業界初、フォルクスワーゲンが電気自動車の「充電使いたい放題」プランを提供開始

2018年07月13日

一般社団法人エネルギー情報センター

新電力ネット運営事務局

業界初、フォルクスワーゲンが電気自動車の「充電使いたい放題」プランを提供開始の写真

フォルクスワーゲン グループ ジャパンは7月、NCS充電ネットワークが使える『Volkswagen 充電カード』を提供開始すると発表しました。NCSネットワークの充電ステーションをお得な料金で利用できるサービスであり、プレミアムプランでは業界初の使い放題プラン(充電)を利用することができます。

電動化を進めるフォルクスワーゲングループ

フォルクスワーゲングループは電動化を積極的に進めるメーカーの一社であり、2016年6月に発表した「TOGETHER-STRATEGY 2025」では、2025年には2~300万台のEVを販売し、総販売台数の20~25%に相当する見通しとしています。

また、2017年には電動化のための計画「Roadmad E」を開始しました。この中で、2025年までにグループ全体で80モデルの新しい電動車両を市場に導入する計画を発表しています。

ベルリンで開催されたフォルクスワーゲンAG年次記者会見においては、マティアス ミュラーCEOの発表によると、2022年末までに、世界各地の16ヶ所の工場で、電気自動車を生産する予定としています。

2018年3月時点で、フォルクスワーゲングループは電気自動車を3ヶ所で生産しており、2年後にはさらに9カ所の工場で電気自動車の生産に向けて設備を整える予定です。

2019年以降は、「ほぼ毎月」新しい電気自動車が発売されるとしています。ミュラーCEOは、「今後わずか数年間で、すべてのブランドと地域において、世界で最も大規模に電気自動車を提供することを目指す。」と述べています。

電動化への変革には資金が必要ですが、フォルクスワーゲングループは、2017年度を好調な業績で締めくくりました。2017年末の純流動性資金は 224億ユーロで、非常に健全な水準を維持しています。

2017年の売上高は2307億ユーロに達し、新記録を達成しました。また、ディーゼル問題の影響を受けたにも関わらず、営業利益も過去最高でした。(特別項目計上前の営業利益は170億ユーロ、計上後の営業利益は138億ユーロ)。

なお、ディーゼル問題に関連する特別項目による損失は、2017年度は32億ユーロとなっています。内容としては、主に北米のTDI車両の買い戻し、改修プログラムに関わる費用、ならびに法的リスクの増加によるものです。ただし、2017年はグループ史上最高の販売台数となり、営業利益などを押し上げました。

このような中、フォルクスワーゲン グループ ジャパンは、NCS充電ネットワークが使える『Volkswagen 充電カード』を提供開始すると発表しました(図1)。NCSネットワークの充電ステーションをお得な料金で利用できるサービスであり、プレミアムプランでは業界初の使い放題プラン(充電)を利用することができます。

Volkswagen 充電カード

図1 Volkswagen 充電カード 出典:フォルクスワーゲン グループ ジャパン

月額5200円で充電使いたい放題

『Volkswagen 充電カード』は、合同会社日本充電サービス(NCS)が提供する、日本全国約2万基(2018年2月末時点)の充電ネットワークが利用可能となるサービスです。月額固定で普通・急速充電が使い放題となるプレミアムプランを含め、全3種類の料金プランが用意されています。

プレミアムプランは、電気自動車「e-Golf」のオーナーが月額5200円で利用できます。また、ベーシックプランは急速・普通充電に対応(月額3200円)しているものと、普通充電のみ対応(月額1400円)しているものがあります(図2)。

料金プランならびに対応モデル(税抜)

図2 料金プランならびに対応モデル(税抜) 出典:フォルクスワーゲン グループ ジャパン

また、会員専用特典として、充電ステーション検索アプリ「EasyEV」にて充電ステーションの満空情報が確認できます(図3)。加えて、『Volkswagen 充電カード』のプラン料金が表示される会員専用の機能が追加されています。

充電ステーション検索アプリ“Easy EV”

図3 充電ステーション検索アプリ“Easy EV” 出典:フォルクスワーゲン グループ ジャパン

この続きを読むには会員登録(無料)が必要です。

無料会員になると閲覧することができる情報はこちらです
電力の補助金

補助金情報

再エネや省エネ、蓄電池に関する補助金情報を一覧できます

電力料金プラン

料金プラン(Excel含)

全国各地の料金プラン情報をExcelにてダウンロードできます

電力入札

入札情報

官公庁などが調達・売却する電力の入札情報を一覧できます

電力コラム

電力コラム

電力に関するコラムをすべて閲覧することができます

電力プレスリリース

プレスリリース掲載

電力・エネルギーに関するプレスリリースを掲載できます

電力資格

資格取得の支援

電験3種などの資格取得に関する経済支援制度を設けています

はてなブックマーク

執筆者情報

一般社団法人エネルギー情報センターの写真

一般社団法人エネルギー情報センター

新電力ネット運営事務局

EICは、①エネルギーに関する正しい情報を客観的にわかりやすく広くつたえること②ICTとエネルギーを融合させた新たなビジネスを創造すること、に関わる活動を通じて、安定したエネルギーの供給の一助になることを目的として設立された新電力ネットの運営団体。

企業・団体名 一般社団法人エネルギー情報センター
所在地 東京都新宿区新宿2丁目9−22 多摩川新宿ビル3F
電話番号 03-6411-0859
会社HP http://eic-jp.org/
サービス・メディア等 https://www.facebook.com/eicjp
https://twitter.com/EICNET

関連する記事はこちら

蓄電池×モビリティ 第5回の写真

一般社団法人エネルギー情報センター

2024年02月07日

新電力ネット運営事務局

蓄電池×モビリティ 第5回

次世代自動車を中心とした「モビリティ」=自動車産業界をキーワードに、蓄電池の今と未来についてを全6回にわたってご紹介します。

蓄電池×モビリティ 第4回の写真

一般社団法人エネルギー情報センター

2024年01月20日

新電力ネット運営事務局

蓄電池×モビリティ 第4回

次世代自動車を中心とした「モビリティ」=自動車産業界をキーワードに、蓄電池の今と未来についてを全6回にわたってご紹介します。

蓄電池×モビリティ 第3回の写真

一般社団法人エネルギー情報センター

2024年01月14日

新電力ネット運営事務局

蓄電池×モビリティ 第3回

次世代自動車を中心とした「モビリティ」=自動車産業界をキーワードに、蓄電池の今と未来についてを全6回にわたってご紹介します。

蓄電池×モビリティ 第2回の写真

一般社団法人エネルギー情報センター

2023年12月12日

新電力ネット運営事務局

蓄電池×モビリティ 第2回

次世代自動車を中心とした「モビリティ」=自動車産業界をキーワードに、蓄電池の今と未来についてを全6回にわたってご紹介します。

蓄電池×モビリティ 第1回の写真

一般社団法人エネルギー情報センター

2023年12月05日

新電力ネット運営事務局

蓄電池×モビリティ 第1回

次世代自動車を中心とした「モビリティ」=自動車産業界をキーワードに、蓄電池の今と未来についてを全6回にわたってご紹介します。

 5日間でわかる 系統用蓄電池ビジネス ビジネス屋と技術屋が一緒に考える脱炭素