蓄電池×エネルギーマネジメント 第5回
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一般社団法人エネルギー情報センター

EVと並んで蓄電池と大きな関わりのある「エネルギーマネジメント」にテーマを絞って、蓄電池の今と未来を全6回に渡ってご紹介していきます。
執筆者:一般社団法人エネルギー情報センター
理事 江田健二
富山県砺波市出身。慶應義塾大学経済学部卒業。アンダーセン・コンサルティング(現アクセンチュア株式会社)に入社。エネルギー/化学産業本部に所属し、電力会社・大手化学メーカ等のプロジェクトに参画。その後、RAUL株式会社を起業。主に環境・エネルギー分野のビジネス推進や企業の社会貢献活動支援を実施。一般社団法人エネルギー情報センター理事、一般社団法人CSRコミュニケーション協会理事、環境省 地域再省蓄エネサービスイノベーション委員会委員等を歴任。
記事出典:書籍『2時間でわかる 蓄電池ビジネスの未来: ウィズコロナ時代に拡大する20兆円市場に注目せよ!』(2020年)
コンビニエンスストア業界の取り組み
次に、蓄電池を活用したエネルギーマネジメントに関する産業界の様々な取り組み事例を見てみましょう。まずはコンビニエンスストア業界です。
セブン-イレブン・ジャパンは、2019年9月、運営に必要な電力の全量を再生可能エネルギーから調達する実証実験を始めると発表しました。この実証実験は、神奈川県内のコンビニ10店舗において実施。太陽光発電、蓄電池、卒FIT電力の調達などを組み合わせて、再エネ由来100%の店舗運営を実現する計画とのことです。
実証店舗には屋根を中心にカネカが提供する高効率な太陽光パネルを導入。裏面でも発電できる両面受光タイプなのが特徴です。この太陽光パネルで発電した電力は店舗で利用する他、蓄電池を活用して余剰電力も無駄なく活用するという計画です。
蓄電池は日産自動車とフォーアールエナジーが提供するオリジナルの製品を導入。これは「日産リーフ」で利用されていたものを活用したリユース電池で、容量は1基当たり40kWhだそうです。導入する蓄電システムは、動力に活用できる電力の供給も可能な仕様となっており、停電時に店舗の冷蔵ケースに電力供給を行うことが可能です。
ちなみに標準的なセブン店舗の消費電力量は年間13万9000kWhで、この電力量を賄うために実質71.5トンのCO2が排出されている計算ですが、全てを再生エネで賄えばCO2排出量はゼロになります。
他のコンビニ大手も、インターネットや蓄電池を活用した環境配慮型の店舗開発や、消費電力量を削減する新型店舗展開によってCO2排出量の削減を目指す取り組みを進めています。
電力会社の取り組み
九州電力とトヨタ自動車九州は、フォークリフトで使用した中古蓄電池を再利用する実証事業を始めています。具体的には、まず工場内の電動フォークリフトにリチウムイオン電池を装着して約1年使用し、その後、九電傘下の九電みらいエナジーが保有する大牟田メガソーラー発電所内に設置する、というものです。
セブン-イレブン・ジャパンは、2019年9月、運営に必要な電力の全量を再生可能エネルギーから調達する実証実験を始めると発表しました。この実証実験は、神奈川県内のコンビニ10店舗において実施。太陽光発電、蓄電池、卒FIT電力の調達などを組み合わせて、再エネ由来100%の店舗運営を実現する計画とのことです。
九州は温暖な気候から太陽光発電施設が多く、天候によって供給能力が需要を上回る場合があります。余剰電力を中古蓄電池にためて再利用、発電効率を高めることが狙いです。九電など各社は2年間の実証期間で実用化へのメドを付け、新事業・サービスの立ち上げを目指す方針とのことです。
津軽風力発電では、青森県五所川原市相内および北津軽郡中泊町に「十三湖風力発電所」を建設し、2019年7月から運転を開始しています。年間予想発電量は、一般家庭約2万4000世帯分の電力に相当し、約5万4000トンのCO2排出抑制を実現する見込みです。当発電所は、風力発電の出力変動を蓄電池によって緩和し、系統への影響を軽減するシステムを備えています。
中国電力では、再生可能エネルギーのさらなる導入拡大に向けて、2015年9月から2019年3月までの期間、隠岐諸島において、日本初となるハイブリッド蓄電池システムによる実証試験「隠岐ハイブリッドプロジェクト」を実施しました。ハイブリッド蓄電池システムとは、「リチウムイオン電池」と「NAS電池」という特性の異なる2種類の蓄電池を組み合わせ、必要に応じて電気を貯め、放電するシステムです。
本プロジェクトの目的は、再エネの発電量の変動を調整するために、蓄電池の効率的な充電・放電を管理・制御する技術の実証でしたが、数種類の蓄電池を組み合わせて運用することで再エネの出力変動を吸収し、電力系統の安定化に寄与することを検証できたとの報告がされています。
ハイブリッド蓄電池システムは日本初の先進的な取り組みで、視察による隠岐諸島への来島者は、期間中延べ700人以上となるなど、地域の活性化にもつながりました。
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