考えよう地球環境問題!広めようSDGs!

2017年08月25日

所属:多摩大学

インターン生:Y.Mさん

考えよう地球環境問題!広めようSDGs!の写真

「SDGs」という言葉が生まれたのはほんの数年前のことです。この言葉は日本では今年(2017年)になるまでほとんど知られていなかったのではないでしょうか。知名度が多少上がったのはピコ大郎による宣伝効果があったからかもしれません。それでもこの「SDGs」の知名度はまだまだです。しかし、近年問題となっている地球環境問題と大きなかかわりがある重要な言葉なのです。

SDGsとは 

開発アジェンダの節目の年、2015年の9月25日-27日、ニューヨーク国連本部において、「国連持続可能な開発サミット」が開催され、150を超える加盟国首脳の参加のもと、その成果文書として、「我々の世界を変革する:持続可能な開発のための2030アジェンダ」が採択されました。

アジェンダは、人間、地球及び繁栄のための行動計画として、宣言および目標をかかげました。この目標が、ミレニアム開発目標(MDGs)の後継であり、17の目標と169のターゲットからなる「持続可能な開発目標(SDGs)」です。

国際連合広報センター

SDGs(17の目標 )

1.あらゆる場所のあらゆる形態の貧困を終わらせる

2.飢餓を終わらせ、食料安全保障及び栄養改善を実現し、持続可能な農業を促進する

3.あらゆる年齢のすべての人々の健康的な生活を確保し、福祉を促進する

4.すべての人に包摂的かつ公正な質の高い教育を確保し、生涯学習の機会を促進する

5.ジェンダー平等を達成し、すべての女性及び女児の能力強化を行う

6.すべての人々の水と衛生の利用可能性と持続可能な管理を確保する

7.すべての人々の、安価かつ信頼できる持続可能な近代的エネルギーへのアクセスを確保する

8.包摂的かつ持続可能な経済成長及びすべての人々の完全かつ生産的な雇用と働きがいのある人間らしい雇用(ディーセント・ワーク)を促進する

9.強靱(レジリエント)なインフラ構築、包摂的かつ持続可能な産業化の促進及びイノベーションの推進を図る

10.各国内及び各国間の不平等を是正する

11.包摂的で安全かつ強靱(レジリエント)で持続可能な都市及び人間居住を実現する

12.持続可能な生産消費形態を確保する

13.気候変動及びその影響を軽減するための緊急対策を講じる

14.持続可能な開発のために海洋・海洋資源を保全し、持続可能な形で利用する

15.陸域生態系の保護、回復、持続可能な利用の推進、持続可能な森林の経営、砂漠化への対処、ならびに土地の劣化の阻止・回復及び生物多様性の損失を阻止する

16.持続可能な開発のための平和で包摂的な社会を促進し、すべての人々に司法へのアクセスを提供し、あらゆるレベルにおいて効果的で説明責任のある包摂的な制度を構築する

17. 持続可能な開発のための実施手段を強化し、グローバル・パートナーシップを活性化する

10の地球環境問題

1.過剰な動物の殺傷、植物の伐採

2.有害化学物質による空気、水、土壌、その他の汚染

3.放射性物質の利用と廃棄

4.オゾン層破壊による紫外線増加

5.温暖化及び温暖化による洪水、干ばつ、台風の増加、海面の上昇、地盤沈下

6.光害

7.酸性雨

8.砂漠化、森林減少

9.エネルギー、水、食物、その他資源の不足

10.ごみ問題

SDGsと地球環境問題

SDGsで掲げる目標の中で地球環境問題と関係している目標は「すべての人々の水と衛生の利用可能性と持続可能な管理を確保する」、「すべての人々に手ごろで信頼でき、持続可能かつ近代的なエネルギーへのアクセスを確保する」、「気候変動とその影響に立ち向かうため、緊急対策を取る」、「海洋と海洋資源を持続可能な開発に向けて保全し、持続可能な形で利用する」、「陸上生態系の保護、回復および持続可能な利用の推進、森林の持続可能な管理、砂漠化への対処、土地劣化の阻止および逆転、ならびに生物多様性損失の阻止を図る」ではないかと考えます。この目標を特に注目してクリアしていくかということが今後の地球、人類にとって重要なことではないでしょうか。

