蓄電池補助金、補助額が3倍の30万円/kWに、申請期間も1年間延長

2016年04月13日

一般社団法人エネルギー情報センター

新電力ネット運営事務局

蓄電池補助金、補助額が3倍の30万円/kWに、申請期間も1年間延長の写真

本コラムでは、蓄電池と再エネ設備で利用できる「再生可能エネルギー接続保留緊急対応補助金」について概要を見ていきたいと思います。公募期間が1年間延長され、補助額の計算も申請者にとって有利な改革が実施されました。(一般社団法人エネルギー情報センター 新電力ネット運営事務局)

再エネ発電に蓄電池を設置、系統の負担軽減で国からの補助

平成28年度も継続して利用できる蓄電池の補助金として、「再生可能エネルギー接続保留緊急対応補助金」が挙げられます。この補助金は、系統へ与える出力不安定性を調整するために、再生可能エネルギー発電事業者等が蓄電システムを導入する事業に要する経費の一部を補助するものです(図1)。

「再生可能エネルギー接続保留緊急対応補助金」は、平成26年度の補正予算から継続して続けられている事業です。そのため、平成28年度の予算として組み込まれてはいませんが、本年度も活用することが可能となっております。

補足情報:平成28年度の蓄電池に関する補助金一覧

補助金の申請対象

図1 補助金の申請対象の概要 出典:環境共創イニシアチブ

補助金額が3倍になる可能性、申請期間も1年間延長

「再生可能エネルギー接続保留緊急対応補助金」は、補助金額と申請期間共に、申請者にとってメリットのある改定が実施されました。以下にて概要を見ていきたいと思います。

申請期間の延長

これまでは、2015年11月30日の17時必着で、申請受け付けをする必要がありました。そのため、本来は申請期間が終了している筈ですが、期間が延長され、2016年11月30日17時必着となり、1年間の延長となりました。

補助金額は最大5億円

中小企業の方が、大企業よりも補助率が高く設定されています。また、補助金額の算定方法も、申請者に有利となり経済メリットが発生しやすくなりました。

補助率
  1. 中小企業等 : 補助対象経費の1/2以内
  2. 大企業   : 補助対象経費の1/3以内
補助金額

「①蓄電池の容量1kWあたり15万円」か、もしくは「②再生可能エネルギー発電設備1kWあたり30万円」の、いずれか金額の低い方が補助額となります。このうち、「②再生可能エネルギー発電設備1kWあたり30万円」は、これまで10万円の設定でしたが、2015年11月19日付で金額が3倍に引き上げられました(図2)。金額の引き上げに伴い、経済的メリットが大きくなりましたが、無制限の補助ではなく上限金額が設定されており、最大で5億円となります。

補助金要件の変更点

図2 補助金要件の変更点 出典:環境共創イニシアチブ

補助金額の計算方法

下記図のように、中小企業が申請した場合を想定し、かつ太陽光発電システム1.5MW、蓄電システムの容量9MWh、蓄電システムの導入コストが9億の場合、4.5億円の補助金額となります(図3)。下記にて4.5億円となった計算の過程を記載したいと思います。

まず、蓄電システムの導入コストが9億円なので、9億円×1/2で、4億5000万円が上限となります。

次に、蓄電システムの容量を見ます。9MWhなので、9000Kwh×15万円の13億5千万円となります。

太陽光発電システムは1.5MWhなので、1500kW×30万円の4億5千万円 となります。

この中で最小の金額が補助金額になるので、4億5000万円となります。従来であれば、太陽光発電システムに関する金額の計算が、kWあたり30万円ではなく10万円だったので、1500kW×10万円の1億5000万円となっていました。それが、現状の計算方法では、1億5000万円の3倍である4億5000万円という金額になります。

補助金申請額の例

図3 補助金申請の例 出典:環境共創イニシアチブ

太陽光発電設備は、概ね10kW以上が申請対象

太陽光発電設備の場合、概ね10kW以上が申請対象の基準となります(東京、中部、関西は除く)。風力発電に関しては、全ての一般電気事業者管内で、出力20kW以上が申請対象となります(図4)。

上記のような申請基準がありますが、、電気事業者より出力制御対象と認定されている場合は、例外的に対象となります。また、これら再エネ設備は、電気の供給が開始されていない事業である必要があります。そのため、既に電気を供給している設備は対象となりません。

補助対象機器の一覧表

図4 補助対象の再エネ設備 出典:環境共創イニシアチブ

対象経費は、蓄電システム機器や工事費などが対象

「再生可能エネルギー接続保留緊急対応補助金」の対象経費は、蓄電システムの機器本体や、工事費などです。再生可能エネルギー発電の設備費、工事費は対象となりません。

また、システムの蓄電容量が10kWh未満の場合は申請対象となりません。そのため、申請するためには10kW以上の蓄電システムが必要となります。対象経費の詳細につきましては、下記の表をご参考下さい。

対象経費の一覧表
  システムの蓄電容量が10.0kWh未満の場合 システムの蓄電容量が10.0kWh以上の場合
蓄電システム費用 蓄電システム
本体機器
下記①②の両方を備えた蓄電システム
①蓄電池部(リチウムイオン、鉛、レドックスフロー、NAS等)
②電力変換装置(※1・※2)
(インバータ、コンバータ、パワーコンディショナ等)
③蓄電システム制御装置(※2)
④計測・表示装置(※2)
⑤キュービクル(※2)
補助対象外 補助対
4800Ah・セル未満の場合 4800Ah・セル以上の場合
その他費用 蓄電システム
工事費
基礎工事、機械設備工事、機器搬入・据付工事、電気工事、計測・表示装置据付工事、試験調整費 補助対象外 補助対象(※3)
上記以外の工事費 補助対象外
再生可能
エネルギー
発電設備
再生可能エネルギー発電設備に係る設備費、工事費
その他 消費税、サービス利用料、通信費、申請手数料等

※1 再生可能エネルギー発電設備の電力変換装置と一体型の場合は、蓄電システムに係る部分のみを切り分けること。
※2 対象蓄電システムに付随するものであること。
※3 4,800Ah・セル以上の蓄電池システムの設置に伴う工事費は、補助対象とする。その場合は、消防法で定められた設置届出書の写しを実績報告の際に提出すること。
出典:環境共創イニシアチブ

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