エネルギーデジタル化の最前線 第8回

2022年06月23日

一般社団法人エネルギー情報センター

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エネルギーデータの可能性には、GAFA(Google、Amazon、Facebook、Apple)も関心を示している。エネルギーデータを移動データ、金融データ、流通データと掛け合わせることで様々なビジネスチャンスがあるからだ。GAFAも参入してくる中、日本企業にも可能性があるのだろうか?

執筆者:一般社団法人エネルギー情報センター
理事 江田健二

富山県砺波市出身。慶應義塾大学経済学部卒業。アンダーセン・コンサルティング(現アクセンチュア株式会社)に入社。エネルギー/化学産業本部に所属し、電力会社・大手化学メーカ等のプロジェクトに参画。その後、RAUL株式会社を起業。主に環境・エネルギー分野のビジネス推進や企業の社会貢献活動支援を実施。一般社団法人エネルギー情報センター理事、一般社団法人CSRコミュニケーション協会理事、環境省 地域再省蓄エネサービスイノベーション委員会委員等を歴任。

記事出典:書籍『IoT・AI・データを活用した先進事例8社のビジネスモデルを公開 エネルギーデジタル化の最前線2020』(2019年)

グーグルやアマゾンと戦う未来

追い打ちをかけるようになってしまうが、「彼ら」が既に動き出している―――。

「10年ないし20年後には、グーグルかアマゾンが米国で圧倒的な電力小売り会社になっているだろう。より低コストでより良いサービスを提供することで、彼らは顧客に支持される。」

インタビューでそう答えたのは、アメリカ大手の電力会社であるNRGエナジーの元再考経営責任者(CEO)のデービット・クレーン氏だ。

当然と言えば当然である。

自社のビジネスに「情報」をフル活用してきたグーグルやアマゾンが、エネルギー利用情報の可能性に気づかないわけがない。すでに海外では、グーグルやアマゾンがエネルギービジネスに参入している。

例えば、グーグルは家庭用監視カメラとサーモスタット製造企業のネストを2014年に32億ドルで買収した。グーグルは、さっそく「消費者を巻き込んだ節電プログラム」を2017年の「日食」の際に実施した。

「日食」中は、太陽が月に隠れてしまい、一定時間暗くなる。「日食」の間は、太陽光発電ができなくなる。急激に太陽光発電が減ると地域の電力量全体のバランスが崩れてしまう。グーグルは、ネスト製のサーモスタットを持つ家庭に「日食になる前に部屋を涼しくしておいてください!日食になったら、電気の利用を減らすために部屋の冷房を少し弱めてください」と呼びかけた。2017年の「日食」の際は、この活動に75万人が参加し、エネルギーの消費が700メガワット減り、電力網の安定化に貢献した。

アマゾンはスマートサーモスタットのメーカーであるエコビー社が実施した6100万ドル規模の資金調達に協力した。サーモスタットから集まるエネルギー利用情報を活用して、新しいサービスを考え出そうとしている。

グーグルやアマゾンのこれまでの怒涛の成長から考えると、エネルギー利用情報を皮切りにエネルギービジネス全体に進出してくることは容易に想像できる。日本のエネルギー企業も「我が社のライバルは、グーグルとアマゾン」と答えなければいけない日がくるかもしれない。

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EICは、①エネルギーに関する正しい情報を客観的にわかりやすく広くつたえること②ICTとエネルギーを融合させた新たなビジネスを創造すること、に関わる活動を通じて、安定したエネルギーの供給の一助になることを目的として設立された新電力ネットの運営団体。

企業・団体名 一般社団法人エネルギー情報センター
所在地 東京都新宿区新宿2丁目9−22 多摩川新宿ビル3F
電話番号 03-6411-0859
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