では、なぜ地球環境問題が深刻なのでしょうか。まず地球の温度の上昇、地球温暖化です。産業革命以降、排出量が急激に増加した温室効果ガスは気候変動を引き起こし、世界中で深刻な影響を与えつつあります。環境汚染物質は水大気環境を汚染し、鉱物・エネルギー資源の無計画な消費は、環境を破壊するだけでなく、場合によっては奪い合いのための紛争を引き起こしています。

さらに、現代は第6の大量絶滅時代」とも言われ、開発や乱獲等人間活動を主な原因として、地球上の生物多様性が失われつつあります。現在最も深刻な温暖化の原因は、生活するうえで欠かせないエネルギーを作るとき、そしてごみを燃やすときに排出される二酸化炭素が原因です。

1880年から2012年にかけ、地球の平均気温は0.85℃上昇しました。これを、産業革命以前から出考えると2℃近く上昇しています。このまま放置すれば、地球の平均気温は21世紀を通じて上昇を続け、今世紀だけで上昇幅は3℃に達する可能性が高いです。この温暖化は、さらに問題を生んでいます。

海面の上昇と水温の上昇

温暖化が生むさらなる問題とは、海面の上昇です。1901年から2010年にかけ、温暖化により氷が解け、海洋が拡大した結果、地球の平均海面は19 cm上昇しています。なぜ海面が上昇するとよくないのでしょうか。海面上昇によって島が沈んでしまうという問題です。

このままいけば、私たちの住む陸地は確実に減少します。日本の場合、1mの上昇によって海面下となる土地面積は2,339平方キロメートルにもなります。実際に9つのサンゴ島からなるツバルは、世界で最初に沈む国とされています。危機感を抱いたツバル政府は、住民の大移住を検討するなど具体的な対策に乗り出しています。

また、デルタ地帯にある人口密集地域では難民の大量発生も考えられるでしょう。難民の大量派生はSDGsの「包摂的で安全かつ強靱(レジリエント)で持続可能な都市及び人間居住を実現する」、「持続可能な生産消費形態を確保する」という目標の弊害にもなります。

また、海水の温度の上昇も問題です。海面の温度が上昇すると、そのぶん水が軽量化して海の表面にだけ留まるという現象が起こります。それによって、海面付近の水と海底の水がうまくミックスされません。するとプランクトンが減少してしまいます。

さらに、もともと冷たい海洋にも温かい海洋の生物が来るなど、生態系に大きな影響を及ぼします。こういった問題から温暖化をいかに防ぐかということが重要になるのではないかと私は考えています。

出典:気象庁

色つきの線はそれぞれ異なるデータセットを示しており、黒・黄色・緑線は潮位計、赤線は人工衛星に搭載された高度計の観測に基づいています。

森林伐採と砂漠化

地球環境問題には温暖化根本ともなっている森林伐採の問題です。「陸域生態系の保護、回復、持続可能な利用の推進、持続可能な森林の経営、砂漠化への対処、ならびに土地の劣化の阻止・回復及び生物多様性の損失を阻止する」という目標があるように、重要な問題です。

森林が減ると動物も減ってしまい、何より植物が減ることで二酸化炭素を吸収してくれるものが減ってしまいます。これは人類が長い年月かけて行ってきた行為であり、また逆に開拓してきたからこそここまで人類が発展してきたともいえる実に難しい問題ではないでしょうか。

