コージェネレーション

コージェネレーションとは

コージェネレーションとは電気と熱を同時に発生させる熱電併給システムの総称で、エネルギー効率の向上を目的とした、熱源から電力と共に熱を取り出すエネルギー供給システムです。「Co(ともに)」と「Generation(発生する)」の合成語となります。英語ではcombined heat and powerといわれ、日本では略してコージェネともよばれます。発電機で電気をつくる時に使う冷却水や発生する排気ガスなどの熱を、温水として給湯や暖房に使用したり、蒸気として冷暖房や工場の熱源などに用いたりします。

背景

コージェネレーションの歴史は古く、19世紀後半にドイツのボストシュラッセ発電所から市庁舎へ蒸気を供給したのが最初とされています。その後、欧米で研究が進められ、日本では1980年代から工場、ホテル、オフィス、病院などで導入されるようになりました。日本においては、その後徐々に普及が進み、2013年3月にはコージェネレーションによる発電量が日本の総発電量の3.5%程度(約1000万kW)を占めるようになりました。

コージェネレーションの種類

コージェネレーションはその発電方法によって3種類に大別できます。

内燃機関を活用したコージェネレーション

燃焼器で生成したガスによって発電機を回転させて発電します。ガスタービン、ガスエンジン、ディーゼルエンジンなどの種類があります。

燃料電池を活用したコージェネレーション

燃料の化学エネルギーを電気エネルギーに直接変換することが出来る為、熱機関に比べて発電効率が高く、家庭用のコージェネレーションや燃料電池自動車向けに実用化されています。

蒸気タービンを活用したコージェネレーション

ボイラーで蒸気を生成し、蒸気タービンを回して発電します。蒸気を使用するプロセスを多く持つ工場などで有効に活用することができます。

国内では主に内熱機関による方法が用いられますが、一部では熱供給を伴う大型発電所や木質系バイオマス・コージェネレーションにおいてボイラー・タービン方式も用いられます。

特徴・効果・メリット

コージェネレーションシステムは、原動機等により電気と熱を供給するシステムであるため、需要地にコージェネレーションを設置し、電気と排熱の2つを有効活用することにより、CO2の排出量削減や、省エネルギーによる経済性向上が期待できます。火力発電を例に挙げると、従来システムの総合効率が40%であったのに対し、コージェネレーションでは廃熱を30%以上利用し総合効率を75~80%まで向上させることができます。他にもCO2排出量削減やエネルギーセキュリティの向上、またこの先普及拡大が期待される再生可能エネルギーの出力を調整し安定した電力供給を助ける役割を期待されています。また、コージェネレーションと商用電力の連系により、電源の二重化、安定化を図ることができます。さらに、一定の条件を満たしたコージェネレーションは消防法上の非常電源としても利用できます。

導入分野

民生用分野では、これまでホテルや病院、商業施設などの熱電比が高い業種を中心にコージェネレーションの導入が進められてきました。市場規模が大きい一方で、事業所単位あたりのエネルギー需要規模は比較的小さく、熱電費が低い事務所ビルや小規模店舗などでは、導入率はまだまだ低くなっています。また、産業分野においても化学、機械、食品・飲料などの比較的熱電比が高い業種で導入が進められています。

海外の動き

デンマークでは、総発電量におけるコージェネレーションによる発電量の割合が30%以上で、EU27ヵ国の平均も11%程度です(2013年Eurostat)。また、国際エネルギー機関(IEA)は、G8+5ヵ国の総発電量に対するコージェネレーション発電量の割合が2030年には24%まで高まるポテンシャルがあると予測しています。

将来の展望と可能性

コージェネレーションは、排熱を有効利用でき、エネルギー効率を高めることができます。火力発電など従来の発電方式によるエネルギー利用効率は4割程度でしたが、コージェネレーションの場合、発電方式によって熱と電気を有効利用できれば、燃料が本来持つエネルギーの8割近くを取り出すことも可能です。こうした事から地球温暖化対策としても注目されてきています。また、太陽熱エネルギーなどの再生可能なエネルギーを組み合わせたエネルギー高度利用システムやスマートグリッド、スマートコミュニティーなどの中核を担う技術としても期待されています。また、従来のコージェネレーションは大規模工場などエネルギー消費量の大きい環境で使用されることが主でしたが、今後は燃料電池や都市ガスの普及に伴ってコージェネレーション利用の幅が広がり、一般家庭をはじめとしたあらゆる場所での使用が予想されます。