太陽光のZEN POWERが破産、FIT導入後では3番目の規模、九州では過去最高

2017年04月18日

一般社団法人エネルギー情報センター

新電力ネット運営事務局

太陽光のZEN POWERが破産、FIT導入後では3番目の規模、九州では過去最高の写真

帝国データバンクによると、福岡のZEN POWER(資本金3000万円、福岡市博多区博多駅前2-3-7)は、2016年12月22日に福岡地裁へ自己破産を申請、4月5日に同地裁より破産手続き開始決定を受けました。FIT導入後では3番目の規模、九州では過去最高の太陽光関連の倒産となります。

負債52億、FIT導入後では3番目の規模

近年、日本における太陽光発電の導入量は飛躍的に伸びており、2015年末には世界第3位の設備容量となるまで成長しました。その背景にあるのが2012年の7月から始まった固定価格買い取り制度ですが、相次ぐ買い取り価格の引き下げや(図1)、改正FITにより入札制度が導入されるなど、太陽光関連事業者は力量を問われる環境に推移してきています。

b772b6245f852efa513f6c0439543173

図1 調達価格の推移 出典:資源エネルギー庁

そうした中、福岡の株式会社ZEN POWER(資本金3000万円、福岡市博多区博多駅前2-3-7、代表木村道雄氏)は、2016年12月22日に福岡地裁へ自己破産を申請、4月5日に同地裁より破産手続き開始決定を受けました。 負債は52億円となり、太陽光関連ではFIT導入後において、九州・沖縄で過去最大の倒産、そして今年度においても全国ベースで最大となります。

下記の図は、2016年12月までの太陽光関連の倒産における負債額トップ20社ですが、これまでのトップは日本ロジテック協同組合の約163億円でした。次点でシーズクリエイトの約114億円となり、今回のZEN POWERは3番手の52億円となります(図2)。

負債額上位20社、太陽光関連

図2 負債額上位20社、太陽光関連(2016年12月まで) 出典:帝国データバンク

大口取引先の経営状態や買取単価下落などが影響

ZEN POWERは、2005年12月に設立された太陽光発電設備の製造・販売業者です。日本製を強みとして国内および海外向けに販売し、業績のピークとなる2014年12月期には年売上高約74億円を計上していました。 しかし、大口取引先だったドイツ企業に多額の不良債権が発生したことで、資金繰りが悪化しました。

太陽光発電のシステム価格について、例えばイタリアにおいては、2007年に8.9ドル/Wであった価格が、2014年には2.2ドル/Wと4分の1程度にまで下落しています。また、ドイツでは2007年の6.6から2014年に2.1ドルに下落しています(図3)。こうした欧州での価格の下落のほか、国内ではFITの買い取り単価引き下げなどが影響し、27年12月期には売上高が約5600万円にまで減少、事業継続が難しくなり破産する流れとなりました。

住宅用(10kW未満)太陽光発電のシステム価格

図3 住宅用(10kW 未満)太陽光発電のシステム価格 出典:自然エネルギー財団

太陽光関連業者の倒産動向、2016年は67件

この続きを読むには会員登録(無料)が必要です。

無料会員になると閲覧することができる情報はこちらです
電力の補助金

補助金情報

再エネや省エネ、蓄電池に関する補助金情報を一覧できます

電力料金プラン

料金プラン(Excel含)

全国各地の料金プラン情報をExcelにてダウンロードできます

電力入札

入札情報

官公庁などが調達・売却する電力の入札情報を一覧できます

電力コラム

電力コラム

電力に関するコラムをすべて閲覧することができます

電力プレスリリース

プレスリリース掲載

電力・エネルギーに関するプレスリリースを掲載できます

電力資格

資格取得の支援

電験3種などの資格取得に関する経済支援制度を設けています

はてなブックマークGoogle+でシェア

執筆者情報

一般社団法人エネルギー情報センターの写真

一般社団法人エネルギー情報センター

新電力ネット運営事務局

EICは、①エネルギーに関する正しい情報を客観的にわかりやすく広くつたえること②ICTとエネルギーを融合させた新たなビジネスを創造すること、に関わる活動を通じて、安定したエネルギーの供給の一助になることを目的として設立された新電力ネットの運営団体。

企業・団体名 一般社団法人エネルギー情報センター
所在地 東京都新宿区新宿2丁目9−22 多摩川新宿ビル3F
電話番号 03-6411-0859
会社HP http://eic-jp.org/
サービス・メディア等 https://www.facebook.com/eicjp
https://twitter.com/EICNET

関連する記事はこちら

ジンコソーラー、P型多結晶シリコン太陽電池にて世界最高の22.04%を達成の写真

一般社団法人エネルギー情報センター

2017年10月16日

新電力ネット運営事務局

ジンコソーラー、P型多結晶シリコン太陽電池にて世界最高の22.04%を達成

10月2日、中国のジンコソーラーが、PERCを活用したP型多結晶シリコン太陽電池にて世界最高の22.04%を達成したと発表しました。前回の記録は、1年前にドイツのFraunhofer ISEが達成した21.63%であるため、0.41%の向上を達成したこととなります。

水の「蒸発」を利用する新しい再エネ発電、米コロンビア大学発表の写真

一般社団法人エネルギー情報センター

2017年10月05日

新電力ネット運営事務局

水の「蒸発」を利用する新しい再エネ発電、米コロンビア大学発表

9月26日、英科学誌Nature Communicationsにて、水の「蒸発」を利用する新しい再エネ発電方法が掲載されました。細菌の芽胞が空気中の水分を吸収・放出する際に、膨張と収縮をする特徴を利用して電力を生成する仕組みとなります。

バイオマス発電、FITなければ単体での事業は困難、地域社会への効果に着目する必要の写真

一般社団法人エネルギー情報センター

2017年10月04日

新電力ネット運営事務局

バイオマス発電、FITなければ単体での事業は困難、地域社会への効果に着目する必要

9月28日、NEDOは「バイオマスエネルギー地域自立システムの導入要件・技術指針」を公表しました。 バイオマスエネルギー事業は単体での経済効果には限界があるため、持続的に地域社会で必要とされる事業を追求する必要があるとしています。

東芝、フィルム型のペロブスカイト太陽光発電で世界最高の変換効率10.5%を達成の写真

一般社団法人エネルギー情報センター

2017年09月27日

新電力ネット運営事務局

東芝、フィルム型のペロブスカイト太陽光発電で世界最高の変換効率10.5%を達成

9月25日、東芝はペロブスカイト型モジュールで、世界最高のエネルギー変換効率である10.5%を達成したと発表しました。ペロブスカイト太陽電池は、印刷プロセスで作製できるため低コスト化が可能であり、高い変換効率のポテンシャルを有する次世代太陽電池です。

米国のバークレー国立研究所、最新の太陽光発電の価格動向を発表の写真

一般社団法人エネルギー情報センター

2017年09月26日

新電力ネット運営事務局

米国のバークレー国立研究所、最新の太陽光発電の価格動向を発表

9月25日、米国のバークレー国立研究所が「Tracking the Sun」 レポートの第10版を発表しました。米国に設置された太陽光発電システムの設置価格動向をまとめたものであり、2016年度は2015年度と比較して、住宅用の平均価格で2%の下落、大規模発電所では8%の下落となりました。