また森林伐採の問題の裏にあるのは砂漠化問題です。砂漠化とは、草木の育っている健康な土が、雨が降らず枯れ果ててしまい、最終的には乾燥して、植物が育たなくなる土のことをいいます。中国では人口が爆発的に増加し、開拓を進めたことで数年前まで緑豊かだった土地が突然砂漠化してしまうという事例があります。

もちろん砂漠化は人為的なことが原因なだけではありません。例えばアフリカのサハラ砂漠は昔、緑に覆われていたという事実が調査により確認されています。つまり、自然環境による砂漠化もあるのです。また、砂漠化の原因として塩害による土地の劣化があります。

これは農業を行うとき、水を作物に送るため灌漑を行うのですが、排水をきちんと行わない灌漑では、塩類を大量に含んだ地下水面が上昇してしまい、水が蒸発してしまうと、地面には塩が残ってしまい土地を荒らし、砂漠化が進んでいきます。砂漠化をいかにして防ぐかということ、森林を復活させるにはどうするべきなのか。

日本には日本森林ボランティア協会というNPO法人があり、森林復活についても活動を行っています。しかし、この問題の最も難しいことは、木を植えて森林を作るとしても長い年月がかかるということです。

エネルギー問題と地球温暖化

突然二酸化炭素の排出を抑えるために「近代的なエネルギー」、つまりは再生可能エネルギーのみで人類の生活を賄えるかといったらそれは不可能です。「水力発電」「太陽光発電」「風力発電」「地熱発電」などといった発電方法は確かに地球にやさしく、二酸化炭素の排出を防ぐことが可能であるがエネルギーの創出量では原子力発電や火力発電にはるかに劣ります。何より私たちの住む日本の現状がエネルギー問題の難しさを表しています。

日本は世界第5位のエネルギー消費国でありながら、原子力を含まない一次エネルギー自給率はたった6%です。電気や都市ガスといった二次エネルギーはこの一次エネルギーをもとに発電や精製され、変換、加工されます。ロシアやカナダ、中国のように広大土地があり、土地を活かすことができたならば一次エネルギー問題の解決につながりますが、多くの国は日本のように決して広大な土地を持っているわけではありません。

そのため、状況を改善するには、化石燃料に代わる新たな一次エネルギーの開発と利用拡大を図らなくてはなりません。日本では政府が2014年4月に閣議決定したエネルギー基本計画で、太陽光、風力、地熱、水力、バイオマスなど再生可能エネルギーごとの取り組みを強化する方針を掲げています。

環境汚染とごみ問題

汚染とごみ問題は密接な関係にあります。環境汚染は大きく分けて、大気汚染、水質汚染、土壌汚染、また騒音や振動による生活環境の悪化による健康に害を及ぼす生活衛生的な汚染があります。

1.大気汚染 大気汚染とは、私たちが生活で使用している自動車や工場の煙に含まれる汚染物質により空気が汚れることをいいます。日本では、大気汚染が第二次世界大戦後の経済成長に伴い深刻化したため、大気汚染防止法が昭和43年に制定されました。その後、次々と大気汚染に関する規定や規則が作られたため、硫黄酸化物および一酸化炭素による大気汚染は大幅に改善されました。しかし、現在では自動車から排出される排ガスによる大気汚染が問題となっています。

2.水質汚染 水質汚染の影響として、代表的なのが、公害です。水質汚染による被害が起こっていたのは、水俣病・イタイイタイ病などです。質汚染の原因の60%が、家庭から出ている排水生活廃水です。海や川の汚れの原因は工場や事業場の排水によるものです。日本では法律などの規制によって現在では水質は改善しつつありますが、発展途上国ではかつての日本のように水質汚染が起こっています。

3.土壌汚染 土壌汚染とは、有害な物質が土壌に浸透して土壌や地下水が汚染された状態です。 有害な物質の使用中に、有害物質がこぼれたり、有害物質を含む排水が漏れたりして土の中に入った有害な物質を含む廃棄物が土の中に埋められて、雨などによって周りの土に溶けだしたなどによって起こります。土壌汚染の最も厄介な点は一旦、有害物質が土に排出されると、水や空気と違ってどこかにいってしまうことはありません。土へ排出された有害物質は、30年経っても消えません。

