グリーンスワン (Green swan)

グリーンスワン (Green swan)とは

気候変動が引き金となって起こる、これまでの経験やデータからは予測できない新たなグローバル金融危機のことです。

A new global financial crisis triggered by climate change that cannot be predicted by past experience or data.

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金融業界では、従来の知識では予想できず、起きたときのマーケットへの衝撃が大きい事象のことを「ブラックスワン」と呼びます。ブラックスワンに倣って、気候変動をきっかけとした大規模な金融危機が起こるかもしれない、という警告から「グリーンスワン」という言葉が生まれました。

グリーンスワンは、国際決済銀行(BIS)とフランス銀行の専門家が2020年1月に発表した論文のタイトルになっています。論文では、「気候変動によって市場環境や社会環境が激変すると価値が大きく損なわれる座礁資産が増え、投資家らによる投げ売りが発生し、結果的に金融危機を招く恐れがある」と言及しており、加えて下記の3点を指摘しています。

  1. 気候変動リスクが現実のものとなることに一定の確実性がある
  2. 気候変動によって起きる惨事は、これまでの金融危機よりもさらに深刻である
  3. 金融危機よりも複雑な、環境、社会、経済を巻き込んだ連鎖反応を起こしかねない
「キーワードでわかる! 脱炭素と電力・エネルギー[上級編]」より