忠エネクス電力販売がトップで37389MWhとなっています。次点で、地球クラブ(8759MWh)、アイ・グリッド・ソリューションズ(8582MWh)、アシストワンエナジー(8333Mwh)と続きます(表1)。
| 特別高圧 | 高圧 | 合計(MWh) | |
|---|---|---|---|
| 王子・伊藤忠エネクス電力販売 | 9 | 37380 | 37389 |
| 地球クラブ | 0 | 8759 | 8759 |
| アイ・グリッド・ソリューションズ | 0 | 8582 | 8582 |
| アシストワンエナジー | 0 | 8333 | 8333 |
| 東京急行電鉄 | 0 | 7506 | 7506 |
| ウエスト電力 | 0 | 5238 | 5238 |
| Looop | 71 | 4338 | 4409 |
| 北海道瓦斯 | 1069 | 2876 | 3945 |
| 伊藤忠商事 | 749 | 2999 | 3748 |
| 須賀川瓦斯 | 0 | 2670 | 2670 |
| 大一ガス | 0 | 2424 | 2424 |
| コンシェルジュ | 619 | 1492 | 2111 |
| S-CORE | 2049 | 0 | 2049 |
| 生活協同組合コープこうべ | 0 | 2047 | 2047 |
| いちたかガスワン | 0 | 1953 | 1953 |
| アンフィニ | 424 | 1526 | 1950 |
| MBエナジー | 1947 | 0 | 1947 |
| 東燃ゼネラル石油 | 0 | 1500 | 1500 |
| 緑新電力 | 0 | 1494 | 1494 |
| 生活クラブエナジー | 0 | 1411 | 1411 |
| 日立造船 | 847 | 443 | 1290 |
| アップルツリー | 0 | 1084 | 1084 |
| NFパワーサービス | 0 | 1077 | 1077 |
| みやまスマートエネルギー | 0 | 1063 | 1063 |
| タクマエナジー | 209 | 707 | 915 |
| 川重商事 | 0 | 837 | 837 |
| はりま電力 | 0 | 833 | 833 |
| 凸版印刷 | 625 | 191 | 816 |
| 西部瓦斯 | 381 | 392 | 774 |
| 一般財団法人泉佐野電力 | 0 | 662 | 662 |
| アドバンテック | 0 | 546 | 546 |
| 宮崎パワーライン | 0 | 512 | 512 |
| 合同会社北上新電力 | 0 | 451 | 451 |
| イーエムアイ | 0 | 441 | 441 |
| 御所野縄文電力 | 15 | 397 | 412 |
| リミックスポイント | 0 | 406 | 406 |
| 愛知電力 | 0 | 397 | 397 |
| パシフィックパワー | 0 | 379 | 379 |
| 東芝 | 0 | 313 | 313 |
| リレボ | 0 | 301 | 301 |
| 長崎地域電力 | 0 | 288 | 288 |
| 和歌山電力 | 0 | 268 | 268 |
| 大和エネルギー | 0 | 207 | 207 |
| バランスハーツ | 0 | 199 | 199 |
| 湘南電力 | 0 | 184 | 184 |
| 水戸電力 | 0 | 153 | 153 |
| 芝浦電力 | 0 | 126 | 126 |
| エナジードリーム | 0 | 121 | 121 |
| エネックス | 0 | 113 | 113 |
| ネクストエナジー・アンド・リソース | 0 | 110 | 110 |
| エコエンジニアリング | 0 | 98 | 98 |
| 大阪ガス | 0 | 88 | 88 |
| いこま電力 | 0 | 85 | 85 |
| 近畿電力 | 0 | 84 | 84 |
| 新電力おおいた | 0 | 80 | 80 |
| JNCパワー | 74 | 0 | 74 |
| リコージャパン | 0 | 55 | 55 |
| 太陽ガス | 0 | 42 | 42 |
| ネオインターナショナル | 0 | 41 | 41 |
| HTBエナジー | 0 | 40 | 40 |
| 津軽あっぷるパワー | 0 | 32 | 32 |
| みんな電力 | 0 | 30 | 30 |
| 豊通ニューエナジー | 0 | 13 | 13 |
| 滋賀電力 | 0 | 7 | 7 |
| 池見石油店 | 0 | 6 | 6 |
表1 一年間で新規に販売開始した新電力一覧(上から販売量順) 出典:資源エネルギー庁資料より作成
