バイオディーゼル燃料

バイオディーゼル燃料とは

バイオディーゼル燃料とは、ひまわり由来の植物油や、天ぷら油の廃油などから作られる燃料のことで、BDFとも略されます。ディーゼルエンジンの燃料として利用することができ、CO₂の削減に繋がるとして注目されている燃料です。また、硫黄酸化が排出されないということも利点です。

背景

地球温暖化対策に目が向けられるようになり、CO₂の削減に繋がるとされているバイオディーゼル燃料は、注目を集めるようになっています。また、いずれ枯渇することが予想されている化石燃料に代わる新エネルギーとしても注目されています。

バイオディーゼル燃料の精製

まず、バイオディーゼル燃料は、廃棄油にエタノールを加え、化学反応した後、グリセリンを取り除いて燃料化したものです。その精製方法は、廃食用油を精製機に投入し、前処理を行い、エタノールを投入し化学反応をさせて、後処理を行って完成させるという方法です。

クリーンディーゼルとの違い

類似した用語として、クリーンディーゼルという用語があります。これは、コモンレールシステムという新たな噴射システムによって、従来のディーゼル車に比べ、排気ガスや騒音などが改善された車のことで、バイオディーゼルとは別の用語です。

バイオディーゼル燃料の効果

バイオディーゼル燃料の効果が実証された事例としては、京都市で、京都議定書が誕生した平成9年に全国に先駆けて、家庭からの廃食用油を、ごみ収集車や一部のバスで年間130万リットル利用する取り組みを行っています。

海外の動向

海外の動向について、まず、EU諸国の動きを見てみると、ドイツの1500か所以上のサービスステーションでバイオディーゼル燃料が供給されていて、フランスでは販売されているディーゼル燃料すべてに5%のバイオディーゼルが含まれているといいます。

また、アメリカでは、一部の州でディーゼル燃料に2%のバイオディーゼル燃料を2%添加することを義務づけるという動きも出ています。

将来の展望と懸念

バイオディーゼル燃料はCO₂の削減に繋がる新たな燃料として注目されている一方で、実際に使用した時の不具合や、廃食用油の回収システムなど、今後解決していかなければならない課題が多くあります。

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