ピークオイル論

ピークオイル論とは

ピークオイル論には、供給面と需要面の2つの説があります。一つ目は、地球物理学者のM・キング・ハバード氏が説いた供給面からのピークオイル論です。世界の石油生産量が頂点に達し、その後の採掘可能な原油埋蔵量が減少することを唱えています。石油は非再生可能エネルギーであり、石油の供給量に限りがあるため、この説が注目を浴びています。そのため、脱石油へ向けてエネルギー源の多様化に取り組む姿勢がとられてきました。

資源情勢の変化

ところが、最近では供給面での資源枯渇が過去の話になりつつあります。原油価格の上昇と採掘技術の発達により、原油の可採年数が増加傾向にある一方で、米国でシェールガスの発掘技術が本格的に拡大され、石油需要のピークが懸念されるようになりました。これが、二つ目の説である需要面からのピークオイル論です。石油需要のピークは2つの条件が満たされて成立すると言われています。自動車などのエンジンの燃費改善と、輸送用燃料の石油から天然ガスへの大幅なシフトチェンジです。

石油需要のピークに必要な2つの条件

第一のエンジン燃費改善は、燃料価格の上昇と、温室効果ガス削減への対策が背景にあります。世界の石油消費の約半分は自動車に向けられているため、自動車の燃費改善は世界全体の石油需要の減少に繫がります。電気モーターを取り入れて化石燃料の消費を抑えたハイブリッド車などが例に挙げられます。低燃費車に対する消費者ニーズが増えたこと、各国で石油の燃費規制が設けられたことにより、世界の自動車メーカーが化石燃料の消費量を抑えた自動車の開発と販売促進に取り組んでいます。

第二の石油から天然ガスへの転換は、米国のシェールガス開発の成功がその見込みを強化しました。生産可能な天然ガス資源量が増加したことにより、原油コストと比べて経済的な採掘が可能になりました。これまでの自動車・トラックなどの輸送用燃料は石油がほぼ独占していましたが、天然ガス価格の下落は石油からの需要シフトに繫がります。

今後の資源情勢

しかし、これらの需要ピーク説は、原油価格が長期間他の資源より割高であることと、今後に非従来型ガスの開発が中国や欧州など世界各国に拡がることが必要になります。今後の自動車や採掘の技術開発が注目を浴びています。