2019年11月以降のFIT満了に向けた取り組み、経産省が売電事業者の受付開始

2018年10月25日

一般社団法人エネルギー情報センター

新電力ネット運営事務局

2019年11月以降のFIT満了に向けた取り組み、経産省が売電事業者の受付開始の写真

余剰電力買取制度が始まった直後である2009年11月に適用を受けた住宅用太陽光発電設備は、買取期間が10年間のため、2019年11月以降順次、買取期間が満了を迎えます。経済産業省は、こうした電源を買い取る「売電事業者」の登録受付を開始しています。

FIT満了の電力を売電できる事業者を資源エネルギー庁が公開

2009年11月1日~2012年7月1日に実施された余剰電力買取制度は、太陽光発電システムで作られた電力のうち、余剰電力が買取対象となっている再エネ普及策の一つです。買取期間は買取を開始した時点から10年間で、買取価格は10年間固定されます。現在は余剰電力買取制度から、固定価格買取制度に移行しています。

制度が始まった直後である2009年11月に適用を受けた住宅用太陽光発電設備は、買取期間が10年間のため、2019年11月以降順次、買取期間が満了を迎えます。

買取期間が終了した電源については、法律に基づく電力会社の買取義務はなくなります。そのため、「①自家消費」もしくは「②相対・自由契約」で余剰電力を売電することが可能です(図1)。

「①自家消費」の場合、電気自動車や蓄電池・エコキュートと組み合わせることで、効率的に電気を利用することができます。例えば、昼間に外出して電気を使わない家庭であっても、太陽光で発電した電気を、電気自動車などに充電することで、無駄なくエネルギーを利用することができます。

「②相対・自由契約」では、小売電気事業者などに対し、相対・自由契約で余剰電力を売電することとなります。この方法のメリットとして、蓄電池などの追加設備が必要ではない点が挙げられます。売電できる事業者は、資源エネルギー庁のページで随時更新されていく予定です。

また、買取期間が満了する住宅用太陽光発電設備保有者に向けたサービス等の情報提供を希望する事業者は、資源エネルギー庁の売電事業者登録ページより登録できます。なお、登録には小売電気事業者であることが必要です。

買取期間満了後の選択肢

図1 買取期間満了後の選択肢 出典:資源エネルギー庁

こうした、買取期間が満了した住宅用太陽光発電設備は、自立的な電源として発電する役割が期待されています。こうした環境変化は、太陽光発電設備を設置している家庭にとっては自家消費型のライフスタイルへの転換を図る契機となり、事業者にとってはビジネスチャンスとなります。

なお、買取期間満了後に何もしないで放置している場合ですが、例えば現在の買取者が東電EP・北陸電力・関西電力や離島の場合は、新しい単価で、同じ会社が継続して買取りを行う予定です。

上記以外で、買取者が一時的・例外的に不在となる場合には、一般送配電事業者が無償で引き受けることになります。そのため、今後様々な事業者から発表される買取メニューから、買取期間の満了までに、希望に合うプランを選択する必要があります。

電力会社等が買取期間満了時期を個別に通知

住宅用太陽光発電の設置者には、電力を買取っている電力会社等から、買取期間満了時期が個別に通知されます。通知の時期は、電力会社等によって異なります。先行して通知されるケースもありますが、おおむね、買取期間満了の4~6ヶ月前となっています。

大手電力は2019年4月~6月末に具体的な買取メニューを発表予定

具体的な買取メニューについては、電力会社等から、概ね2019年4月~6月ごろ発表される予定です(図2)。なお、旧一般電気事業者(小売)の買取メニューについては、2018年内に買取メニューの「発表時期」が公表されます。さらに、2019年4月から遅くとも6月末までには、具体的なメニューが発表される予定です。

電気買取については、既存の買取事業者の方が優位な立場にあると考えられるため、政府の審議会において、旧一般電気事業者(小売)が買取期間満了者との契約を締結する際に一定の制約を設けることが議論されました。

例えば、旧一般電気事業者(小売)が、買取期間満了後に締結する1回目の買取り等の契約については、契約の解除を制限する条項(違約金など)は設けないことが望ましいとされています。しかし、蓄電池等の設備設置など、旧一般電気事業者(小売)による投資が必要なメニューの場合はこの限りではありません。

個別通知・買取メニュー発表に関する主なスケジュール(個別通知の時期は2019年11月に買取期間満了を迎える方を想定したもの)

図2 個別通知・買取メニュー発表に関する主なスケジュール(個別通知の時期は2019年11月に買取期間満了を迎える方を想定したもの)

