電気自動車は大気汚染の改善に本当に有効か

  • 更新日:2020/08/28

所属:専修大学

インターン生:R.Sさん

電気自動車は大気汚染の改善に本当に有効かの写真

現在新興国の発展によって様々な環境問題があり、その中でも深刻な問題は大気汚染です。私たちは大気汚染をよく耳にし、おそらく大気汚染問題について自動車の排気ガスを減少させる以外に大気汚染の問題を抑える方法はないかと思うでしょう。しかし、大気汚染は自動車の排気ガス以外にも空気を汚す原因があり、この問題があまり注目されていません。簡単にまとめる、大気汚染は自動車が排気ガスを排出しなくでも走るだけで大気を汚染します。

大気汚染とは?

大気汚染とは、大気中の微粒子や有害な気体成分が増加して、人の健康や環境に悪影響をもたらすこと。人間の経済的・社会的な活動が主な原因です。

その要因の一つとしてあげられているのが自動車の排気ガスです。自動車から排出される有害な微粒子はその大きさからPM2.5やPM10などと呼ばれていて、こうした微細な粒子が空気中に放出されて大気を汚染しているのです。

世界中大気汚染が深刻な都市

毎年世界中に大気汚染が原因で命を落とした人は約700万人います。(日本経済新聞によるWHOの大気汚染報告) 現在大気汚染が発展途中国に大きな問題となっています。世界保健機関(WHO)の大気汚染PM2.5ランキング2018年版によると、上位20ヵ国は全部発展途中国です。

世界中大気汚染が深刻な都市 出典:WTO

大気汚染の解決策の一つ電動自動車は有効か

現在大気汚染に抑えるために中国が電動自動車を普及に進み始めとして他の国も電動自動車の普及に進めし始めた。しかし、電動自動車は本当に大気汚染の改善に効果が著しいか、イギリスのエジンバラ大学とオランダのINNSAというエンジニアリング会社が共同で自動車による大気汚染を研究した内容の発表によると大気汚染源は排気ガスだけではありません。

大気汚染源は排気ガス以外もたくさんがあります

従来の自動車では排気ガスを世界中いたるところで排出していたのだが、EV車の利用によって、自動車からの排出ガスが0となり、発電所から排出される排気ガスのみの計測となるので、非常に排気ガスの管理が容易になるという狙いがあるから各国政府はEVの普及を推進します。

確かにガソリン車やディーゼル車が化石燃料を燃やして排気ガスを出しながら走っているが、EV車は電気モーターを動力源とするため車からは排気ガスが出ません。しかし、車は排気ガス以外にも、タイヤの磨耗、ブレーキのダスト、道路の磨耗、道路に落ちたPMを舞い上げる、といった要素でも大気を汚します。

排気ガスから主に排出されるのが、ガンの発生原因としても指摘されているPM2.5です。それに対してタイヤ磨耗などの非排気ガスはPM2.5だけではなくPM10を多く含んでいます。

PM10は主にスズ、銅、鉄、鉛などの重金属となり、こちらも肺炎や遺伝子にダメージを与えるなどの健康被害の原因とされています。要するに排気ガス以外の要素でも自動車が運転するだけで大気を汚染します。

そして一番の問題は、車から排出されているPMのうちにPM2.5の85%、PM10の90%は非排気ガスが占めているという点です。つまり、車の排気ガスは大気汚染の主な原因になっていないのです。

EV車は非排気ガスに影響方が大きい

そして、非排気ガスの発生量を決定付ける大きな要因は、車両の重量となっています。なぜ車両の重量は非排気ガスの発生量を決定付けるのは、物理的に物の重量が重いほど、生じる摩擦が大きいなのです。

摩擦が大きいと摩擦によるタイヤや路面がすり減る量も多くなるのです。例にすると、1200KGの車に対して1600KGの車は、タイヤ、ブレーキ、路面磨耗が50%も増加するとされます。

そして、EV車の問題は大きな電池が搭載するので、ガソリン車より重量が重いのです。EV車はガソリン車よりどれくらい重いのか、本田会社のフィット車で比べたいと思います。

フィット車は一時期に米国でフィットEV車のモデルが存在しましたので、ガソリン版のフィット車は1215KGに対して、フィットEVは1550KGもあります。その差は300KG以上、約27%の重量差が出ました。ここまで結論に出すと、排気ガスが出ないというEV車が重量の問題で利点はなくなります。

または、エジンバラ大学とINNSAによると電気自動車、ガソリン車、ディーゼル車が出すPMの量は次のようにデータがあります。データから見ると電気自動車はPM2.5やPM10の発生量はガソリン車とディーゼル車に比べるとあまり変わらないと見てとれます。むしろディーセル車に関しては、PM2.5の発生量がわずかながら少ないので、電動自動車に頼って大気汚染を改善するのは難しいです。

大気汚染に努力するべきこと

大気汚染の改善は本質的に総排出量の削減が最も効果的です。工場及び事業場における事業活動による排気ガスなどの排出を規制し、個人は外出する時に出来るだけ地下鉄や鉄道などの環境負荷の低い公共交通、自転車などの排出ガスを出さない交通を使用することです。

またはディーゼル車では微粒子を捕集するディーゼル微粒子捕集フィルターの搭載が普及し、高効率のものでは水の散布で捕集するスクラバー、人の密度が高い場所に静電気で捕集する電気集塵装置の設置することが良いと思います。

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エコモ博士
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