ソニー、AI×ロボティクスから生まれた電動の移動手段「SC-1」を開発、太陽光利用も視野に

2017年11月01日

一般社団法人エネルギー情報センター

新電力ネット運営事務局

ソニー、AI×ロボティクスから生まれた電動の移動手段「SC-1」を開発、太陽光利用も視野にの写真

10月24日、ソニーは新たな移動体験の提供を目的としたニューコンセプトカート「SC-1」を試作開発したと発表しました。イメージセンサーで得られた映像をAIで解析することで発信する情報を変化させるほか、クラウド側には走行情報が蓄積され、それをディープラーニングで解析することで、最適な運行アシストに繋げることも可能です。

ソニーがニューコンセプトカート「SC-1」を試作開発

ソニーは、世界でいち早くAI × ロボティクスの可能性に着目し、1999年に家庭用エンターテインメントロボットAIBOを発売しました。その後も、ロボットで培われたAIの要素技術を進化させ、デジタルカメラにおけるスマイルシャッターやプレイステーションの顔認証ログインなど、様々な商品、新しい体験を産み出し続けました。

また、ソニーはAIシステム自身が成長する枠組みや深層学習にも早期に着手をしてきました。これらの新しい技術は、次世代のAI技術として注目されはじめています。

このようにAI×ロボティクスの取り組みを加速するソニーが、新たな移動体験の提供を目的としたニューコンセプトカート「SC-1」を試作開発したと発表しました(図1)。イメージセンサーで得られた映像をAIで解析することで発信する情報を変化させるほか、クラウド側には走行情報が蓄積され、それをディープラーニングで解析することで、最適な運行アシストに繋げることも可能です。

ニューコンセプトカート「SC-1」

図1 ニューコンセプトカート「SC-1」 出典:Sony

イメージセンサーで得られた映像はAIで解析、周囲の状況で変化する広告宣伝車に

SC-1の走行速度は0~19km/hとなっているため、高速道路などを走る一般的な自動車の代替ではなく、移動手段の可能性を広げるモビリティとなります(図2)。特長の1つとして、人が視認しながら運転する一般的な自動車と違い、360度全ての方向にフォーカスが合された映像で周囲の環境を把握できる部分があります。それは、人の視覚能力を超えるイメージセンサーが車両の前後左右に搭載されていることにより実現します。

また、搭載されているイメージセンサーの超高感度な特性と、内部に設置された高解像度ディスプレイにより、夜間でもヘッドライトなしに視認することが可能です。

イメージセンサーで周囲を捉えているため、窓は不要です。代わりに、その領域に高精細ディスプレイが配置されることで、様々な映像を車両の周りにいる人に対して映し出すことができます。

イメージセンサーで得られた映像はAIで解析することで、発信する情報を変化させることも可能です。例えば、この機能により、車両の周囲にいる人の性別・年齢などの属性を判断して、最適な広告や情報を表示することも可能です。

「SC-1」の主な仕様

図2 「SC-1」の主な仕様 出典:Sony

ソニー開発の融合現実感技術を搭載

SC-1は、ソニーが開発した融合現実感技術を搭載しています。乗員がモニターで見る周囲の環境を捉えた映像に、様々なCGを重ねることで、車窓がエンタテインメント空間に変貌します。これにより、移動自体がより楽しめるようになることが期待されます。

クラウド側に走行情報が蓄積、ディープラーニングで解析により最適な運行アシストに

SC-1はイメージセンサーと共に、超音波センサーと二次元ライダー(レーザー画像検出と測距)を搭載しています。ネットワーク接続されたクラウド側には走行情報が蓄積され、ディープラーニングで解析することで、最適な運行アシストに繋がります。車両に搭載された複数のセンサーからの情報はエッジ・コンピューティングで判断され、安全な走行サポートが実現します。

今後は太陽光など自然エネルギーの利用も含めた電力利用などを考察

ソニーは、2017年9月より学校法人沖縄科学技術大学院大学学園(OIST)のキャンパスにおいて、SC-1の実証実験を開始しました。この実証実験は「OIST Integrated Open Systems Unit」との共同研究です。

「OIST Integrated Open Systems Unit」は、OIST教授の北野宏明氏が推進する再生可能エネルギーによる自律分散マイクログリッド・システムやモビリティ・システムなどの統合を基盤としたサステイナブル・アーキテクチャのプロジェクトです。

この続きを読むには会員登録(無料)が必要です。

無料会員になると閲覧することができる情報はこちらです
電力の補助金

補助金情報

再エネや省エネ、蓄電池に関する補助金情報を一覧できます

電力料金プラン

料金プラン(Excel含)

