エナリス、「ブロックチェーンを活用した電力取引」の実証実験を福島県で開始

2017年06月09日

一般社団法人エネルギー情報センター

新電力ネット運営事務局

エナリス、「ブロックチェーンを活用した電力取引」の実証実験を福島県で開始の写真

6月9日、エナリスは「再生可能エネルギー関連技術実証研究支援事業」に採択され、「ブロックチェーンを活用した電力取引等の実証事業」を会津ラボと共同で実施すると発表しました。実証実験は福島県内で行われ、ブロックチェーン技術には国内産の「いろは」が利用されます。

「ブロックチェーンを活用した電力取引」の実証実験が開始、福島県の一般家庭にコンセント型スマートメーターを配布

福島県は、復興の柱の一つとして、福島を「再生可能エネルギー先駆けの地」とすべく、再生可能エネルギーの導入拡大、関連産業の集積、研究開発を進めています。例えば、2012年3月に改訂された「福島県再生可能エネルギー推進ビジョン」においては、2040年頃を目途に福島県内の1次エネルギー需要量の100%以上に相当するエネルギーを、再生可能エネルギーから生み出すという目標を設定しています。その後、資源エネルギー庁が主導し2016年9月に決定された「福島新エネ社会構想」においても、国・県・関連企業が官民一体となって復興支援を強化する形で、福島から次世代エネルギー社会のモデルを創出することが期待されています。

こうした中、エナリスは「再生可能エネルギー関連技術の実証研究支援事業」に採択され(図1)、「ブロックチェーンを活用した電力取引等の実証事業」を会津ラボと共同で実施すると発表しました。実証実験は福島県内で行われ、ブロックチェーン技術には国内産の「いろは」(関連記事)が利用されます。また、実証事業には公立大学法人会津大学が技術実証アドバイザリーとして参画します。

再生可能エネルギー関連技術の実証研究支援について

図1 再生可能エネルギー関連技術の実証研究支援について 出典:経済産業省

今回の共同実証事業では、コンセント型スマートメーター「スマートタップ」が、福島県内500~1000世帯の一般家庭に配付・設置されます。各家庭の電力データは、ブロックチェーン基盤である「いろは」に記録されモニタリングが行われます(図2)。

スマートタップについて

コンセントに接続した電気機器の消費電力量を計測し、アプリに表示するコンセント型スマートメーターです。会津ラボが開発した「スマートタップ」は、電力データをブロックチェーン上に記録するハードウェアとソフトウェアで構成されています。電力需給が逼迫すると、赤外線コントロールやコンセントの電源を切ることで、電力使用量をコントロールします。

サービス提供イメージ

図2 サービス提供イメージ 出典:エナリス

実証事業の内容としては、模擬の節電要請が行われることで、各家庭の家電を遠隔操作するものです。こうした電力抑制・遮断するテストを実施することで、電力需給が逼迫する中で、家電を制御することにより起こる事象や、ブロックチェーンの有効性が実証されます(図3)。

さらに、電力データを活用した「見守りサービス」などのサービスも提供し、サービスの利用開始に必要となる契約など一連の手続きをブロックチェーン上で行うしくみも検証されます。

節電要請からディマンドリスポンスの流れ

図3 節電要請からディマンドリスポンスの流れ 出典:エナリス

福島県で始まる再エネ関連の実証プロジェクト

今回エナリスが採択された「福島県再生可能エネルギー関連技術実証研究支援事業」は、前述の「福島新エネ社会構想」を実現するための予算の一部となります。平成29年度で採択された事業は7つとなり、福島県発の再生可能エネルギー関連技術として、事業創出・関連産業の集積が期待されるものとなります(図4)。

平成29年度「福島県再生可能エネルギー関連技術実証研究支援事業」の採択一覧

図4 平成29年度「福島県再生可能エネルギー関連技術実証研究支援事業」の採択一覧 出典:福島県

平成29年度における「福島新エネ社会構想」に関連する予算は526.6億円となります。また、今回の「福島県再生可能エネルギー関連技術実証研究支援事業」は、「福島県における再生可能エネルギーの導入促進のための支援事業費補助金」の一部となります。

この続きを読むには会員登録(無料)が必要です。

無料会員になると閲覧することができる情報はこちらです
電力の補助金

補助金情報

再エネや省エネ、蓄電池に関する補助金情報を一覧できます

電力料金プラン

料金プラン(Excel含)

