ナッジ理論 (Nudge theory)

ナッジ理論 (Nudge theory)とは

肘(ナッジ)でそっとつつくように前に進めることを言い、人々を強要するのではなく、自然によい方向へ誘導し、自然な形で行動変容を促すための理論です。

A nudge refers to a subtle encouragement. This theory is about guiding people in a better direction and influencing them to change their behavior in a natural way without coercion.

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ナッジ理論は行動経済学の理論の一つで、2017年にノーベル経済学賞を受賞した、米国シカゴ大学のリチャード・セイラー教授によって提唱されました。「一般的に、人間は現状を変えることには抵抗があり、大きなパワーを必要とする。しかし人間は、意思決定を行う場合に、常に合理的に考えて行動しているわけではなく、何らかのバイアスによって心理的に誘導されている面がある」という考え方です。

近年、社会的課題の解決のために人々の行動変容が必要となる分野において、ナッジ理論が活用され始めています。たとえば日本では、低炭素化の実現に向け、人々のライフスタイルの変化を促す実証実験を環境省が行っています。また2018年7月に発表された「第5次エネルギー基本計画」の中でも、ナッジ理論の考え方を省エネ対策に活用すると明記されており、ほかにも、省エネ機器買い替えの促進に向けた実証実験などが行われています。

「キーワードでわかる! 脱炭素と電力・エネルギー[上級編]」より
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