4.生活衛生的汚染 主に騒音や振動、悪臭による健康を害するような生活環境の悪化のことを言います。日本では各所で様々な規制をしており、例えば東京都の場合では、悪臭防止法及び環境確保条例に基づき規制を行っています。悪臭の許容限度(規制基準)は、敷地境界線、排出口及び排出水の三区分に分けて定められています。

これら環境汚染の問題全てに関係するのが、最初に述べた通りごみ問題です。ごみの焼却によって排出される煙によって大気汚染は起こります。山にごみを捨てる人もいます。これによって、土や川の水は汚染されてしまいます。また、ごみを放置していることで、悪臭が近隣の住民に対して迷惑となる場合もあります。

企業が取り組むSDGs

日本の企業の中にはSDGsの活用を打ちだす企業も出てきています。 例えば富士フイルムはSDGsが公表した169の小目標も課題と捉えて評価して、再生可能エネルギーや気候変動の適応策について、より重要度を上げた方がよいと判断しています。

特に再生エネは、SDGs目標「すべての人々の、安価かつ信頼できる持続可能な近代的エネルギーへのアクセスを確保する」であり、同社は、太陽光発電システムの背面に設置して太陽電池を紫外線や湿気から保護するフィルムなどを製品化しています。次期中期CSR計画を通じて、再生エネ製品の開発や普及を後押ししています。

私たちができるSDGs

一人一人でできる取り組みとしては、ごみを減らすことです。これは「すべての人々の水と衛生の利用可能性と持続可能な管理を確保する」、「陸域生態系の保護、回復、持続可能な利用の推進、持続可能な森林の経営、砂漠化への対処、ならびに土地の劣化の阻止・回復及び生物多様性の損失を阻止する」という持続可能な目標につながってきます。

ごみを減らすことは環境の悪化を防ぐための大きな軸となります。ごみを減らすことで焼却するごみの量が減り二酸化炭素の排出を減らすことができます。また、ごみのポイ捨ても環境に悪影響を及ぼすため、必ず指定された場所に捨てましょう。

ごみを減らす方法はいろいろあります。例えば、不要なレジ袋は使いません。これはスーパーによっては声かけや、レジ袋にも値段をつけて対策しているところもあります。また、マイバッグを持つのもよいかと思います。さらに、壊れたものもすぐに捨てずにできるだけ直して長く使うことも大切です。

他にも、ごみを減らすために個人でできることはあります。できるだけリサイクル商品を買う、近場に行くならば二酸化炭素を出す車やバイクではなく自転車や徒歩で行くなど、ごみを減らすためにできることはあります。

また、節電や節水も地球環境問題の改善につながります。日本の電力の大半は火力発電によって補われています。火力発電は二酸化炭素を大量に排出するので、ごみの焼却同様に温暖化問題の大きな原因です。節水は節電につながります。生活排水の除染委はやはり電力が必要となります。節水することで電力の消費を抑えることにつながります。

意識しよう

SDGsには法的拘束力はありません。そのためそれぞれの目標の達成には国、企業、そして個人個人の意識が重要となります。もちろん一人がやるだけでは意味はないかもしれませんが、これを多くの人が意識すれば必ず変わります。そのためにも、SDGsという言葉を広めていく必要があります。

実はSDGsの知名度を上げるためにカードゲームができています。一般社団法人イマココラボが開発した「2030 SDGs(ニイゼロサンゼロエスディージーズ)」は、SDGsの環境・経済・社会の三側面の同時達成を目指し、2030年までの道のりを体験するというカードゲームです。すでに様々な角度からSDGsの理解を広げる活動は始まっています。