ドバイ原油

ドバイ原油とは?

ドバイ原油とはアラブ首長国連邦(UAE)のドバイで産出される原油のことを言います。他の産油国の原油と異なり重質で硫黄分が多く、スポット市場で取引されることが多いため、価格の指標性の高い石油です。

世界の原油取引は、消費地ごとに北米、欧州、アジアの三大市場が形成されており、それぞれの地域の需給を反映した独自の価格が形成されています。ドバイ原油は主にアジアで取引され、アジアの石油価格の指標になっています。中東産油国はドバイ原油とオマーン原油のスポット価格の平均を基準に、日本を含むアジア向け原油価格を決めることが多いです。

WTIとの違い

WTI(West Texas Intermediate)とはアメリカテキサス州西部とニューメキシコ州南東部で産出される原油のことです。産油量は少ないですが、形質で硫黄分が少なく加工しやすいため、ドバイ石油より高値で取引されます。北米の原油価格の指標として用いられるとともに、取引額が高く流動性が高いことから、「国際的な原油価格の指標」として世界中で常に注目されています。

ドバイ原油の危機

ドバイ原油は、アジア市場において中東石油の指標となるため、非常に重要な位置づけにあります。しかしながら、近年、ドバイの産油量は減少していること、また産油量も少ないことがネックとなり、そのためニューヨーク原油先物市場の影響を受けやすくなっています。さらに、アメリカを中心にしたシェールオイル開発により、原油の需給関係が大きく変化し、その結果原油価格が急落するなど、ドバイ原油にとって厳しい状況が続いています。

原油からの自立

こうした状況の下、ドバイは原油枯渇とエネルギーの構造転換の中で危機感を強め、脱産油国に向けた「未来図」を構想しています。2015年には200VWの規模を誇る太陽光発電所が建設されるなど、再生可能エネルギーへの積極的な取り組みが見られます。

これは石油消費国である日本にとっても無視できる問題ではありません。ドバイの動向に見られるように、原油枯渇と地球温暖化への危惧から、「脱炭素社会」に向けた取り組みが世界中で行なわれているからです。今後、再生可能エネルギーに対する需要はますます増大すると予想されます。