関西電力、デジタル化を推進するため新会社「K4 Digital」を設立

2018年08月06日

一般社団法人エネルギー情報センター

新電力ネット運営事務局

関西電力、デジタル化を推進するため新会社「K4 Digital」を設立の写真

関西電力は8月1日、アクセンチュアと共同で、「K4 Digital株式会社」を設立し、法務局に登記申請を行ったと発表しました。関西電力グループの既存事業の変革や、新規事業の創出を、デジタル技術により支援することを目的とした企業となります。

新会社設立でデジタル化を進める関西電力

関西電力はこれまで、デジタル技術を活⽤した取組みを推進してきました。例えば、PV発電予測に関しては、独自開発した⽇射量短時間先予測システム「アポロン」、PV設備の設置情報、およびスマートメーターを利用してデータ分析し、予測精度を向上させています。

そのほかにも、スマートメーターから得られた実際の30分毎の電気使⽤量をもとに、設備容量を選定し、配電設備形成の最適化を実現しています。これにより、設備投資を抑制することに成功しています。

さらに2018年6月には、デジタル技術活用の取組みを加速させるため、同社の社長を委員長とするデジタルトランスフォーメーション戦略委員会を立ち上げています。この立ち上げを契機に、エネルギー事業におけるデジタルトランスフォーメンション戦略策定、事業変革、新規事業の創出の加速を進めています。

こうした中、関西電力はアクセンチュアと共同で、「K4 Digital株式会社」を設立し、法務局に登記申請を行ったと発表しました(図1)。関西電力グループの既存事業の変革や、新規事業の創出を、デジタル技術により支援することを目的とした企業となります。

「K4 Digital株式会社」の概要

図1 「K4 Digital株式会社」の概要 出典:関西電力

K4 Digital株式会社の取組み

「K4 Digital株式会社」は、関西電力とアクセンチュアの双方の強みを生かして「①設備関連業務の効率化・高度化」、「②顧客接点業務の効率化・高度化」、「③オフィス業務の自動化・効率化」などに取り組みます(図2)。

K4 Digital株式会社の取組み

図2 K4 Digital株式会社の取組み 出典:関西電力

①設備関連業務の効率化・高度化

「設備関連業務の効率化・高度化」については、「遠隔でのリアルタイム監視、点検・巡視の自動化・省⼒化」や、「予防保全の⾼度化」の実現を目指すとしています。また、需給バランスの最適化など最経済な運用や、設備形成のスリム化など、設備計画などの高度化も図るとしています(図3)。

設備関連業務の効率化・⾼度化

図3 設備関連業務の効率化・⾼度化 出典:関西電力

②顧客接点業務の効率化・高度化

音声をリアルタイムで解析し、オペレータに回答候補を提示することにより通話時間を削減する予定です。また、Web・SNSに対話形式の自動応答(チャットボット)を導入することで、コールセンター呼量削減などの対策が取られる見込みです(図4)。

問合せ対応業務の効率化

図4 問合せ対応業務の効率化 出典:関西電力

③オフィス業務の自動化・効率化

様々な非構造データとAIを組み合わせることで、定型業務だけでなく、⾼度な知⾒が求められる複雑なオフィス業務についても⾃動化・効率化の実現を目指すとしています(図5)。

関西電力は、K4 Digital株式会社設立を契機にデジタル化を加速させ、エネルギー分野における日本のリーディングカンパニーとなることができるよう「power with heart」の想いで、全力で取り組むとしています。

複雑なオフィス業務の⾃動化・効率化

図5 複雑なオフィス業務の⾃動化・効率化 出典:関西電力

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一般社団法人エネルギー情報センター

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EICは、①エネルギーに関する正しい情報を客観的にわかりやすく広くつたえること②ICTとエネルギーを融合させた新たなビジネスを創造すること、に関わる活動を通じて、安定したエネルギーの供給の一助になることを目的として設立された新電力ネットの運営団体。

企業・団体名 一般社団法人エネルギー情報センター
所在地 東京都新宿区新宿2丁目9−22 多摩川新宿ビル3F
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