北欧スウェーデンのボルボ・カーズ、2019年から全てのモデルを電動化に

2017年07月07日

一般社団法人エネルギー情報センター

新電力ネット運営事務局

北欧スウェーデンのボルボ・カーズ、2019年から全てのモデルを電動化にの写真

7月5日、スウェーデンを本拠とするボルボ・カーズは、2019年以降に発売する全てのボルボ車にエレクトリックモーターを搭載すると発表しました。内燃機関(ICE)のみを搭載した自動車から電動に完全にシフトし、電動化を将来の事業の中心に据える形となります。

全てのモデルを電動化に、2019年から2021年の間に5台の電気自動車を発売

自動車は、都市の交通に大きな役割を担っており、私たちの生活を便利にしてきましたが、その利便性と引き換えに大気汚染などをもたらしています。

例えば、米国環境保護庁(EPA)によると、輸送用のガソリンやディーゼルなどの化石燃料の燃焼は、米国内において電力に次いで2番目に多いCO2排出源(2015年)となり、総CO2排出量の32%、温室効果ガス排出量の26%を占めるとしています(図1)。

また、2016年にWHOが発表した資料によると、2012年には大気汚染の関係で650万人が死亡しており、その規模は全世界の死亡者の11.6%に達するとされています。

米国内のカテゴリ別二酸化炭素排出割合

図1 米国内のカテゴリ別二酸化炭素排出割合 出典:United States Environmental Protection Agency

こうした中、スウェーデンを本拠とするボルボ・カーズは、2019年以降に発売する全てのボルボ車にエレクトリックモーターを搭載すると発表しました。内燃機関(ICE)のみを搭載した自動車から電動に完全にシフトし、電動化を将来の事業の中心に据える形となります。

ボルボ・カーズが2019年以降にラインアップする自動車は、電気自動車、プラグインハイブリッド車、もしくはマイルドハイブリッド車となる予定です。また、2019年から2021年の間に5台の電気自動車を発売するとしています。そのうち3台はボルボ・モデル、2台はポールスターのハイパフォーマンスカーとなります。また、これらの5台に加えて、全モデルにガソリンおよびディーゼルのプラグインハイブリッド、もしくは48Vのオプションを備えたマイルドハイブリッドが用意されます。

サムエルソンCEOは「この発表はICEのみによって走る車の終焉を告げます。ボルボ・カーズは、かねてより2025年までに100万台の電動化したボルボ車を販売すると明言して参りました。今回の発表は、この目標の実現に向けた強い決意の表れであり、その道筋を具体的に示すものです。」と述べています。

このことは、将来全てのボルボ車にエレクトリックモーターが搭載され、純粋なICEは徐々に生産を縮小し、これまでのICEから電動化されたICEに代わっていくことを意味しています。また、環境への影響を低減して未来の都市をよりクリーンにするという、ボルボ・カーズの取り組みを示しています。

WWF Climate Saversプログラムによって承認された最初の自動車メーカー

これまでボルボ・グループは環境問題に取り組んでおり、例えばWWF Climate Saversプログラムによって承認された最初の自動車メーカーとなります。WWF Climate Saversプログラムにおいて、ボルボ・グループは2009年~2014年に製造から販売の過程でトラックが放出したCO2排出総量を、2008年と比較して1300万トン削減することを2010年に約束しています。また、2012年には「Volvo Construction Equipment」と「Volvo Buse」が同契約に含まれることとなりました。

そのほか、2017年6月にボルボ・カーズは、来年末からマルメ(スウェーデン南部の港)で運行する電動バス(Volvo 7900 Electric)を、バス運行会社ノビナから12車両受注したと発表しています。これは、同車両としては単一注文で過去最大となり、マルメ市の14.7キロメートルのルートで運行されます(図2)。

Volvo 7900 Electricは長さ12メートルの市内バスであり、ディーゼルバスよりも約80%少ないエネルギーで稼働します。電動機とリチウムイオン電池を装備し、動力はグリーン電力で供給されるので、静かで排気ガスを含みません。また、バッテリーは所定のバス停留所において、3〜6分程度の時間で充電されます。

今回の、全てのモデルを電動化するとしたボルボ・カーズの発表において、社長兼CEOのホーカン・サムエルソンは「この発表はお客様のニーズを追求した結果です。人々はますます電動化された車を求めており、我々はお客様の現在と将来のご要望にお応えして参ります。お客様はお好みの電動化されたボルボ車を選択することができるようになります。」と述べています。こうした顧客ニーズをくみ取った活動が自動車産業を発展させていくことが期待されます。

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