2016年のCO2濃度、観測史上最高の405.1ppmに、南極では400万年で初めて400ppm到達
一般社団法人エネルギー情報センター

米海洋大気局(NOAA)は10日、大気中の二酸化炭素濃度が観測史上過去最高の405.1ppmに達したと発表しました。産業革命前の水準と比較すると、CO2濃度が43%増加したことになり、2017年に入ってからも増加傾向にあります。
2年間でCO2濃度が6ppm増加、これまでにないピッチで急増
人間活動によって増加した主な温室効果ガスには、二酸化炭素、メタン、一酸化二窒素、フロンガスがあります。米海洋大気局(NOAA)によると、2016年度における温室効果ガスの1つである二酸化炭素の大気中濃度は、これまでの観測史上で最大である405.1ppmに達しました。
NOAAによる大気中CO2の観測は、ハワイにあるマウナロア観測所で1974年から続けられています。精度を確保するために、ハワイの山頂から空気サンプルがコロラド州ボルダーにある国立地球物理データセンターに送付されます。
観測史上過去最高の405.1ppmに到達
CO2濃度は、1万年前から産業革命前の1760年ころまでは280ppm台で推移していました。しかし、全世界のCO2濃度は2015年に400ppmを超え、それによって産業革命前の水準を43%上回ることとなりました。直近の2016年度を見ますと、2015年度と比較して3ppmもの数値が増加し、観測史上過去最高の405.1ppmという値をマークしました。
ちなみに、マウナロア観測所における2015年度のCO2濃度は、2014年度と比較して3.05ppm増えており、過去56年で最大の上昇幅となります。つまり、2016年度における昨年度からのCO2増加である3ppmは、記録的な上昇幅となった2015年度に匹敵する値となります。
2015年から2017年までの2年間では6ppmもの温室効果ガスが増加しており、これは59年間の観測史上では前例のないものです(図1)。また、2017年度の直近の動向ですが、例えば2017年2月のデータを参照しますと、マウナロア観測所におけるCO2濃度は406.42ppmに上昇しています。そのほか、NOAAの「Global Greenhouse Gas Reference Network」の科学者であるPieter Tans氏によると、「過去10年間のCO2の伸び率は、直近の氷河期から暖かくなる移行中の時期と比較しても、100~200倍も早い勢いで伸びている」と指摘しています。

図1 二酸化炭素の平均年間成長率 出典:National Oceanic and Atmospheric Administration
南極で400ppmを超えるのは400万年ぶり
大気中のCO2n濃度は一年を通しますと、秋と冬に上昇し、夏には植物の光合成が活発になるため低下する傾向にあります。しかし、近年は植物がCO2排出量の回収しきれなくなっているので、大気中のCO2濃度が増加してきております。
2015年度はエルニーニョによって発生した熱波、干ばつなどによって温暖化が進み、前述の通りに記録的な3.05ppmの上昇となりました。また、「2ppmを超えての上昇」という条件であれば、2016年度で5年連続に到達しています。
このようにして、2016年度は405.1ppmまで到達したCO2濃度ですが、そんな環境でも南極は比較的にCO2濃度が低い地域です。その理由は、人類における活動が多い北半球から特に離れた場所であることが一因です。しかしNOAAは、南極において400万年ぶりに400ppmを超過(2016年5月23日時点)したと発表しました(図2)。
NOAAの科学者であるPieter Tans氏は、「南極は、CO2濃度が「400ppm超過」という基準を超えない地上で最後の地だった」と述べています。また、「私たちの寿命がある期間においては、400ppmを今後下回ることはないだろう」との予測もコメントしています。

図2 南極における日別二酸化炭素濃度 出典:National Oceanic and Atmospheric Administration
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