褐炭 (Lignite)

褐炭とは

It is one of the low-grade coals with a high water content and is characterized by its low price. It accounts for about half of the world's minable coal reserves and is abundant in Southeast Asia, Europe, Australia and other regions.

水分を多く含んだ低品位炭の一つで、価格が安いのが特長です。世界の石炭可採埋蔵量の約半分を占めており、東南アジアや欧州、オーストラリアなどに多く存在します。水分含有量が多いため発熱量が低く、自然発火性が高いので、これまで利用先が限られていましたが、安価で豊富な埋蔵量のため、その有効活用が世界的に期待されています。

たとえばNEDO(国立研究開発法人新エネルギー・産業技術総合開発機構)は、2015年から2020年度にかけて「褐炭水素プロジェクト」を実施し、オーストラリアの褐炭から水素を含むガスを作る技術、それを日本へ大量かつ長距離で輸送する技術、そして液化水素を港で船から上げ降ろしする技術の実証を行いました。

他にも、IHI(旧・石川島播磨重工業)では、褐炭から発電用燃料や化学肥料を作る「二塔式ガス化炉」や「予乾燥褐炭設備」など、褐炭の研究開発が進められています。

「キーワードでわかる! 脱炭素と電力・エネルギー[中級編]」より
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