パネル更新による再FIT認定は不可

この続きを読むには会員登録(無料)が必要です。

無料会員になると閲覧することができる情報はこちらです
電力の補助金

補助金情報

再エネや省エネ、蓄電池に関する補助金情報を一覧できます

電力料金プラン

料金プラン(Excel含)

全国各地の料金プラン情報をExcelにてダウンロードできます

電力入札

入札情報

官公庁などが調達・売却する電力の入札情報を一覧できます

電力コラム

電力コラム

電力に関するコラムをすべて閲覧することができます

電力プレスリリース

プレスリリース掲載

電力・エネルギーに関するプレスリリースを掲載できます

電力資格

資格取得の支援

電験3種などの資格取得に関する経済支援制度を設けています

はてなブックマークGoogle+でシェア

執筆者情報

一般社団法人エネルギー情報センターの写真

一般社団法人エネルギー情報センター

新電力ネット運営事務局

EICは、①エネルギーに関する正しい情報を客観的にわかりやすく広くつたえること②ICTとエネルギーを融合させた新たなビジネスを創造すること、に関わる活動を通じて、安定したエネルギーの供給の一助になることを目的として設立された新電力ネットの運営団体。

企業・団体名 一般社団法人エネルギー情報センター
所在地 東京都新宿区新宿2丁目9−22 多摩川新宿ビル3F
電話番号 03-6411-0859
会社HP http://eic-jp.org/
サービス・メディア等 https://www.facebook.com/eicjp
https://twitter.com/EICNET

関連する記事はこちら

エネ庁が「ベースロード市場ガイドライン」作成、上限価格や透明性におけるルール整備が進むの写真

一般社団法人エネルギー情報センター

2019年04月03日

新電力ネット運営事務局

エネ庁が「ベースロード市場ガイドライン」作成、上限価格や透明性におけるルール整備が進む

ベースロード市場のルール整備は着実に進んでおり、2019年3月19日制度検討作業部会においては、資源エネルギー庁が「ベースロード市場ガイドライン」を作成する形で合意がなされました。その後、電力・ガス取引監視等委員会により、28日に「ベースロード市場ガイドライン」が公表されました。

電力切替の誤認識、約半数がスマートメータ有料、3割が電気品質が下がると回答、経産省がアンケート結果公表の写真

一般社団法人エネルギー情報センター

2019年03月13日

新電力ネット運営事務局

電力切替の誤認識、約半数がスマートメータ有料、3割が電気品質が下がると回答、経産省がアンケート結果公表

自由化における不安を解消し、より多くの需要家が切り替えを検討できる環境を整えていくことが重要だと考えられます。こうした中、全面自由化が実施された2016年度から、経済産業省は委託事業として自由化の認知度や不安等に関するアンケートを実施しており、3月8日にその最新版の結果を公開しました。

卒FITの再エネ電力確保に向けた各社の動き、2023年までに130万件以上が新たなサービスに移行の写真

一般社団法人エネルギー情報センター

2019年03月06日

新電力ネット運営事務局

卒FITの再エネ電力確保に向けた各社の動き、2023年までに130万件以上が新たなサービスに移行

卒FITの市場規模として、件数ベースでみると、2019年〜2023年合計では少なくとも130万件、最大で210万件程度になると推測されます。これらの卒FIT電源を確保するため、各社が様々なサービスを提供しており、それらサービスの特徴を見ていきたいと思います。

FIT価格、事業用太陽光は2022年に8.5円/kWh目標、住宅用は2024年に10.3円の写真

一般社団法人エネルギー情報センター

2019年01月18日

新電力ネット運営事務局

FIT価格、事業用太陽光は2022年に8.5円/kWh目標、住宅用は2024年に10.3円

1月9日、調達価格等算定委員会は、FIT制度における2019年度以降の調達価格および調達期間を整理した委員長案を取りまとめました。導入が急激に進む太陽光発電は「急速なコストダウンが見込まれる電源」と位置付けられ、今後の価格目標が示されました。

東京都キャップ&トレード制度、2020年度より第3期に突入、高まる低炭素電力への期待の写真

一般社団法人エネルギー情報センター

2018年12月18日

新電力ネット運営事務局

東京都キャップ&トレード制度、2020年度より第3期に突入、高まる低炭素電力への期待

キャップ&トレード制度は、都内CO2排出量の削減を目指し、オフィスビル等のエネルギー需要側にCO2排出削減を義務付ける制度です。同制度は現在、第2計画期間(2015年度~2019年度)に入っており、2020年度~2024年には第3期に突入します。本コラムでは、制度概要や、今後の動きについて見ていきます。