図解 はじめての電力自由化ビジネス

発行年月日:2016年6月29日 初版発行
発行所:エネルギーフォーラム

編著者:船井総合研究所 スマートエネルギーグループ

図解 はじめての電力自由化ビジネスの写真

電力自由化ビジネスへの参入を検討する方にとって、広範な知識が得られる一冊です。電力自由化の全体像や、業界の勢力図、ビジネスモデルなどの情報が掲載されています。フルカラーかつ図解が中心となっているため、視覚的に内容を把握することができます。

著者インタビュー

著者情報

山本翼の顔写真

株式会社船井総合研究所

山本翼氏

京都大学卒業後、株式会社船井総合研究所に入社。スマートエネルギーグループ所属。入社当初から太陽光発電、蓄電池、省エネなどのスマートエネルギー業界に専門特化し、コンサルティングを行っている。

ーー本書を書かれたきっかけは?

新電力の選び方などの消費者向けの書籍は登場していますが、ビジネスの取り組み方についての書籍はほとんどありません。われわれ、船井総研では、電力自由化ビジネスへの参入検討者向けに、成功ノウハウをお伝えするセミナーを開催しています。昨年の1年間では、のべ613名の経営者・経営幹部の方々にご参加いただき、電力自由化ビジネスのポイントをお伝えして参りました。

全面自由化はスタートしましたが、まだまだ参入の余地はあります。しかし、自社が電力自由化ビジネスにどのように取り組めるのか、分からないという企業がほとんどです。そこで今回、より多くの方々に成功ノウハウを知っていただくため、そのセミナーの内容を1冊に凝縮して、本書を出版させて頂くことになりました。

ーー特に訴えたいことは?

電力自由化ビジネスの面白さです。「新電力」という商品は収益商品ではなく、〝顧客接点創出商品〞です。基本的に、電力小売り単品で収益を上げることは非常に難しいです。ましてや省エネが進む中で、電力消費は抑制傾向にあります。つまり、限られたパイの奪い合いになるのです。

船井総研では、「新電力」で集客し、「本業商品」で収益を上げるという二段構えでビジネスモデルをつくります。これにより、新規参入者の本業の業績が上がるだけでなく、消費者・事業者にとっても〝光熱費削減〞というニーズを大きく満たすことができるのです。

ーー今後の展望は

低圧部門、高圧・特高部門すべてで、新電力のシェアは増え続けるでしょう。特に低圧部門では、初年度の切り替え件数は1%という予測値を既に達成しています。最終的には5%程度まで伸びるのではないでしょうか。

今後ますます電力業界への理解が深まれば、消費者の「電力リテラシー」が上がります。薬局でジェネリック医薬品を選ぶように新電力を選ぶような世の中になれば、もっと面白いビジネスもできるのではと期待しています。

目次

  1. 1章:電力自由化を知る
  2. 2章:業界勢力マップ最前線
  3. 3章:新電力ビジネスを知る
  4. 4章:2020年業界未来予想図
  5. 5章:新電力に切り替えた暮らしとは
  6. 6章:新電力ビジネスへの参入を考える