液体炭化水素燃料

液体炭化水素とは

炭化水素とは炭素と水素だけでできている化合物の名称です。炭素と水素だけで様々な分子構造をとり、アルカンなどに分類されます。おもに天然ガスの主成分で存在しており燃料などで利用されます。その炭化水素の炭素数が5~10の炭化水素は常温常圧のとき液体で存在する化合物のことを液体炭化水素といいます。

背景

昨今、エネルギー開発は化石燃料から風力や地熱などの再生可能なエネルギーに変換されていく時代に突入していますが、液体炭化水素燃料は原料が海水から製造できるため、環境への負荷が少なく、次世代のエネルギーとして注目を集めています。

製造方法

この液体炭化水素の製造方法は各国で様々な研究が行われており、例えばアメリカでは海水から液体炭化水素を製造できる技術が開発されています。海水を電気分解し、触媒を介した(ガス・ツー・リキッドプロセス)により気体から液体炭化水素燃料を合成するというものです。

この方法はアメリカ海軍で開発されたものであり、米サンディア国立研究所でも液体炭化水素燃料を合成する研究が進んでいます。その研究内容は、二酸化炭素から太陽光を用いて液体炭化水素を合成する技術といったものとなります。

天然ガスとの違い

天然ガスは地下から採掘された原油に混じっており、その原油から天然ガスを抽出し不純物を取り除く事で製造されます。一方で、液体炭化水素は、炭素と水素から構成される点では天然ガスと一緒ですが、海水やCO2が元となっているので製造方法は異なります。

今後の展望

これまでの在源型の電力発電から液体炭化水素燃料をはじめとする非在源型発電の開発によって、電力発電の弱点である有限な資源が必要なくなり、再生可能な社会の実現に大きく寄与すると考えられます。非在源型発電では、船での燃料補給は海水から、地上にいるときは二酸化炭素から燃料を作り出すことで、環境負荷を低減します。

資源の有無で経済活動に制限が生じないので、資源が取り尽くされている先進国や資源を発掘する技術のない発展途上国でも平等に発電できる時代が到来すると期待されます。