ビットコインなどの仮想通貨を活用した取り組み
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一般社団法人エネルギー情報センター

今回から3回のコラムで、各ステップの海外事例をご紹介します。ファーストステップ(2020年~2025年)は、1つの会社で提供できるサービスやブロックチェーンの基礎研究が挙げられます。「1ビットコインなどの仮想通貨の活用」「2スマートメーターなどの機器の効率化」「3ブロックチェーンの活用に関する基礎研究」について各1社紹介します。
執筆者:一般社団法人エネルギー情報センター
理事 江田健二
富山県砺波市出身。慶應義塾大学経済学部卒業。アンダーセン・コンサルティング(現アクセンチュア株式会社)に入社。エネルギー/化学産業本部に所属し、電力会社・大手化学メーカ等のプロジェクトに参画。その後、RAUL株式会社を起業。主に環境・エネルギー分野のビジネス推進や企業の社会貢献活動支援を実施。一般社団法人エネルギー情報センター理事、一般社団法人CSRコミュニケーション協会理事、環境省 地域再省蓄エネサービスイノベーション委員会委員等を歴任。
1ビットコインなどの仮想通貨を活用した取り組み
Sun Exchange(サン エクスチェンジ)南アフリカ https://thesunexchange.com
2015年、クラウドファンディング「INDIEGOGO」のプロジェクトとして開始した取り組み。集めた資金で2016年にプロトタイプを開発。ブロックチェーン技術を活用した、太陽光発電の出資者と発電した電気の利用者をつなぐマーケットプレイスとしてアフリカで展開中。
出資者は、セル単位で太陽光パネルに出資し所有者となれる。太陽光パネルの利用者は設置に必要な金額を自身で負担することなく、太陽光発電による電気を使用することができる。利用者であるアフリカの地域住民は電気を安価に安定的に使用することができる一方、出資者は安定した収入を得ることができる。
出資者に対しては、ビットコインでの出資や投資回収を可能にすることで、海外送金にかかるコストを抑えているため、他国にいながらもアフリカで太陽光パネルを所有し、収入を得ることができる仕組みにしている。
基本的な流れは次の通り。Sun Exchangeが、各地の太陽光発電事業者と連携し、電力インフラの整っていない地域や学校、病院など、小規模の太陽光発電システムを導入することで大きな効果を生み出すことのできるプロジェクトを企画。
設備計画に基づき費用が算出され、出資者からの出資受付を開始。必要な金額が集まった後、60日以内に太陽光パネルが設置され、運用が開始される。運用中は、Sun Exchangeが電気の使用者から電気代を回収、出資者に対し、出資比率に応じた金額を還元する。
現在のプロジェクトは、南アフリカにおいて展開されているものが中心。規模は15kWから100kW程度が中心となっている。2018年1月時点で5つのプロジェクトが実施されている。そのうち4件については太陽電池セルが完売していて、1件について今後募集が開始される見込み。5件プロジェクトには、のべ450人程度の出資者が参加している。
2スマートメーターなどを活用した取り組み
Electron(エレクトロン)イギリス http://www.electron.org.uk/
2015年創業。イギリスのベンチャー企業。ブロックチェーン関連のソリューションを提供することで、スマートグリッド化を支援。創業当初は、イギリス国内の消費者向けに、電力会社やガス会社の乗り換えを簡単にするためのブロックチェーンソリューションを提供。その後、自社のプラットホームを活用し、幅広いエネルギー関連取引や系統調整のためのソリューションの提供に取り組む。
ドイツの多国籍企業シーメンス社やイギリスの送電会社であるナショナルグリッド社の協力のもと、自社のプラットホーム拡大に向けた政府支援の獲得に成功。Electronが開発を進めるエネルギー取引のプラットホームでは、従来21日かかっていた電力やガス会社の乗り換え手続きを、ブロックチェーンを活用することでわずか15秒に短縮できる。
現在使用されている従来の技術と比較して、エネルギー産業が需給バランス管理と決済を効率化するのに役立つと期待されている。 エネルギー供給者、消費記録、およびその他の取引記録に関するすべての情報は、完全に自動化されたプロセスを使用して改ざん不可能なデータとして保管される。エネルギー業界と政府機関は、市場シェア・消費パターン・最終消費者の公共料金の支払いなどのリアルタイムな情報を確認することができる。
3ブロックチェーンの活用に関する研究開発関連
Energy Web Foundation(エネルギー ウェブ ファウンデーション) アメリカ http://energyweb.org/
エネルギー業界におけるブロックチェーン技術の実用化推進のために立ち上げられた組織。アメリカのロッキー・マウンテン・インスティチュートが、オーストリアのスタートアップ企業、グリッド・シンギュラリティと共同で設立。
参加企業には、Centrica、Elia、Engie、Royal Dutch Shell、Sempra Energy、東電、SP Group、Statoil、Stedin、Technical Works Ludwigshafenといった各国のエネルギー関連大手らが名を連ねる。
EWFは、ブロックチェーン技術を21世紀の電力網には欠かせない要素の1つとして捉えている。ブロックチェーンにより取引コストを削減するとともに再生可能エネルギーのさらなる普及と電力の安定供給、そして高い費用対効果を実現する仕組みへの移行を加速化できると考えている。
異なるブロックチェーンアーキテクチャ間の相互運用性やコスト削減などを実現する、業界標準となるブロックチェーン技術の確立することで、そのポテンシャルを十二分に引き出すことを目指している。
具体的には、オープンソースのブロックチェーンプラットフォームの開発に加えて、事例の分析や概念実証、実用化に取り組んでいる。目標の達成に向けた課題の1つに、エネルギー業界で使用される通信プロトコルの多さがあるが、既存の300以上の通信プロトコルのオープンソース化にも取り組むと発表している。
EWFは2017年10月、ブロックチェーンのテストネットワーク「Tobalaba」の運用を開始。また同年11月には、外部開発者もそれぞれDApp(分散型アプリ)の開発が行えるよう、テストネットワークとソースコードを一般公開した。
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執筆者情報

一般社団法人エネルギー情報センター
EICは、①エネルギーに関する正しい情報を客観的にわかりやすく広くつたえること②ICTとエネルギーを融合させた新たなビジネスを創造すること、に関わる活動を通じて、安定したエネルギーの供給の一助になることを目的として設立された新電力ネットの運営団体。
| 企業・団体名 | 一般社団法人エネルギー情報センター |
|---|---|
| 所在地 | 東京都新宿区新宿2丁目9−22 多摩川新宿ビル3F |
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