全国各地の料金プラン情報をExcelにてダウンロードできます

電力入札

入札情報

官公庁などが調達・売却する電力の入札情報を一覧できます

電力コラム

電力コラム

電力に関するコラムをすべて閲覧することができます

電力プレスリリース

プレスリリース掲載

電力・エネルギーに関するプレスリリースを掲載できます

電力資格

資格取得の支援

電験3種などの資格取得に関する経済支援制度を設けています

はてなブックマークGoogle+でシェア

執筆者情報

一般社団法人エネルギー情報センターの写真

一般社団法人エネルギー情報センター

新電力ネット運営事務局

EICは、①エネルギーに関する正しい情報を客観的にわかりやすく広くつたえること②ICTとエネルギーを融合させた新たなビジネスを創造すること、に関わる活動を通じて、安定したエネルギーの供給の一助になることを目的として設立された新電力ネットの運営団体。

企業・団体名 一般社団法人エネルギー情報センター
所在地 東京都新宿区新宿2丁目9−22 多摩川新宿ビル3F
電話番号 03-6411-0859
会社HP http://eic-jp.org/
サービス・メディア等 https://www.facebook.com/eicjp
https://twitter.com/EICNET

関連する記事はこちら

「再エネ+EV+中古の車載用蓄電池」を使った「みらいの工場」プロジェクト始動の写真

一般社団法人エネルギー情報センター

2018年04月26日

新電力ネット運営事務局

「再エネ+EV+中古の車載用蓄電池」を使った「みらいの工場」プロジェクト始動

日本ベネックスと住友商事は4月、屋根置き太陽光パネルと電気自動車(EV)、そして新型蓄電池システム(EVのリユース蓄電池を利用)を用いた「みらいの工場」プロジェクトを開始すると発表しました。日本ベネックス本社工場において、エネルギーの効率利用と環境との共生を実現する、スマート工場モデルの確立を目指すプロジェクトとなります。

IMO、海運の温室効果ガス「ゼロ」目標、世界初の国際社会による合意の写真

一般社団法人エネルギー情報センター

2018年04月16日

新電力ネット運営事務局

IMO、海運の温室効果ガス「ゼロ」目標、世界初の国際社会による合意

4月13日、国際海事機関(IMO)は、ロンドンで開催中の委員会において、今世紀中に船舶が排出する温室効果ガスの排出ゼロを目指すことで合意したと発表しました。温室効果ガス削減の目標で国際社会が合意するのは、海運分野では初めてのことです。2050年までに排出量を半減(2008年比)させるとの目標を設定しました。

三菱自動車工業、電動自動車を活用し最適なビルエネルギー管理を実現するシステムを実証の写真

一般社団法人エネルギー情報センター

2018年04月11日

新電力ネット運営事務局

三菱自動車工業、電動自動車を活用し最適なビルエネルギー管理を実現するシステムを実証

三菱自動車工業株式会社は3月、日立ヨーロッパ社及びエンジー社と共に、オランダ・ザーンダムにおいてヴィークル・トゥー・ビルディング(V2B)技術の実証を開始したと発表しました。V2B技術を活用していくことで、効率的なビルエネルギー管理システムを構築できるとしています。

トヨタ、植物由来の燃料が使える世界初の「フレックス燃料ハイブリッド車」を公開の写真

一般社団法人エネルギー情報センター

2018年03月22日

新電力ネット運営事務局

トヨタ、植物由来の燃料が使える世界初の「フレックス燃料ハイブリッド車」を公開

トヨタ自動車は3月20日、ガソリンにエタノールなどを加え走行できるフレックス燃料車に、世界で初めてハイブリッドシステムを搭載した試作車を公開したと発表しました。実質的なCO2排出量を抑えられる植物由来のエネルギーを使うことで、CO2排出量を大きく低減させるポテンシャルがあります。

電気自動車の未来(3)、天然ガス自動車と電気自動車、今後のモビリティの形の写真

一般社団法人エネルギー情報センター

2018年02月01日

新電力ネット運営事務局

電気自動車の未来(3)、天然ガス自動車と電気自動車、今後のモビリティの形

石油天然ガス・金属鉱物資源機構(JOGMEC)は1月、電気自動車や天然ガス自動車に関するレポートを発表しました。EVが市場を席巻するには時間がかかると考えられ、環境対策としては天然ガス自動車も有効な選択肢となります。2040年において、天然ガス自動車は電気自動車を上回るエネルギー需要が見込まれています。