3月の販売実績、エネットがトップの982228Mwh
2016年3月における販売実績では、エネットがトップの982228Mwhとなっております。一方、王子・伊藤忠エネクス電力販売は、直近1年間で台頭した新電力としてはトップの販売量ですが、全体で見ると19位であり、エネットと比較すると、約26倍もの開きがあります(図2)。
この続きを読むには会員登録(無料)が必要です。
無料会員になると閲覧することができる情報はこちらです
執筆者情報

一般社団法人エネルギー情報センター
EICは、①エネルギーに関する正しい情報を客観的にわかりやすく広くつたえること②ICTとエネルギーを融合させた新たなビジネスを創造すること、に関わる活動を通じて、安定したエネルギーの供給の一助になることを目的として設立された新電力ネットの運営団体。
| 企業・団体名 | 一般社団法人エネルギー情報センター |
|---|---|
| 所在地 | 東京都新宿区新宿2丁目9−22 多摩川新宿ビル3F |
| 電話番号 | 03-6411-0859 |
| 会社HP | http://eic-jp.org/ |
| サービス・メディア等 | https://www.facebook.com/eicjp
https://twitter.com/EICNET |
関連する記事はこちら
一般社団法人エネルギー情報センター
2026年01月19日
電力小売全面自由化から10年 数字が語る制度と市場の現実【第2回】10年で広がった、「経営の期待」と「現場の実務」の距離
「自由化から10年」という節目を迎え、制度の成果や市場の成熟度をめぐる議論が活発化しています。 現場の会話をたどると、同じキーワードでも立場により意味がずれます。 たとえば、経営の「コスト削減」は現場では「業務負荷の増加」、制度側の「安定供給」は供給現場では「柔軟性の制約」として現れます。 第2回では、こうした変化のなかで生じている立場ごとの認識のずれを整理し、経営・現場・供給事業者という三つの視点から、なぜ議論が噛み合わないのかを構造的に考察します。
一般社団法人エネルギー情報センター
2025年12月31日
電力小売全面自由化から10年、数字が語る制度と市場の現実【第1回】数字の区切りに惑わされず、いまの制度と市場を見直す
「自由化から10年」という言葉が、各所で頻繁に取り上げられるようになりました。 しかし、制度の導入や市場設計の見直しが今も続いており、電力を取り巻く環境は「完成」に近づくどころか、なお変化の途上にあります。 本稿では、数字がもたらす完了感と、制度・市場の実態との間にあるずれを整理し、“節目”という言葉の意味をあらためて考えます。
一般社団法人エネルギー情報センター
2025年12月27日
政府も注目する次世代エネルギー 核融合の仕組みと可能性 【第5回】社会実装と中長期シナリオ 2030年代のロードマップと日本の戦略
これまで4回にわたり、核融合という次世代エネルギーの可能性を、研究・技術・制度の観点からたどってきました。長らく“夢のエネルギー”と呼ばれてきた核融合は、いま確実に社会の現実へと歩みを進めています。 最終回となる今回は、社会実装に向けたロードマップと、日本が描くべき中長期戦略を考えます。 核融合が“希望の象徴”で終わらず、私たちの暮らしに息づくエネルギーとなるために、次の時代に向けた道筋を描きます。
一般社団法人エネルギー情報センター
2025年12月17日
政府も注目する次世代エネルギー 核融合の仕組みと可能性 【第4回】制度設計・安全規制・地域産業化 社会実装に向けた最新動向
第1回では核融合の基本、 第2回では国内研究基盤、 第3回では民間企業による産業化の動きを整理してきました。 こうした技術・ビジネス面の進展を踏まえ、2025年後半には「社会実装」に向けた制度づくりや安全規制の検討が政府内や国際機関で動き始めています。国際基準への日本の参画や、地域での研究・産業活動の広がりなど、核融合を社会に組み込むための枠組み形成が進みつつあります。 本稿では、制度・安全・産業の三つの観点から、この転換点の現在地を整理します。
一般社団法人エネルギー情報センター
2025年11月30日
政府も注目する次世代エネルギー 核融合の仕組みと可能性 【第3回】民間企業が牽引する核融合ビジネスの現在地 国内外で加速する産業化の動き
第1回では核融合の基本原理と方式を、第2回ではJT-60SAやLHDを中心に日本の研究基盤を整理してきました。近年は研究成果が民間へ移行し、実証炉開発や供給網整備が本格化しています。高温超伝導やAIなどの技術進展により小型化と効率化が進み、投資も拡大。本稿では国内外スタートアップの動向と商用化に向けた論点を整理します。




























