アンモニア (Ammonia)

アンモニアとは

無色透明の気体で、強い刺激臭があります。分子式は「NH₃」で、水素(H)と窒素(N)で構成されています。アンモニアは燃やしてもCO₂を排出しないことから、これからの脱炭素燃料として期待されています。

Ammonia is a clear, colorless gas with a strong pungent odor. Composed of hydrogen (H) and nitrogen (N), ammonia has the molecular formula NH₃. Because it does not emit CO₂ when burned, ammonia is considered a promising decarbonized fuel of the future.

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アンモニアの用途は、世界全体で約8割が肥料として消費されていますが、残りの2割は工業用で、メラミン樹脂や合成繊維のナイロンなどの原料となります。世界全体のアンモニア生産量は、2019年時点で約2億トンです。主要生産国は上位から中国、ロシア、アメリカ、インドとなっています。エネルギー分野でアンモニアが注目されているのは、次のような理由からです。

・燃焼してもCO₂を排出しないカーボンフリーの物質であることを活かして、石炭火力発電の燃料に混ぜて燃やすことで、発電時のCO₂の排出量を抑えることが可能である。

・大量輸送が難しい水素を、輸送技術の確立しているアンモニアに変換して輸送し、利用する場所で水素に戻すという手法を利用することで、水素の輸送媒体として役立つ可能性がある。

「キーワードでわかる! 脱炭素と電力・エネルギー[中級編]」より
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