海洋濃度差発電

海洋濃度差発電とは

海の塩水と河川の淡水の塩分の濃度差を利用した比較的新しいクリーンエネルギーの発電方法です。塩水と淡水が混ざることで大きな水圧が生まれ、その力を利用して発電を行います。

背景

水不足が深刻になる今日、海の塩水から淡水を抽出し飲料水などに利用することは多用される技術でありましたが、その際に塩水は淡水に流れ込んでしまっています。この濃度の混合した水は生態系を破壊するなどの弊害があります。そこで大型淡水化施設が、淡水に流れ込む塩水を生態系の破壊にではなく発電に使えるのではないかと考えたのがこの新しいクリーン発電のきっかけでした。1980年代から日本で研究は行われていたものの、高度な技術を利用するためなかなか実用化にはいたりませんでした。ついに2011年に塩水と淡水を半透膜で仕切り、そこから生まれる浸透圧を利用する発電に成功しました。

発電方法

塩分濃度差発電の発電方法には2種類あります。1つ目は浸透圧発電です。この発電方法では半透膜を利用します。半透膜により海の塩水が圧迫されます。それにより塩水の圧力が増加し、塩分が減少します。ここで生まれる圧力の差を利用して発電します。2つ目は逆電気透析発電です。この発電方法でも半透膜を利用し、さらに電気化学反応を利用します。この膜はナトリウムと塩化物が通過するのを可能にします。この二つのイオンにより酸化が起こり陰極と陽極が減少します。ここで電力が作り出されます。

メリット

様々な再生可能エネルギーがある中で、塩分濃度差を利用した発電は天候にも左右されず、風力発電のようなデメリットの多いクリーンエネルギーに比べ、環境に及ぼす影響は最小限です。塩水と淡水の混合水は三角州のような場所で自然に生まれるものです。浸透性の膜を使うことで排出された水が茶色になることはありますが、水質を変化させることはありません。また太陽光発電などに比べると発電コストは半分以下になります。

デメリット

発電に使用する膜の値段が高いことがデメリットになっています。水処理膜のコストダウンが実現できれば、膜の大量生産が可能になりもっと普及されると考えられます。また発電機が大型のものになると海流の妨げになる恐れも考えられます

今後の展望、可能性

まだまだこの発電の技術研究が必要ですが、東レや日東電工など日本を代表する水処理膜の企業が席巻して研究をし、世界中に広がっていくことが予想されています。日本は水資源が比較的豊富なので、原子力発電に変わる新しいエネルギーとして注目されることでしょう。そこでコストダウンを達成できればますます需要が増えていくと思われます。