三菱自動車工業、電動自動車を活用し最適なビルエネルギー管理を実現するシステムを実証

2018年04月11日

一般社団法人エネルギー情報センター

新電力ネット運営事務局

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三菱自動車工業株式会社は3月、日立ヨーロッパ社及びエンジー社と共に、オランダ・ザーンダムにおいてヴィークル・トゥー・ビルディング(V2B)技術の実証を開始したと発表しました。V2B技術を活用していくことで、効率的なビルエネルギー管理システムを構築できるとしています。

電動自動車と建物のエネルギーシステムを繋ぐV2B

電気自動車に求められる役割は、環境性や低燃料コストだけではなく、「巨大な動く蓄電池」としての活躍が期待されます。例えば、停電時にはVehicle to Home(V2H)によりEVから家庭への電力供給が可能です。もしくは、再エネ電源が余った場合はGrid to Vehicle(G2V)によりグリッドからEVに電気を流し込むことができます。

EVの普及が進むにつれ、こうした「蓄電池」としての効果が増していき、社会全体の電力インフラを整えていくことが期待されます。こうした中、三菱自動車工業株式会社は3月、日立ヨーロッパ社及びエンジー社と共に、オランダ・ザーンダムにおいてヴィークル・トゥー・ビルディング(V2B)技術の実証を開始したと発表しました。各社の専門性を生かしてV2B技術を活用していくことで、効率的なビルエネルギー管理システムを構築できるとしています。

3社の役割

今回のV2B実証において、三菱自動車はSUV型プラグインハイブリッド車「アウトランダーPHEV」を提供します。

日立は、「V2X充電・放電器」を提供します。V2Xとは、車両とビルなどの間で蓄電池の電力を互いに供給するためのシステムです。日立が提供する「V2X充電・放電器」は、電動車両に充電を行うだけではなく、電動車両から電気を取り出してオフィスビルや送電網へ送電することが可能です。電動車両から送電網へ給電することで、電力系統の調整にも活用できます。

エンジーはスマートビルディングを構築する技術を提供します。太陽光発電の余剰電気を電動車両の駆動用電池に蓄電し、この電力を必要に応じて送電網に戻すことができます。そのほか、非常用電源としても機能させることも出来ます(図1)。

今後、電動車両、再生可能エネルギー、オフィスビルの電力マネジメントシステムをどのように連携させれば、オフィスビルの電力を平準化できるのかを検討していく方針です。

今回の実証における各社の役割
  1. 三菱自動車:SUV型プラグインハイブリッド車の「アウトランダーPHEV」を提供。「アウトランダーPHEV」は再エネの蓄電デバイスとして活用可能。
  2. 日立ヨーロッパ:「V2X充電・放電器」を提供。「V2X充電・放電器」は、電動車両、オフィスビル、送電網などと接続可能。また、「車両とビル」「車両と送電網」を統合させる技術も提供。
  3. エンジー:スマートビルディングを構築する技術を提供。電動車両やオフィスビルの電力供給システムと、太陽光発電パネルなど再生可能エネルギーを統合。
V2Bの実証概要

図1 V2Bの実証概要 出典:三菱自動車工業

三菱自動車によると、事業者によるCO2総排出量の多くは、事業所及び輸送が占めています。そのため、V2B技術の活用は電気代の低減だけでなくCO2削減にも寄与します。

三菱自動車のコベ バンサン常務執行役員は、「この実証事業は、低炭素でエネルギー効率の優れたスマートなビルを構築するための新しい手法として貢献が期待されます。当社はEVとPHEVが将来の都市エネルギーの重要な要素となることを示したいと考えております」と述べています。

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