ディーゼルエンジン

ディーゼルエンジン

ディーゼルエンジンとは、1892年に発明された圧縮着火機関に分類されるエンジンです。ディーゼルエンジンのピストンを用い圧縮加熱した空気に液体燃料を噴射することで着火させることができます。発火点が225度程度の液体燃料であれば広範囲で使用できます。

背景

ディーゼルエンジンはガソリンエンジンよりもCO²の排出量が少ないことから、地球温暖化が長年問題視されていた欧州市場で普及しました。その一方日本では、高度経済成長による公害問題が騒がれており、大気汚染や健康被害の原因となる有害物質が排出されるディーゼルエンジンは普及しませんでした。その後、厳しい排出ガス規制を乗り越えクリーンディーゼルエンジンが、その時点ではコストや燃費の悪さが目立っていたところを改善し、スーパークリーンディーゼルエンジンが誕生しました。

歴史

ルドルフディーゼルは1897年にディーゼルエンジンを開発され、1936年ではダイムラー・ベンツ社に初めて実用化されました。現在では乗用車にディーゼルエンジンを搭載し販売されていますが、第二次世界大戦ではユモ(Jumo)と呼ばれるディーゼルエンジンがドイツの戦闘機として生産、ソビエトではV-2エンジンと呼ばれるディーゼルエンジンが戦車に搭載され部隊を配備するなどの歴史もあります。

仕組み

ディーゼルエンジンは中のプラグが空気を吸い込み圧縮が行われます。その後に中で爆発が起き、そのエネルギーを排気としてでていきながら使われています。具体的にはプラグは空気が入ると下がり、その後に圧縮をするためプラグは上へと押し上げられます。圧縮された後、燃料が上から流れ込み自然発火が起きます。これが爆発となり再びプラグは下へと下げられてしまいます。ちなみにガソリンエンジンでは燃焼室に送り込まれ圧縮されます。さらに空気とガソリンの混合気体が点火プラグに点火しています。一方でディーゼルエンジンでは空気のみを燃焼室に送り込み、圧縮され自然発火されます。

特徴

①地球温暖化対策に

燃費がいいのでCO²の排出量が少なく、地球に優しいです。また、燃料になる軽油もガソリンに比べて半分の量のCO²しか排出しません。

②コスト削減

日本では軽油はレギュラーやハイオクより安価です。また、燃費もいいので給油回数も減り、とても経済的です。

③資源の有効活用

日本は石油を輸入に頼っています。ガソリンも軽油も石油から一定量とれるのですが、日本は圧倒的にガソリン利用者が多いため、余った軽油を輸出しています。ディーゼル車をつかうことで、輸入した資源を無駄なく使うことができます。

④パワフルな走行

ディーゼル車はとてもパワフルです。当初はエンジン音がうるさいと問題にもなりましたが、今は改善されています。ドライブが好きな方なら絶対体験してほしい、心地の良い加速感が味わえます。

主な用途

①船舶

大出力を生み出すための大型船舶用エンジンと発電用エンジンとしてとても効率がいいため、ディーゼルエンジン以外には考えにくいほど重宝されています。

②大型自動車

上記のように環境問題や健康被害が懸念されていたために機関車や鉄道車両など一般自動車には普及しませんでしたが、パワーが必要な大型車にはディーゼルエンジンは効率的だといえます。

③航空機

1920年代に発明された飛行機は、気温の高いインド航路を利用することが見込まれたので、引火点の低いガソリンだと火災事故の懸念がありました。ディーゼルエンジンはパワーもあり引火点もガソリンより高かったので利用されることになりました。

将来の展望と可能性

欧州市場では、二酸化炭素排出による地球温暖化が長年問題視されてきたため、普及が進み、現在新車販売の50%以上をディーゼル乗用車が占めています。一方、日本市場では、高度成長期の公害問題が表面化した後、ディーゼルエンジンの排ガス排出が問題視されたため、ディーゼル乗用車は1パーセント程度である。しかし、近年、「クリーンディーゼルエンジン」が誕生し、排ガスのクリーン化や車の走行時の静粛性が向上し、トルク、燃費、CO2排出量でガソリンエンジンに劣らない性能を実現しました。ネガティブ要素だった排ガス排出や騒音を防止できたことで、今後、クリーンディーゼルエンジンの普及が見込まれます。