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消費者物価指数(CPI)

消費者物価指数(CPI)とは

消費者物価指数(CPI)とは、全国の世帯が購入する商品やサービスの価格変動を総合的に測定し、物価の変動を時系列的に測定するために用いる指数です。

消費者物価指数はCPI(Consumer Price Index)とも呼ばれます。消費者物価指数の対象品目は「生鮮食品」「電気・都市ガス・水道」「医療・福祉サービス」など様々です。算出した消費者物価指数(CPI)は、政府や日銀の経済政策のほか、賃金・給与の調整などに利用されています。また、当サイトではCPI関連データを整理しておりますのでご参考ください。

消費者物価指数(CPI)の種類

消費者物価指数(CPI)の種類は「総合指数」「生鮮食品を除く総合指数」「生鮮食品及びエネルギーを除く総合指数」の3種類です。単純に「消費者物価指数(CPI)」と言う場合、一般的には総合指数を指します。総合指数とは、消費者物価指数で扱う全ての指数品目の値動きを反映したものです。

生鮮食品を除く総合指数は「コア指数」とも呼ばれています。生鮮食品は天候の影響を受けやすく、毎月の変動幅が大きくなる傾向があるため、物価の基調を見るための指標として採用されているのです。

同様に、電気代やガソリン代は海外要因で変動する原油価格の影響を直接受けるため、この影響を除いた指数を確認するために生鮮食品及びエネルギーを除く総合指数が発表されています。

消費者物価指数(CPI)の計算方法

消費者物価指数(CPI)の計算方法には、ラスパイレス式が用いられています。ラスパイレス式の計算式は複雑ですが、買物かごをイメージするとわかりやすいです。

まず、ある年を基準年と定めて、一般的な家庭がその年に購入する商品やサービスのリストを作り、これを買物かごとします。次に、買物かごの中身を固定した状態で、現在の価格で同じ物を購入した場合の合計額を計算する方法がラスパイレス式です。

例えば基準年の買物かごの総額が20,000円で、現在の合計額が22,000円の場合、現在の合計額から買物かごの総額を割って100を掛けて計算します。この場合、22,000÷20,000×100が計算式となり、消費者物価指数(CPI)は110です。これは、基準年と比較して、価格が10%上昇したことを表しています。

消費者物価指数(CPI)によって「インフレ」か「デフレ」かを判断できます。基準年よりも価格が高い場合はインフレ、反対に基準年よりも価格が低い場合はデフレです。

消費者物価指数(CPI)の対象品目

消費者物価指数(CPI)の対象品目は「財」「公共サービス」「一般サービス」の3つに区分されます。これらの対象品目は全てで582品目にも及びます。

財は生鮮食品や他の農水畜産物、繊維製品、石油製品、電気・都市ガス・水道などで、電気代(電力料金)も消費者物価指数に大きな影響を与える存在です。

公共サービスには、公営・都市再生機構・公社家賃、医療・福祉関連サービス、運輸・通信関連サービス、教育関連サービスなどが含まれます。一般サービスは、外食や民営家賃、持家の帰属家賃、他のサービスの家事関連サービス、医療・福祉サービス、通信・教養娯楽関連サービスなどの7項目です。

消費者物価指数(CPI)の利用

消費者物価指数(CPI)は、経済政策や賃金・給与の調整などに幅広く利用されています。

経済政策(政府・日銀)

消費者物価指数(CPI)は、経済政策を決める際の有力な判断材料として利用されています。物価が上昇しすぎると、国民の生活が圧迫されるため、補助金や減税などの経済政策により物価の上昇を抑えるのです。例えば、原油価格高騰に伴うエネルギー価格の上昇に対応するために、電気料金の定額引き下げ措置を実施することもあります。

日銀は、物価が上昇してインフレが発生している場合は利上げを、物価が下落してデフレが発生している場合は利下げを行います。利上げの目的は、市場に流通するお金の量を減らし、過度な物価の上昇を抑えることです。反対に、物価下落が続く場合は利下げによって市場にお金を供給し、消費者の購買意欲を促進することで物価の上昇を図ります。

賃金・給与の調整

賃金や給与の調整にも、消費者物価指数(CPI)が利用されています。代表的な例が、公的年金の給付額改定です。年金の支給額は物価の変動率に応じて改定されており、これを「物価スライド」と呼びます。平成17年からは、財政均衡期間にわたり年金財政の均衡を保てないと判断された場合に、給付水準を自動的に調整する「マクロ経済スライド」が導入されました。

また、額面上の賃金を物価の変動分で調整した「実質賃金」を計算する際にも消費者物価指数(CPI)が利用されます。実質賃金指数の計算式は、名目賃金指数×消費者物価指数(CPI)×100です。実質賃金は、国民が商品やサービスを購入できる力を示す重要な指標です。消費者物価指数(CPI)の上昇により実質賃金が低下すると、国民の生活が厳しくなります。