図解即戦力 脱炭素のビジネス戦略と技術がこれ1冊でしっかりわかる教科書
発売日:2023/04/24
出版社:技術評論社

地球温暖化の現状や国際交渉から、各国、業界ごとの脱炭素に向けた動きを紹介。さらに、スコープを含め、脱炭素化の鍵となる技術も網羅した入門書であり、独自の視点で解説しています。
著者情報

環境エネルギージャーナリスト/コンサルタント
1994年よりエネルギー専門誌「エネルギーフォーラム」記者。2004年よりフリーランス。2005年に環境エネルギー政策研究所にて地域エネルギー事業支援やグリーン電力証書を担当、2016-2017年に米スタートアップENCOREDの日本法人におけるマーケティング本部長。2019-2022年に脱炭素ニュースサイト「Energy Shift」「エナシフTV」の運営など。
著書に『図解入門業界研究 最新電力・ガス業界の動向とカラクリがよ~くわかる本』(秀和システム)など多数。現在、エネルギービジネスデザイン事務所代表として先進的なエネルギー事業を支援。
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解説
脱炭素×資源循環のGX戦略が1冊でわかる!
持続的な成長をステークホルダーに約束する企業にとって、脱炭素=気候変動への対応を経営戦略に織り込むことは必須です。2050年カーボンニュートラルの実現に向けた取り組みは、プライム上場企業に限られた話しではなく、サプライチェーンに連なる中小企業にも求められています。
本書は脱炭素社会の背景から学び直し、国内外の脱炭素市場の動向や、製造や金融業をはじめとした各業界・産業のビジネスの変革と戦略、エネルギーを生み出す/エネルギーを効率よく使う/CO2を削減する…の3つに分けた脱炭素技術について解説しています。
最終章ではCDP(国際的な非政府組織 カーボン・ディスクロージャー・プロジェクト)の気候変動Aランク認定など、環境評価の高い企業のビジネス戦略から脱炭素経営を学べる構成となっています。ポスト・ウクライナ侵攻を見据えた、最新の脱炭素ビジネスの解説書。
本書の内容
- 第1章 脱炭素や再エネに関わる現状
- 第2章 脱炭素市場に向けた各国の動向としくみ
- 第3章 脱炭素化によるビジネスの変革
- 第4章 サプライチェーンとライフサイクルの脱炭素化戦略
- 第5章 エネルギーの脱炭素化に関する技術
- 第6章 エネルギー利用の高効率化を実現する技術
- 第7章 CO2を直接削減する技術
- 第8章 環境評価が高い企業のビジネス戦略
こんな方におすすめ
- 事業会社や金融業界で経営企画や技術・研究企画に関係するビジネスパーソン、コンサルタント
- 脱炭素技術の関連銘柄について学びたい投資家
- 脱炭素化とビジネスの結び付きについて知っておきたい一般読者、就活生
著者インタビュー
気候変動問題はどんどん深刻化しており、このままいくと引き返せないほど地球環境が悪化することが、IPCCの最新の報告書でも示されています。とはいえ、なかなか実感が感じられず、対策は遅れがちになってしまうというのが、私たちの現状ではないでしょうか。まして人間は見たくないものは見ないという傾向があります。悪い未来からは目を背けがちです。それは、生活習慣病になるとわかっていても、健康的な食生活がなかなかできないことに似ているかもしれません。そうした現状では、脱炭素化といわれても、何をしたらいいのか、なかなかピンとこないのが多くの人にとっての現状ではないでしょうか。
本書ではあらためて、気候変動問題の現状から解説しました。ちょっととっつきにくいかもしれませんが、問題を共有することが必要だと思ったからです。同様に、各国や業界ごとの置かれた状況も解説しています。そして、本書の核となるのが第4章ですが、背景がわかると、気候変動問題に取り組む意味もわかるので、何をしたらいいのかも考えやすくなると思います。プライム市場に上場している企業はともかく、サプライチェーンを支えている多くの企業にとっても、気候変動対策は必須のものです。とはいえ、希望もあります。さまざまな技術開発が進められていますし、いますぐに使える技術もたくさんあります。そして実践している企業もあります。本書を通じて、どの企業も気候変動対策をけん引する存在になり、2050年を安心して迎えることができたらいい、というのが著者の想いです。