ニューヨーク・マーカンタイル取引所

ニューヨーク・マーカンタイル取引所とは

ニューヨーク・マーカンタイル取引所(NYMEX:New York Mercantile Exchange)は、アメリカ合衆国ニューヨークにある商品先物取引所です。NYMEXはCME Groupの主要取引所の一つです。

背景

19世紀からの商人の集まりによる農業生産物取引所が現在のNYMEXの起源とされています。戦後、交換取引は革新と成長を続け非農業生産物の取引が開発されました。例えばNYMEXはプラチナ、CBOT(Chicago Board of Trade)は銀、CME(Chicago Mercantile Exchange)は冷凍豚バラなどの取り扱いを始めました。

1994年にNYMEXはCOMEX(Commodity Exchange)と合併しました。NYMEXを子会社に持つNYMEXホールディングスは、2006年ニューヨーク証券取引所に上場し株式の取引を始めました。その後、2008年にCME Groupに買収されNYMEXはCME Groupの傘下となりました。

CME Groupは2018年10月現在、合併と買収によって4つの主要取引所CME、CBOT、NYMEX、COMEXで構成されています。技術進歩が進む中、CME Groupはグローバルな市場運営と技術サポートチームを35,000平方フィートの施設(the Global Command Center)に合体させ、連携した運営によってグローバルな流通能力を拡大し続けています。

取引内容

CME Groupは主要アセットクラス(金利、株式インデックス(equity index)、為替、エネルギー、農産物、金融に準拠した(based on)先物取引やオプションを含む)を網羅して世界を代表するベンチマーク製品を幅広く提供しています。

NYMEXは主にエネルギープロダクトを扱っています。原油や天然ガス、ガソリン、プラチナ、パラジウムなどが上場されている先物市場を運営しています。

特に原油先物のWTI(West Texas Intermediate)指標は世界の3大原油指標の一つとなっており、北米原油指標としても国際的な原油指標としても世界経済の動きを図る重要なものさしとなっています。

関連取引所

CME Groupは4つの主要取引所CME、CBOT(Chicago Board of Trade)、NYMEX、COMEXで構成され、多様なデリバティブ市場を形成しています。CME Group本部はアメリカ合衆国シカゴにあります。

1848年CMEは世界初の先物取引のベースとしてシカゴで設立されました。2007年CME GroupはCBOT(the Chicago Board of Trade)と合併し、2008年NYMEXとCOMEXを傘下に収めました。

2013年ロンドンを拠点とする欧州取引所CME Europe(CMEEL)を設立しました。世界ではニューヨーク、ワシントン,D.C.、ヒューストン、カルガリー、サンパウロ、ロンドン、ベルファスト、シンガポール、香港、ソウル、東京、北京、オーストラリアにオフィスを構えています。

「マーカンタイル取引所」は「商品取引所」という意味で、NYMEXとCOMEX両方ともニューヨーク商品取引所と称されることがあるので、区別のためNYMEXを「ニューヨーク・マーカンタイル取引所」、COMEXを「ニューヨーク商品取引所」として表記する場合もあります。

CME Groupの役割

CME Groupの強みは、最先端の電子取引テクノロジー、信頼性が高い清算機能、比類なきグローバルマーケットデータの3点です。CME Groupは「CME Globex」という電子取引プラットフォームをグローバルに提供しています。また、CME Groupは「CME Clearing」を通して交換取引と店頭デリバティブのアセットクラス全体の清算と決済サービスを提供しています。

CME Groupは主要市場センターのトレーディングハブを通して、グローバルな流通能力を有しており、国際戦略パートナーのネットワークは世界中の幅広い顧客に対して機会を提供しています。

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