スマートシティ(Smart city)

スマートシティとは、ITや環境技術などの先端技術を駆使し、街全体の電力の有効利用を図ることで、省資源化を徹底した環境配慮型都市のことです。たとえばスマートグリッド(次世代送電網)技術の導入による、再生可能エネルギーを用いた分散型発電システムや、EV充電システム、高効率な空調装置を用いたビル・住宅などが結合した都市システムです。

スマートシティは、複数の省エネ設備が連携することにより実現します。まず、各家電と電力メーターにICTを組み込んで、家電を外からでもリモートコントロールできるようにします。こうすると、まずは『スマートハウス』が誕生します。そのスマートハウスが連携してお互いに電力を融通し合えば、それは『スマートコミュニティ』となります。各コミュニティによって、電力が不足している所や、逆に余っている所がリアルタイムで変化しますが、それらを送配電システムで最適化します。そうすることで、電力系統をスマート化し、環境配慮を最大限に追求する社会が『スマートシティ』となります。

このようにして、スマートシティでは再生可能エネルギーの効率的な利用を可能にするスマートグリッド、電気自動車を十分に活用できる交通基盤、そして蓄電池や省エネ家電などによる都市システムを総合的に組み合わせた街づくりが行われます。スマートシティ構想は、2050年に世界人口の70%が都市に集中するとの予測を背景に、世界各国で取り組みが行われています。

Smart city is a next-generation city with low environmental impact and well-developed social infrastructure.

「キーワードでわかる! 脱炭素と電力・エネルギー[中級編]」より
 5日間でわかる 系統用蓄電池ビジネス