風力発電
風力発電とは
風力発電とは再生可能エネルギーである風の力によって風車の翼を回転させ、このときに発生するエネルギーを用いて発電をする方法のことです。
背景
1994年に「新エネルギー導入大綱が制定」されて以来、再生可能エネルギーのひとつである風力発電の導入が国内に広まりました。
風力発電のメリット
風力発電では熱を利用しないため、発電時にCO2を発生することがありません。よって、環境に負荷を与えずに発電することができます。また、風力発電は他の新エネルギー(太陽光、バイオマス)と比べると低コストで発電することができます。
数値で比較すると、風力発電は9〜12円/kWh、一般的な太陽光パネルは47円/kWhとなっています。このことから、同じコストであれば風力発電は太陽光発電の約4倍の電力を作ることができます。
さらに、エネルギーの変換効率に関しても、一般的な太陽光発電のパネルの変換率は約10~20%と言われていますが、風力発電では風力の40%ほどを利用することができます。
風力発電のデメリット
風力発電は発電の際には環境に負荷を与えないが、風車を設置する際に地盤が緩んでしまい、そこに大雨が降ってしまうと、土砂災害が起こってしまうというリスクもあります。
また、風力発電を行う地域では騒音の問題も発生してしまうかもしれません。さらに、落雷によって故障しやすいのもデメリットのひとつと言えるでしょう。
海外の動き
海外では現在、海や湖などで風力発電を行う、洋上浮力発電というものも普及されています。特に北欧での風力発電が活発であり、イギリスでは洋上風力発電がさかんに行われています。
国内の風力発電の現状と展望
日本では2015年現在、北欧などに比べて風力発電が活発とは言えませんが、将来的には日本でも洋上風力発電の導入が目指されています。洋上で発電を行うことで、陸上よりも大きな発電を行うことができるでしょう。
さらに、風力発電のデメリットである騒音被害も起こることはなくなるでしょう。また、2016年4月以降、電力会社以外にも、ソニーなどの企業から電力を買うことができるようになります。このような企業を新電力会社といいます。
現在、地球温暖化などの環境問題が起こっているため、新電力会社は風力発電などの再生可能エネルギーを積極的に取り入れようとする動きが見られています。今後、日本でも洋上風力発電が導入されることで再生可能エネルギーの利用量が増え、環境への負担を少なくした発電が、より国内に普及します。