全国各地の料金プラン情報をExcelにてダウンロードできます

電力入札

入札情報

官公庁などが調達・売却する電力の入札情報を一覧できます

電力コラム

電力コラム

電力に関するコラムをすべて閲覧することができます

電力プレスリリース

プレスリリース掲載

電力・エネルギーに関するプレスリリースを掲載できます

電力資格

資格取得の支援

電験3種などの資格取得に関する経済支援制度を設けています

はてなブックマークGoogle+でシェア

執筆者情報

一般社団法人エネルギー情報センターの写真

一般社団法人エネルギー情報センター

新電力ネット運営事務局

EICは、①エネルギーに関する正しい情報を客観的にわかりやすく広くつたえること②ICTとエネルギーを融合させた新たなビジネスを創造すること、に関わる活動を通じて、安定したエネルギーの供給の一助になることを目的として設立された新電力ネットの運営団体。

企業・団体名 一般社団法人エネルギー情報センター
所在地 東京都新宿区新宿2丁目9−22 多摩川新宿ビル3F
電話番号 03-6411-0859
会社HP http://eic-jp.org/
サービス・メディア等 https://www.facebook.com/eicjp
https://twitter.com/EICNET

関連する記事はこちら

エナリス、国産ブロックチェーン技術「いろは」を活用した電力取引サービスの検討開始の写真

一般社団法人エネルギー情報センター

2017年06月02日

新電力ネット運営事務局

エナリス、国産ブロックチェーン技術「いろは」を活用した電力取引サービスの検討開始

5月31日、エナリスは国産ブロックチェーンソフトウェア「Hyperledger Iroha」を活用する電力サービスの検討を開始したと発表しました。個人が余剰電力やネガワットなどを自由に取引できる社会を目指し、商用化に向けた実証などが行われる予定です。

マンション各戸のエコキュートをIOTで制御する、削減コストはイベントなどに充当の写真

一般社団法人エネルギー情報センター

2017年05月29日

新電力ネット運営事務局

マンション各戸のエコキュートをIOTで制御する、削減コストはイベントなどに充当

5月24日、大和ハウス工業とファミリーネット・ジャパンは、IoT技術を用いることで、マンション各戸のエコキュートの稼働時間を最適制御するサービスを共同開発すると発表しました。生活リズムが類似する居住世帯がグルーピングされ、グループごとのエコキュート稼働時間が分散される仕組みとなります。

IoTでゴミの収集作業を効率化する、表参道でスマートゴミ箱の実証実験を開始の写真

一般社団法人エネルギー情報センター

2017年05月24日

新電力ネット運営事務局

IoTでゴミの収集作業を効率化する、表参道でスマートゴミ箱の実証実験を開始

5月18日、ITソリューションプロバイダのNSWと分別回収コンサルタントのアートファクトリー玄は、スマートゴミ箱「BigBelly Solar」を表参道の歩道2か所に設置し、実証実験を開始すると発表しました。IoT技術を活用することで、収集作業を効率化しコスト削減を実現します。

業界初、エネルギーハーベスティングによるIoT技術を活用したスマート農業の写真

一般社団法人エネルギー情報センター

2017年05月17日

新電力ネット運営事務局

業界初、エネルギーハーベスティングによるIoT技術を活用したスマート農業

4月25日、ふくしま未来農業協同組合は、NTT東日本の圃場センシングソリューションを導入し、4月より運用を開始したと発表しました。果樹の防霜対策を目的としており、業界初のエネルギーハーベスティングによるスマート農業の推進事例となります。

家庭用の蓄電池を「ブロックチェーン」で統合、再エネの出力制御を抑えるプロジェクト始動の写真

一般社団法人エネルギー情報センター

2017年05月08日

新電力ネット運営事務局

家庭用の蓄電池を「ブロックチェーン」で統合、再エネの出力制御を抑えるプロジェクト始動

5月2日、欧州の大手送電事業者TenneT社とドイツの蓄電池開発などを手がけるsonnen社は、再エネの出力変動が及ぼす送電網への影響を抑える実証プロジェクトを共同で開始すると発表しました。複数の家庭用蓄電池を「ブロックチェーン」で制御することで、再エネの出力制御を軽減することが期待されます。